製作:アメリカ’92
原題:SCENT OF A WOMAN
監督:マーティン・ブレスト
ジャンル:ドラマ
ボストンの名門高校に奨学金で入ったチャーリー。ある日、同級生が校長の愛車にいたずらするのを目撃し、校長に犯人の名前を明かすよう迫られる。そんな時、バイトで孤独な盲目の退役軍人スレード中佐の世話をする事になり…。
噂どおり、タンゴを踊るシーンが素晴らしかったです。視線を動かさずに踊るのは難しいんだろうな。ラストでチャーリーを救うくだりもスカッとしました。
でも、全体的な感想としては、よくもまあここまで(性格的に)こじらせたなぁという感じ。善良なチャーリーとの数日間で立ち直れるのに、善良な姪夫婦の側で暮らしていてもダメだったのかと。…まあ、ろくでもない理由で自分のアイデンティティを喪失した彼からしたら、あの夫婦を見ても余計に惨めになるだけだったんでしょうけど。他人だったからこそ、かつての信念をなくす前の自分を重ね、素直に向き合えたって事でしょうか。
そんな気持ちもわからないでもないですが、それでも”私を嫌え!”という家族への態度には呆れてしまいました。自分は名前を覚えないくせに、チャーリーを”チャック”と呼んだらぶち切れっていうのもねぇ。
どうしても許せなかったのが、街中で車をかっ飛ばした事。誰か轢いてからじゃ遅いですから。止めないチャーリーも悪い。このシーンがなければ、素直に感動できたかもしれません。