忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「犬神家の一族(1976)」観ました

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Tag:市川崑 横溝正史 日本 

犬神家の一族(1976)
製作:日本’76
監督:市川崑
原作:横溝正史
ジャンル:★ミステリー/サスペンス

【あらすじ】犬神財閥の創始者、犬神佐兵衛が亡くなり、遺言公開のため親族が集まる。だがその内容は、ある条件で恩人の孫娘、珠世に全財産を譲渡するというものだった。彼女が何者かに命を狙われ、名探偵・金田一耕助が調査に乗り出す。

あらやだ面白い!!
すみません、正直舐めてました。初めてまともに観たのは稲垣吾郎が主役のTV映画だったし、2006年の市川崑監督によるリメイクも、役者が中途半端に知ってる顔ばかりでコスプレしてるようにしか見えず、世界観に入り込めなかったんですよね。
この世界観は、原作やマンガとかじゃないと、違和感が先にたって入り込めないな~と思ってたのに、そんな予想を裏切ってこれは全然大丈夫でした。やっぱ、邦画はある程度古い方がいいわ!(私だけかも)
とにかく、登場人物全員がしっくりきました。この時代の空気と格好が馴染んでるというか。奇々怪々な事件がいつ起こってもおかしくないと思える雰囲気が素敵です。
ストーリーは(覚えられなくて)いつも初見みたいに楽しめるし、これは何度観ても飽きなさそう!
前から思っていた「金田一って事件解決するの遅すぎない?」という疑問も、今回はまったく湧いてきませんでした。
イラストはスケキヨさんとどちらにしようか悩んだけど、普通に金田一にしてみました。石坂浩二と大泉洋を足して2で割ったような顔に…(笑)
いつかこのシリーズをぜんぶ観てみたいです。

2018/06/08 再見

初見時も思ったけど、やっぱり何度見ても楽しめますね!
俳優陣の演技が素晴らしいし、不気味な演出も素晴らしい。割と日本的なホラー感が出ていると思うんですが、海外で評価されてたりしないんですかね?
とくに、珠代の正体を知った?松子が、佐兵衛の肖像画の前で絶望するシーン。彼女の周りが暗くなって、まだ佐兵衛の怨念が自分を支配していたんだと実感しているのが伝わってきました。
普通なら「あの時の自分は自分ではなかったようで…」なんて犯人が言ったら「ふざけんな!」となるところ、彼女の場合は自然と「佐兵衛に操られていたのかも…」と思えてきます。だから、4人も殺した松子に対して金田一をはじめとする周囲の人々がどこか同情的に接しているのを見ても納得できてしまうんですよね。
憑き物が落ちたというか虚ろさが漂う終盤の松子の表情が印象的でした。
あと、珠代は本当にお人形さんみたいに可愛いし、宿の女中キヨちゃんは元気で可愛いし、お琴の先生は別の世界に片足突っ込んでる感じが好き(笑)
「俺は犬神一族に勝ったんだあ!」も火傷メイクも気合入ってました。静馬と助清は戦争中は仲良くやってたみたいなのに、結局戦争がそれを歪めてしまったんでしょうか。
見るたびに発見がありそうな作品です。

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■ Comment

こんにちは☆

>あらやだ面白い!!

この映画は、社会現象になったほどの作品ですので「舐めたらあかんぜよ」ですわね、ほほほほほ・・・。
楽しまれたようで良かったです☆

>とにかく、登場人物全員がしっくりきました。この時代の空気と格好が馴染んでるというか。奇々怪々な事件がいつ起こってもおかしくないと思える雰囲気が素敵です。

リメイクも見ましたが、何で作ったの?と思いましたよ~!
ホント、この作品は、雰囲気が良いですよね~!!

>いつかこのシリーズをぜんぶ観てみたいです。

このシリーズとは、角川製作のこの監督でこの俳優のシリーズでしょうか?
見て損はない面白い作品ばかりだとは思いますが、
テレビシリーズとか、ATGの中尾彬の作品も良いと思います☆
西田敏行のは見なくても良いと思います・・・個人的な意見ですが。

>イラストはスケキヨさんとどちらにしようか悩んだけど、普通に金田一にしてみました。石坂浩二と大泉洋を足して2で割ったような顔に・・・(笑)

スケキヨも見てみたかったです(笑)。
また他の作品でも、濃いキャラが多いので、いつかゆっくりと、楽しみにしています!

