製作:アメリカ’98
原題:EVER AFTER
監督:アンディ・テナント
ジャンル:ロマンス
【あらすじ】昔々、優しい父と田舎の屋敷で暮らしていた少女ダニエル。だが、父が再婚相手の男爵夫人とふたりの娘を連れてきた日に急死。10年後、メイドとしてこき使われていたダニエルは、フランスの王子ヘンリーと運命的な出会いを果たし…。
もしも「シンデレラ」のモデルとなった人物が実在していたら、というお話。ファンタジー要素のない現代版シンデレラです。
ドリュー・バリモア演じる”シンデレラ”ダニエルが可愛いですね。小さな頃から男勝りで、王子とのファースト・コンタクトでは「馬泥棒!」と林檎を投げつけ、落馬させるというもの。王子の助けを待たずに自分で戦っちゃうし、継母にいじめられても泣かないし、文句も言わず平然と召使の仕事をこなしたり、さばさばしていてカッコよかったです。
そんな、ドリューにぴったりの、新しい「シンデレラ」の姿にすぐに引き込まれました。
また、意地悪な継母がいいんですよね~。役になりきってて違和感もないし、実際にいそうなリアリティもあります。
ダニエルの中に見える前妻の面影と、亡き夫の面影。別に恋愛感情で結婚したわけではなかったけれど、もし彼が亡くなったりしなければ、自分がこんなに暮らしの事で気がもめることもなかったし、少しは母娘らしくなっていたかもしれない…。そんな感情が見え隠れするシーンもあって、酷い人なのに嫌いになれなれませんでした。
あとは、ダニエルの味方をしてくれる次女も好き。ジプシーのおじさんも素敵だったけど、自分の事をジプシーと呼んだりするのかね?
そんな感じで観ている間は楽しかったんですが、わたし的に印象に残ったのが、ヘンリーのダメさ加減だったんですよ。見せ場らしいものもなかったし、人間として魅力を感じなかったので、ダニエルが彼を選んだのも”王子”だからだと思えてしまいました。ヒロインに担がれて敵前逃亡しても平気なのに、彼女が平民だと知れば怒るとか(笑)
でも、ドリューファンなら観て損はないです。
タイトルは童話でお決まりの結び文句ですね。その後ずっと、幸せに暮しましたとさ。めでたしめでたし。