映画「チリンの鈴」観ました
製作:日本’78
監督:波多正美
原作:やなせたかし
ジャンル:★ドラマ/ファンタジー
【あらすじ】狼ウォーに母親を殺された子羊チリン。強くなければ生きられないと、チリンは仇であるウォーに弟子入りする。やがて3年の月日が経ち、狼ウォーの相棒として、周囲の動物に恐れられるようになったチリンだったが…。
ヤバイ!超痺れました!!
可愛い子羊(その他2作品のキャラ)が描かれたジャケットだったので、こんな展開になるとは思ってもみませんでした。時代劇や西部劇、「ランボー」などが好きな人におススメです!
冒頭から湿っぽい曲が流れて、悲しい物語なんだろうと覚悟はしていました。でも、ラストはそんな単純なものじゃなくて、寂しさと虚しさと喪失感が押し寄せてくるような感覚。最初は湿っぽいと思ったテーマ曲が、その余韻をさらに深いものにくれるんですよね…。
ウォーとチリンの関係は、「ドラゴンボール」のピッコロと悟飯を思い出しました。親を殺したウォーに弟子入りし、力を求めるチリン。その間に、親子のような感情が芽生えてゆきます。
ハードボイルドなウォーが魅力的でした。名台詞が多くて、なかでも「悲しみで心の牙を砥げ!」というセリフと最後のセリフが印象的。
ラストは、強さを求めた者の寂しい末路が容赦なく描かれます。サンリオとは思えないシビアな展開…。46分と短い作品ですが、生きることや親子の愛情、そして憎しみや恐怖から生まれる強さについて考えさせられました。
子供には重い内容ですが、しっかりと大事な事を心に刻み付けてくれる、そんな名作アニメだったと思います。
この作品を教えて下さった方、ありがとうございました!