あと、私のブログで、まとめ記事をリンクさせてもらいました。
サイドバーに移されても、リンクの方は宜しいでしょうか?
広く知られてほしいです!!!
2012/03/17 11:49  miri〔編集

>miriさん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
社会現象にまでなったんですか~、ホントに面白いし独特の雰囲気がありますもんね~。
リメイクは本当に同じもの、同じ監督なのかと疑うほど、まったく惹かれるものがありませんでした。何で作ったのか・・・永遠の謎ですね。

> このシリーズとは、角川製作のこの監督でこの俳優のシリーズでしょうか?

そうです。このシリーズをBSプレミアムにリクエストしてみようかな~。他にも色々あるみたいですね、中尾彬さんもやってたのか(笑)
リクエストといえば、「ハーヴェイ」楽しみにしてたのに、予約するの忘れてしまいました。早く再放送してほしい・・・。

> スケキヨも見てみたかったです(笑)。
> また他の作品でも、濃いキャラが多いので、いつかゆっくりと、楽しみにしています!

イラストのシーンになるまで、まっくら背景にあのマスク顔をバーン!とやろうかと思ってました、アハハ。

> あと、私のブログで、まとめ記事をリンクさせてもらいました。
> サイドバーに移されても、リンクの方は宜しいでしょうか?

さっそくサイドバーに設置しましたが、元記事もそのままにしておきました。リンクの方、ありがとうございます!
2012/03/17 15:59  宵乃〔編集

こんばんは☆

「ハーヴェイ」残念です~ぅ!!!
再放送、絶対に逃さないでくださいね~☆☆☆

あと、サイドバーにカッコ良くまとめられて、素晴らしいです!
本当に全部をこうしてスマートにまとめられて、ホントに素敵☆ 嬉しいです☆
皆さんに多く見てもらいたいですね~!!!
お言葉に甘えて、記事のリンクはそのままにさせて頂きますね~。
2012/03/17 19:28  miri〔編集

こんにちは

古臭さが絶妙にいいのですよね
屋敷・人物像・雰囲気などが時代にマッチングしているというのか、
「戦後」という過去の時代が古さとともに逆戻っているかのようで。

金田一シリーズは大好きなのですが、これはマスクの出来もいいし
長丁場をかなりうまく2時間半におさめたところも評価できると思います

私が小さい頃は古谷一行さんが金田一をやっていたTVシリーズをみていたので、
どうしてもイメージがそちらになってしまいますが
そちらもしっかりとしたつくりで(全4回ありますしね)良かったですよ

それにしても
稲垣吾郎主演金田一はなんであんなに面白くないのでしょうか。
私の中では歴代金田一主演俳優さんの中で欄外ですね
2012/03/18 09:50  maki編集

Re: こんばんは☆

「ハーヴェイ」といい、見逃した作品や、泣く泣く諦めた作品が増えていって困ります。忘れないようにしないと!
あと、サイドバーのほう見てくれてありがとうございます。せっかく企画に賛同して書いてくれたみなさんの記事ですから、多くの人の目にとまってほしいですよね。
これからも増えていけばいいな♪
2012/03/18 10:00  宵乃〔編集

>makiさん

いらっしゃいませ!
makiさんも金田一シリーズがお好きだったんですね。わたしは今まで見くびっていたところがあったので、恥ずかしいです。
やはり、この世界を再現するには、最近の技術や俳優ではダメなのかも。フィルムの色合いとか、時間が経って変わっていくものも味になっているというか。映画もワインのように熟成していくのかな、と考えてしまいました。

> 私が小さい頃は古谷一行さんが金田一をやっていたTVシリーズをみていたので、
> どうしてもイメージがそちらになってしまいますが
> そちらもしっかりとしたつくりで(全4回ありますしね)良かったですよ

本当にたくさん作られているんですね~。それだけ金田一の世界が愛されているということでしょうか。
マスクのつくりや殺人現場を見比べるのも面白そうです(笑)

> 稲垣吾郎主演金田一はなんであんなに面白くないのでしょうか。

最近の日本人は骨格からして劣化してると思います。顎が小さいひとが好かれているようですが、それは現代人の特徴なので時代物の作品ではどうしても違和感が・・・。吾郎ちゃんは嫌いじゃなかったけど、あの金田一を観てガッカリしてしまいました。
2012/03/18 10:16  宵乃〔編集

