忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「モダン・タイムス」観ました

モダン・タイムス
原題:MODERN TIMES
製作:アメリカ’36
監督:チャールズ・チャップリン
ジャンル:コメディ/ドラマ

【あらすじ】工場で働くチャーリーは、スパナを両手に次々と送られてくるベルトコンベアーの部品にネジを締めていた。ところが絶え間なく運ばれてくる部品を見ている内に、段々わけがわからなくなり…。

この作品のチャーリーはやたらと周りに迷惑をかけてるし、信頼を裏切るような事をしているのがちょっと気になったんですけど、コメディ部分は文句なしに面白かったです。
同じ作業の繰り返しで休憩に入ろうとしても体が動いちゃったり、自動食事マシーンで酷い目に遭ったり、手すりがないのに気付かず目隠しでスケートをするシーンなど、思いっきり笑わせてくれました。
女の子が逃げ出した理由がよくわからなかったけど(この時代の少年院はヤバイのかな…逃亡犯の姉がいるのとどちらがましだろう?)、夢に向かって頑張る同志としてふたりが協力し合っている様子は心温まります。
とくに、この作品で唯一声を入れている(その前に社長の一喝もありました)歌と踊りのシーンがいいですね~。チャーリーのために歌詞のカンペを用意し、ハラハラしながら見守る女の子と、彼女のためにもやるしかない!とフランス風デタラメ語を披露するチャーリー。今まで失敗ばっかりだったけど、やっとここで成功。女の子と一緒に手を叩いて喜びたくなっちゃうシーンでした。
ふたりが笑顔で手をつないで旅立つラストも希望が持てるものでよかったです。

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■ Comment

手をつないで、とことことこ・・・こころに沁みるイラストです!

今日はコメントを有難うございました☆

>この作品のチャーリーはやたらと周りに迷惑をかけてるし、信頼を裏切るような事をしているのがちょっと気になったんですけど、
>女の子が逃げ出した理由がよくわからなかったけど

この2点について初めて考えさせて下さり、有難う☆

それにチャーリーの映画はほとんどが(黄金狂時代以外)
「今現在を撮っている」のだと、気付かせて下さいました。
本当に有難うございました。

>とくに、この作品で唯一声を入れている歌と踊りのシーンがいいですね~。

唯一ではないです☆
社長さんの恐ろしい声などがありました、ハイ。

>女の子と一緒に手を叩いて喜びたくなっちゃうシーンでした。

ハイ、私もこのシーンが一番好きです。

>ふたりが笑顔で手をつないで旅立つラストも希望が持てるものでよかったです。

あのスマイルがとても好きです。

この映画は初見時とほぼ変わらないこころで見られるので、
自分も高校生の気持ちで見られます。
宵乃さんのコメントで沢山考えさせてもらって嬉しかったです。

記事については、後日。。。
2013/01/07 19:24  miri編集

No title

宵乃さん、おはようございます。

>この作品のチャーリーはやたらと周りに迷惑をかけてるし、
>信頼を裏切るような事をしているのがちょっと気になったんですけど、
>コメディ部分は文句なしに面白かったです。
私は逆にチャーリーがはちゃめちゃすぎてふっきれておもしろかったです。
でも、冷静に考えるととんでもない事をやっていましたね。

>女の子が逃げ出した理由がよくわからなかったけど
時代も場所も違うけれど、
「オリバー・ツイスト」みたいなのを想像してしまいました。
彼女が求めていたのはあたたかい家庭だったから、
閉じ込められるのがイヤで逃げ出したのかなぁ・・・と。

>ふたりが笑顔で手をつないで旅立つラストも希望が持てるものでよかったです。
明るい明日が待っていそうですよね。
イラストもとっても雰囲気がいいです!
きっと二人は満面の笑みなんだろうな(^v^)(^v^)
2013/01/08 07:33  マミイ編集

>miriさん

> 手をつないで、とことことこ・・・こころに沁みるイラストです!

