映画「静かなる決闘」観ました
読み:しずかなるけっとう
製作:日本’49
監督:黒澤明
原作:菊田一夫
ジャンル:★ドラマ
【あらすじ】1944年、野戦病院で働く若き医師・藤崎は、手術中のミスで患者から梅毒をうつされる。二年後、恋人との婚約を破棄し、誰にも打ち明けず医者として人々を救うことに専念する藤崎。秘かに治療薬を注射し続けるが効果は見られず…。
黒澤監督の作品は、難聴ぎみの私にはハードルが高く途中で挫折する事も多いんですが、これは観始めてすぐに引き込まれ最後まで一気に観れました。
不治の病”梅毒”と独りで闘う主人公の苦悩が随所ににじみ出ていて、何故自分がこんな目に遭わなければならないのかと、感情を吐露する場面には心揺さぶられます。
また、彼が本音を話すことが出来た唯一のひとである、堕胎を望んでいた見習い看護婦の描き方も良かったです。最初は主人公にたいして反感を抱いていたのに、すべてを知って生き方を変えてゆきます。妙に間延びしたしゃべり方も、彼女らしさが出てて好感が持てました。
そして、病気と向き合おうとせず結婚までしてしまった”あの患者”。主人公の忠告を無視して欲望のままに行動した”つけ”が、最後に哀しいかたちで訪れます。
とてもわかりやすい内容なので、学校とかでみせても良いんじゃないかな…。