映画「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」感想

製作:アメリカ’92
原題:SCENT OF A WOMAN
監督:マーティン・ブレスト
ジャンル:ドラマ
ボストンの名門高校に奨学金で入ったチャーリー。ある日、同級生が校長の愛車にいたずらするのを目撃し、校長に犯人の名前を明かすよう迫られる。そんな時、バイトで孤独な盲目の退役軍人スレード中佐の世話をする事になり…。
噂どおり、タンゴを踊るシーンが素晴らしかったです。視線を動かさずに踊るのは難しいんだろうな。ラストでチャーリーを救うくだりもスカッとしました。
でも、全体的な感想としては、よくもまあここまで(性格的に)こじらせたなぁという感じ。善良なチャーリーとの数日間で立ち直れるのに、善良な姪夫婦の側で暮らしていてもダメだったのかと。…まあ、ろくでもない理由で自分のアイデンティティを喪失した彼からしたら、あの夫婦を見ても余計に惨めになるだけだったんでしょうけど。他人だったからこそ、かつての信念をなくす前の自分を重ね、素直に向き合えたって事でしょうか。
そんな気持ちもわからないでもないですが、それでも”私を嫌え!”という家族への態度には呆れてしまいました。自分は名前を覚えないくせに、チャーリーを”チャック”と呼んだらぶち切れっていうのもねぇ。
どうしても許せなかったのが、街中で車をかっ飛ばした事。誰か轢いてからじゃ遅いですから。止めないチャーリーも悪い。このシーンがなければ、素直に感動できたかもしれません。
■ Comment
私も今回のオンエアで初見しました☆
(以前、見るチャンスがあったのですが、あまりに長いのでやめた事があって・・・)
>噂どおり、タンゴを踊るシーンが素晴らしかったです。
そんな「うわさ」が?
私は何も知らずに見て、泣けてきました♪
イラスト、本当に素晴らしいです。
あの彼女について、
人生で一瞬の出会いでも、忘れられず、その後の自分を変える存在に巡り合う事があり、
それを僥倖というのだな~、と思いました。
>ラストでチャーリーを救うくだりもスカッとしました。
拍手喝采でした♪
委員の人達が皆、石頭でなくて良かった☆
>よくもまあここまで(性格的に)こじらせたなぁという感じ。
>善良なチャーリーとの数日間で立ち直れるのに、善良な姪夫婦の側で暮らしていてもダメだったのかと。
このあたりは、私にはよく分かる(頭ではなく、心というか、もう少し深いところで)
事でしたので、どちらかというとシンパシーを感じ、この部分こそが、この映画のキモだと思いました。
>とくに許せないのが、街中で車をかっ飛ばした事。誰か轢いてからじゃ遅いですから。
>このシーンがなければ、素直に感動できたかもしれません。
宵乃さんらしいご意見ですね(笑)。
私も「あぶね~」とか思いつつ、映画としては許せました。
たまたま人のいない道を走るか?とか、全然思わなかったです☆
私にとっては、ものすごく良い映画でした☆
2012/03/05 12:28 miri〔
編集〕
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
miriさんも初見だったんですね~。タンゴの事は、確か「アガサ 愛の失踪事件」の記事を書いた時に、HAMさんから伺ったような気がします。映画を観ていて(まだ運転のシーン前の好感を持っていた状態で)、イラストにするのはここしかない!と思いました。
> 人生で一瞬の出会いでも、忘れられず、その後の自分を変える存在に巡り合う事があり、
本当にそんな出会いでしたよね。あれっきりだったけれどそんなことも気にならず、きっと何かが変わった毎日を送っているだろうなぁと思えました。
ラストも思わず目頭が熱くなりましたよ~!
> このあたりは、私にはよく分かる(頭ではなく、心というか、もう少し深いところで)
> 事でしたので、どちらかというとシンパシーを感じ、この部分こそが、この映画のキモだと思いました。
まあ、ちょっと呆れてしまったけれど嫌悪感を抱くほどでもなかったし、運転のシーンさえなければかなり好きな作品になっていたと思います。ああいうのは荒唐無稽なコメディなら許せるんですけど、ドラマではちょっと・・・。
誰かを殺して「むしゃくしゃしていた。死んでもよかった。」なんてニュースでもよく聞きますし。
■ Trackback
- セント・オブ・ウーマン
- 初見時は自分自身が闘病中だったので自暴自棄になっているスレード中佐の心情が分かり胸に迫った。今回は彼の言葉があまりにも無神経でとげとげしさが少し鼻につくところはあったものの、やはりスレード中佐のどこにもやり場のない悲しみや怒りが伝わって来る 。
アル?...
しずくの水瓶|2012-03-07 18:17
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