こちらもありがとうございます!
このラストシーンも素晴らしいですよね。

> それにチャーリーの映画はほとんどが(黄金狂時代以外)
> 「今現在を撮っている」のだと、気付かせて下さいました。

今現在ですか~。まだ未見の作品もあるので、それを考えながら観たいです。

> 唯一ではないです☆
> 社長さんの恐ろしい声などがありました、ハイ。

そうでしたか!いつもイヤホンで最小限の音で聴いているので気付きませんでした。
あと、歌は以前miriさんの動画紹介で聴いたんでしたっけ。すみません、忘れっぽくて。

> この映画は初見時とほぼ変わらないこころで見られるので、
> 自分も高校生の気持ちで見られます。
> 宵乃さんのコメントで沢山考えさせてもらって嬉しかったです。

いえいえ、私の方こそまとまらなかった考えをまとめる事ができました。
ありがとうございます!

>時代は現代(1936年)だと思います。
大恐慌の後(大恐慌の後半とも言える)ですが、もうちょっとで第2時大戦も始まるし
世界中が不安定で、景気が悪く、一般人が失業する時代だと思います。

やっぱりこういう時代背景を考えると、妹たちが心配です。「オリバー・ツイスト」みたいにろくに食べられずひどい状況かもしれない。ポーレットも心配してないはずはないでしょうけど、そういう描写がないのでスッキリしませんでした。いつか迎えに行きたいと夢見るくらいの描写はほしかったです。

>あまりにも酷い労働条件、あまりにもひどい搾取、安い賃金、
働くとは、そういうことではないのではないか、という願いを感じます。

最初のチャーリーが勤めていた仕事場に対してなら分かるんですが、困っているところを雇ってくれた人に迷惑がかかってるので、わたしにはあまり伝わってきませんでした。むしろ、彼のせいでまた解雇される人がでてくるかも…と思ったら笑えなかったです。
どこも最初の工場のような待遇だと、考えるまでもなく思える時代・人なら大丈夫なんでしょうね~。
2013/01/08 09:30  宵乃〔編集

>マミイさん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます。
笑えるか笑えないか結構分かれる作品のような気がしました。
わたしみたいに、あんまりマジに捉えてはいけなかったかもしれませんね~。

> 時代も場所も違うけれど、
> 「オリバー・ツイスト」みたいなのを想像してしまいました。

そうなんですよ!
わたしもオリバー・ツイストを思い出しちゃって、何も言わずに別れた幼い妹たちの事はどう思ってるのかなぁと気になってしまって…。この時代じゃ、良心的な施設に行ける確率は低そうだし、泥棒の姉がいたらいじめられたり、里親も見つからないかもしれないとネガティブな事ばかり考えてしまいました。

> 明るい明日が待っていそうですよね。
> イラストもとっても雰囲気がいいです!
> きっと二人は満面の笑みなんだろうな(^v^)(^v^)

一刻も早く安定した生活を手に入れて、妹たちを迎えに行ってほしいです!
チャーリーならきっと、彼女の笑顔を守るために頑張れますよね~。
2013/01/08 10:04  宵乃〔編集

くどくどと、すみません。

>そうでしたか!いつもイヤホンで最小限の音で聴いているので気付きませんでした。

これはビックリしました。
この映画についてだけは(サイレントとトーキーの混ざった映画はすべて)
大きな音で聞いてほしいと思います☆

この映画で「ティティナ」だけを音声付きにせずに
あの社長さんの声などを音声付きにした事には、大きな意味があると思うのです。

>あと、歌は以前miriさんの動画紹介で聴いたんでしたっけ。すみません、忘れっぽくて。

いえいえそれだけではなく、いつかどこかで見たり聞いたりしていらしたと思いますよ~♪

>やっぱりこういう時代背景を考えると、妹たちが心配です。
>「オリバー・ツイスト」みたいにろくに食べられずひどい状況かもしれない。
>ポーレットも心配してないはずはないでしょうけど、そういう描写がないのでスッキリしませんでした。
>いつか迎えに行きたいと夢見るくらいの描写はほしかったです。

