忘却エンドロール

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映画「裁かるゝジャンヌ」観た

 | 歴史・実録ドラマ  com(2) 
Tag:フランス 

裁かるゝジャンヌ
原題:LA PASSION DE JEANNE D'ARC
製作:フランス’28
監督:カール・テオドール・ドライエル
ジャンル:歴史劇/ドラマ

【あらすじ】ルーアン城。祖国フランスを守るも、英軍の手に落ち捕虜となったオルレアンの乙女ジャンヌ。痛手を負った英軍の総督ウォーウィックは、同じく彼女に恨みを抱くコオション司教を味方にひき入れる。彼らは難問をつきつけ、”聖女”の仮面を引き剥がそうとするが…。

宗教も歴史も撮影技法もよく知らないけど、サイレントでこれだけ顔のアップばかりが続いても引き込まれるのはすごいですね~。
文字で表示されるセリフも最小限で、彼女の表情だけで審問官の問いに答えた内容を想像しなければいけない部分も多く、それがもどかしかったり、本当に言葉はいらないと思わせる表情にドキッとしたりしました。
また、審問官らの表情も内面を表していて素晴らしかったです。ジャンヌの目に怯む者、頭がおかしいのだと嘲笑う者、哀れな少女に同情する者、利害しか頭にない者などなど…。それぞれ違った表情を見せてくれるものの、ジャンヌの言葉を心の底から信じるひとはいないようでした。
役者さんの演技でここまで真に迫ってるんだもの。そりゃ、わからないわ…。まあ、彼らにとって真実かどうかなど問題ではないというのが哀しいところですが。
ただ、わたしが審問官だったら、彼女の信念を目の当たりにして一体どういう顔をしただろうか?と考えてしまいました。
人間の残酷さが描かれている作品だったと思います。
原題の意味はジャンヌダルクの受難。この受難は、イエスキリストが十字架にかけられて受けた苦難の事かな。

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■ Comment

こんにちは☆

この映画をやっと見ました☆
これ以降5年間結局オンエアなかったですね~!

イラストは肝心要のシーンですね、覚悟が感じられます。
同じ顔のアップばかりの中、このシーンをお選びになって、いつも通りに素晴らしいです☆

>宗教も歴史も撮影技法もよく知らないけど、サイレントでこれだけ顔のアップばかりが続いても引き込まれるのはすごいですね~。

仰る通りですね~!

>文字で表示されるセリフも最小限で、彼女の表情だけで審問官の問いに答えた内容を想像しなければいけない部分も多く、それがもどかしかったり、本当に言葉はいらないと思わせる表情にドキッとしたりしました。

その通りです、何も言うことは無いです☆

>また、審問官らの表情も内面を表していて素晴らしかったです。

もちろんジャンヌも凄かったけど、
私もこの人たちもそれに負けず素晴らしかったと思います。
人間、顔に出るんですね~
目に出るというか・・・自分を顧みると反省しかないです(笑)。

>人間の残酷さが描かれている作品だったと思います。

はい、そうだと思います。
短い時間に全てを問われるし、
真実は自分なりに追求するしかない・・・っていう感じですね・・・。

>原題の意味はジャンヌダルクの受難。この受難は、イエスキリストが十字架にかけられて受けた苦難の事かな。

イエス様は無罪というか人類の罪を背負ったということですので
それに準ずる考え方で良いのではないでしょうか?

難しい事は分かりませんが、ジャンヌも無垢で本当に神の声を聴いたのに
当時は(体制側からは)信じてもらえなかったのですから・・・
そして今は(その後に)聖人になっているので、体制側から支持されているのでしょうね? カトリックってまじわかんないです(笑)。

監督も素晴らしいし、演技者も全員素晴らしかったです。
明日の朝アップしますので、またお時間いただけたらお願いします☆


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2017/11/23 16:09  miri〔編集

>miriさん

いらっしゃいませ!
5年もオンエアなしですか~。やっぱり古い作品でしかもサイレントだと、再放送をリクエストする方も少ないんでしょうか。

> イラストは肝心要のシーンですね、覚悟が感じられます。
> 同じ顔のアップばかりの中、このシーンをお選びになって、いつも通りに素晴らしいです☆

ありがとうございます。数ある顔のアップの中でも印象的なシーンでした。力強いシーンがあると、自然とそのシーンを選んでしまいます。作品の力でしょう。

> 私もこの人たちもそれに負けず素晴らしかったと思います。
> 目に出るというか・・・自分を顧みると反省しかないです(笑)。

自分のことを客観的にみるのは難しいですもんね。彼らももしこの時の自分の顔を突き付けられたら「うわ、自分こんな顔してたのか…」と反省したかもしれません(笑)

> 短い時間に全てを問われるし、
> 真実は自分なりに追求するしかない・・・っていう感じですね・・・。

ですね~。宗教に限らず、こういう誰にも信じてもらえない状況になったら…と考えると怖くなります。得てして、当事者以外にとって真実なんて大した意味はないんだと頭の片隅に覚えておいて、加害者にも被害者にもらないよう気を付けないと。

> そして今は(その後に)聖人になっているので、体制側から支持されているのでしょうね? カトリックってまじわかんないです(笑)。

すごい掌返しですよね。過去の過ちを認めたということなのか、過去に失敗した人を槍玉に挙げて自分たちの善性を示したかったのか…。
なんにせよ、こういう作品が作られたことは素晴らしいと思います。

> 監督も素晴らしいし、演技者も全員素晴らしかったです。

もっと知られていてもいい作品ですよね。
記事の方、楽しみにしてます♪

追伸:シンゴジラは録画し損ねました…。
2017/11/24 08:04  宵乃〔編集
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