No title

こんばんは

>役者が中途半端に知ってる顔ばかりでコスプレしてるようにしか見えず、世界観に入り込めなかったんですよね。

>とにかく、登場人物全員がしっくりきました。この時代の空気と格好が馴染んでるというか。奇々怪々な事件がいつ起こってもおかしくないと思える雰囲気が素敵です。

ここは本当に同意です。
昔の作品を観ていると、“あく”の強い顔の人が多いといいますか・・・

食べ物の変化によって今の俳優さんたちは顎の細い方が、多いのは確かだと思います。

あとは、今の作品だと、時代の流れもあるでしょうがTV・ネット等の露出が多い分
役柄よりも、その人が透けて見えてしまって興ざめというのも多いのかもしれませんね。
それでは!!
2013/11/14 19:27  きみやす

>きみやすさん

こちらもコメントありがとうございます!
同意して下さって嬉しいですよ~。
やはり、昔の俳優さんの方が、銀幕にも映える、しっかりしたお顔立ちの人が多いですよね~。

> 食べ物の変化によって今の俳優さんたちは顎の細い方が、多いのは確かだと思います。

ホント、顎の細いなよなよした男がカッコいいともてはやされてるのとか見ると、うへぇと思ってしまいます。ブロンソンとか見習え!(笑)

> あとは、今の作品だと、時代の流れもあるでしょうがTV・ネット等の露出が多い分役柄よりも、その人が透けて見えてしまって興ざめというのも多いのかもしれませんね。

それもあるかもしれませんね~。芸能人がネットで私生活をさらしている時代ですし、昔とはあり方からして違います。
手の届かないスターだった頃の方が、私には合ってたのかも。
2013/11/15 13:57  宵乃〔編集

BS3のオンエアを再見しました☆

>やっぱ、邦画はある程度古い方がいいわ!

・・・この記事で、妙にこの部分が引っ掛かってしまって・・・
まぁ世代が違うので仕方ないですね。
ある程度古い女です(笑)。

追記しましたので、またお時間いただけたら、お願いします☆


.
2013/11/30 21:03  miri編集

Re: BS3のオンエアを再見しました☆

いらっしゃいませ、再見なさったんですね!

> ・・・この記事で、妙にこの部分が引っ掛かってしまって・・・
> まぁ世代が違うので仕方ないですね。
> ある程度古い女です(笑)。

ああは…すみません。
わたしがあまり知らない俳優さんがたくさん出ている作品と書けばよかったですね~。

> 追記しましたので、またお時間いただけたら、お願いします☆

では、いまから伺います♪
2013/12/01 10:21  宵乃〔編集

そうなんだぁ~

>すみません、正直舐めてました

同感で「金田一シリーズ」はすべて一切観ていません。

>あらやだ面白い!!

ってことになるのなら、機会あればもて観ようかなと思わされます。
コメントに書いてある皆様の盛り上がり様を読んだら殊更ね。

2013/12/06 15:59  しずく〔編集

>しずくさん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
「金田一シリーズ」は「犬神家の一族」が有名で、マスクの男とか、池から脚が生えてるとか、変な描写ばっかり目に入ってくるから、なんだかふざけた作品という先入観が出来てしまいますよね~。

> ってことになるのなら、機会あればもて観ようかなと思わされます。
> コメントに書いてある皆様の盛り上がり様を読んだら殊更ね。

やはり日本のミステリーの金字塔ですから、オンエアなど合った時にでも挑戦してみるといいかもしれません。さすが長年愛されてきた作品だけあるなぁという感じでした!
2013/12/07 10:29  宵乃〔編集

僕の場合は・・・・。

>初めてまともに観たのは稲垣吾郎が主役のTV映画
>2006年の市川崑監督によるリメイク

1976年版は見た事があるけど、TV映画と2006年版はまだです。
1976年版。公開された当時随分話題になっていましたね。まずはポスター。人が逆さまになって湖で絶命してる・・・。
僕の場合は、映画館ではなくテレビで見たのですが、いろんな場面が頭に浮かびます。
金田一が頭を掻いて、はる(坂口良子)が嫌な顔をする場面。
佐武(地井武男)の生首が菊人形の上に乗っていて、金田一が絶叫する場面。
そして有名なのが、警察署長(加藤武)が早とちりして「よし!わかった!」と言う場面です。