宵乃さんに指摘されるまで、妹たちのその後の事は
私は全く全然考えたことがありませんでした。
「オリバー・ツイスト」なんて全然浮かばなかったです。

言い訳になりますが、それは、昨日も書きましたが、
初見時が高校生で、
この映画は珍しく「いつ見ても初見時と同じ心になれる数少ない映画」の
うちの一つでして・・・
初見時が大人だったらそこまで目が行ったかもしれませんが・・・。

言われて気付いたけど、たしかに4行目の描写があれば納得できますよね。
こんな事は書きたくないけど・・・チャーリーはあえてカットしたように感じます。

>困っているところを雇ってくれた人に迷惑がかかってるので、わたしにはあまり伝わってきませんでした。
>むしろ、彼のせいでまた解雇される人がでてくるかも…と思ったら笑えなかったです。

こちらも言われてビックリした点です。
上記妹たちの件と同じで、
私はデパートの損害なんて一度も考えたことありませんでした。
笑えないですよね~そう考えると。。。

・・・でも、多分、私は今後も何回この映画を見ても、
初見時同様好きな作品としてしか見られないように思います。。。
そのうえで、妹たちやデパートなどの事も、
今までとは違う目で思いながら見たいと、思います。

名作といわれる作品も、巨匠といわれる監督も、
今現代にいたって、あらゆる人が、それぞれの見方をしたときに、
全然評価が変わる事は多いと思います(「七人の侍」なども)。

だからこそ、それぞれの人が、それぞれの見方で見て、
「あなたはこう思い、私はこう思う」で終わるのではなく、

こうしてお話して、自分の思いもしなかった事を教えてもらったり
勉強したり、お互いにそういう事が出来るのが

ネット時代の一番の良い点だと思います。
今後もどうぞ宜しくお願いいたします(ペコリ)。
2013/01/08 19:24  miri〔編集

>miriさん

再びのコメントありがとうございます!

> この映画についてだけは(サイレントとトーキーの混ざった映画はすべて)
> 大きな音で聞いてほしいと思います☆

いやぁ、すみません。今季の目標が「節電&体重キープ」なので(笑)
イヤホンで聞く方が省エネだし、運動器具の騒音もあって、聞こえるギリギリの音量でもけっこう耳が痛くなってくるんです。

> あの社長さんの声などを音声付きにした事には、大きな意味があると思うのです。

そうですよね…。映画そのものの面白さを見逃してしまった罪悪感と、省エネを怠ったという罪悪感のバランスが…。難しいです。

> この映画は珍しく「いつ見ても初見時と同じ心になれる数少ない映画」のうちの一つでして・・・
> 初見時が大人だったらそこまで目が行ったかもしれませんが・・・。

いやいや、それで普通だと思いますよ。わたしも観たのが映画を見始めたころだったら、miriさんと同じように感動したと思います。初見の時の感動を忘れさせない、輝き続ける作品のパワーはわたしでも感じました!

> こんな事は書きたくないけど・・・チャーリーはあえてカットしたように感じます。

あえてカットですか~。確かにああいう時代ですから、暗い要素は考えさせず、純粋に楽しんで鬱憤を発散させる方がいいですよね。

> 上記妹たちの件と同じで、
> 私はデパートの損害なんて一度も考えたことありませんでした。
> 笑えないですよね~そう考えると。。。

野暮な意見なのに、考えて下さってありがとうございます。
初見時の気持ちを大事にしていること、誇ってもいいと思いますよ~。

> それぞれの人が、それぞれの見方で見て、 「あなたはこう思い、私はこう思う」で終わるのではなく、こうしてお話して、自分の思いもしなかった事を教えてもらったり勉強したり、お互いにそういう事が出来るのがネット時代の一番の良い点だと思います。
> 今後もどうぞ宜しくお願いいたします(ペコリ)。

本当にそうですよね。別の見方に気付かせてもらえると、映画の世界が一気に広がります。ネットの恩恵にあずかって、これからもたくさんお話しましょう♪
2013/01/09 09:13  宵乃〔編集
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