僕が一番好きなのは、金田一が「僕、見送られるのは苦手なんですよ。」と言ってサッサと列車に乗って帰ってしまう場面です。みんなが金田一に感謝しながら、それに対して照れながら、なんて言うよりも金田一らしいと思いますよ。去り際はあっさりと・・・と言うのが僕は好きです。
2014/02/03 21:21  間諜X72〔編集

>間諜X72さん

いらっしゃいませ、いつもコメントありがとうございます♪
「犬神家」のTV映画と2006年版は未見でしたか。古谷版はあのシリーズがお好きなら観といて損はないと思います。2006年版は…まあ暇があるなら(苦笑)
この作品は未見でも湖から脚がにょきっと生えたシーンは知ってる人が多いですよね。

> 僕が一番好きなのは、金田一が「僕、見送られるのは苦手なんですよ。」と言ってサッサと列車に乗って帰ってしまう場面です。みんなが金田一に感謝しながら、それに対して照れながら、なんて言うよりも金田一らしいと思いますよ。去り際はあっさりと・・・と言うのが僕は好きです。

いいですよね~。探偵ってでしゃばりで不遜なイメージを持ってたんですが、彼を見て覆されました。ホント、あっさりした去り際が爽やかでカラッとしていて良かったです。
解決して呪いから開放されたみたいで、全体的におどろおどろしいからこそ映えますね。
2014/02/04 11:32  宵乃〔編集

No title

宵乃さん。いつも早いレスをありがとうございます。そして宵乃さんのイラスト、石坂版金田一の雰囲気がよく出ています。彼はこう言う表情が得意ですね。

>この作品は未見でも湖から脚がにょきっと生えたシーンは知ってる人が多いですよね。

そうなんですよ。ポスターや宣伝の力って大きいです。

>古谷版はあのシリーズがお好きなら観といて損はないと思います。

古谷版は(1976年石坂版よりも先に)リアルタイムで見ました。すごく良かったです!京マチ子の松子が怖かったです!それと今日初めて知って驚いたのですが、1990年には中井貴一が金田一を演じてるんですね!稲垣版はそのうちに・・・・。

>解決して呪いから開放されたみたいで、全体的におどろおどろしいからこそ映えますね。

その通りです。いい事を仰いますね!
2014/02/04 19:04  間諜X72〔編集

>間諜X72さん

> 石坂版金田一の雰囲気がよく出ています。彼はこう言う表情が得意ですね。

ありがとうございます♪
石坂さんのほどよい力の抜け具合がいいですよね。罪を憎んで人を憎まずというか、犯人のために犯行を止めてあげたいという気持ちが見え隠れしている気がします。

> 古谷版は(1976年石坂版よりも先に)リアルタイムで見ました。すごく良かったです!京マチ子の松子が怖かったです!

古谷版はリアルタイムでですか!
それは羨ましい。京マチ子さん、よかったですよね~。

> 1990年には中井貴一が金田一を演じてるんですね!

おぉ、彼も金田一を!
本当に色んな人が演じているんですね。それぞれの金田一像で、同じ原作作品でも様々な味があって、楽しめます。
それだけ金田一が愛されてるってことでしょう♪
2014/02/05 10:21  宵乃〔編集

今度はこちらにお邪魔します。

宵乃さん。こんばんは。いつもお世話になります。

さて、BSプレミアムで市川崑監督作品を二本見ました。
「野火」(1959年、大映東京)と「鍵」(1959年、大映東京)です。
両方とも素晴らしかったです!

>京マチ子さん、よかったですよね~。

「鍵」でも妖しい魅力を見せていました。

>野火

「七人の侍」の参謀役、稲葉義男も出ていました。
2015/11/23 20:31  間諜X72〔編集

>間諜X72さん

いらっしゃいませ!
「野火」と「鍵」をご覧になられたんですね。
私は邦画が連続すると辛いので「野火」の方だけ録画しました。
観終わったら何らかの形で記事にするので、その時はまたよろしくお願いします♪

> 「七人の侍」の参謀役、稲葉義男も出ていました。

参謀役…誰だっけ(笑)
そこら辺、思い出しつつ観てみようと思います!
2015/11/24 10:11  宵乃〔編集
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