映画「ラースと、その彼女」観ました

製作:アメリカ’07
原題:LARS AND THE REAL GIRL
監督:クレイグ・ギレスピー
ジャンル:★コメディ/ドラマ/ロマンス
小さな田舎町で”Mr.サンシャイン”と呼ばれ慕われている、心優しい青年ラース。兄夫婦も彼が大好きだったが、極端にシャイで恋人もいない事を心配していた。そんなある日、ラースが等身大リアルドール“ビアンカ”を恋人と紹介し…。
ややお伽話的なところもあるんですが、監督が描きたかったのはラースが心の傷を乗り越える過程であって、シビアな周りの反応とかではないから省略したんだと自分に言い聞かせつつ鑑賞。最終的には、たまには優しい世界に浸ってみるのもいいなぁと、じんわりあったかい気持ちになりました。
とにかく皆が優しくてノリがいいんですよ。奇異の目で見ているより、(言い方は悪いけれど)一緒に”ごっこ遊び”に興じるほうが楽しいと開き直っているというか、医者の指示以上にラースとビアンカを受け入れ歓迎します。
それも、ラースを心から心配している兄夫婦の努力があったからなんですよね。彼の病気を身内の恥と考えずに、速やかに町の人々に協力を求めるのが感動的。全部は描かれていないけど、きっと町中走り回って事情を説明し、理解を得たんだと思います。
自分たちもきちんとビアンカを人間扱いして、ラースが見ていないところでも着替えや入浴まで手伝うのだからすごい。相手をただの人形だと思っていれば、こんなことやってられなかったと思います。
とはいえ、受け入れられた一番の理由は、ラース自身がとても優しくて皆に愛されていたから。その優しさが伝わってくるのが映画の後半だったりしますが、彼の心の内がわかってくるにつれて、町の人が彼を優しく見守りたくなる気持ちがわかります。
そして、彼らがビアンカに対して愛情を持って接しているのを観るうちに、最初はただの人形としか思えなかったのが、だんだんと本物の人間に見えてくるから不思議。
原題の意味は、ラースとリアルガール。リアルガールはもちろんラースにとっての”ビアンカ”なんだけど、彼の心の変化によってそれは…。
おおらかな気持で見られるひとなら楽しめると思います。
■ Comment
これは周囲のあたたかい目線とラースへの愛情が素晴らしい作品ですよね
おかしいとは思っていても誰も深いところまでは責めてこず、
むしろその妄想世界にあわせようとする…
こんなの普通ではありえないんですが、
愛情に満ち溢れた町中の人々がまるで彼を包み込んでいくようで
こちらにもそれが伝わってくる感じがして、とっても良かったです
ラース自身もそのあたたかさにトラウマが癒されていった気がします
ただ、この作品をみたときの私は刺々しかったのか、
羨望めいた気持ちをもってしまって純粋に感動できなかったのが残念であります
もう一度みてみようかな…?
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
わたしも半分は「ありえないよなぁ」と思いつつ、でも「あったらいいなぁ」という気持ちで観てました。
彼らの愛情がラースを癒したように、観てるわたしたちも優しさで包まれるようですよね。この映画を作った人たちも、あったかい気持ちで作ったんだろうと思えました。
> ただ、この作品をみたときの私は刺々しかったのか、
> 羨望めいた気持ちをもってしまって純粋に感動できなかったのが残念であります
確かに、その時の気分で感じ方も変わってきそうです。
いつか心から楽しめるといいですね♪
宵乃さん、こんにちは。
「人形の使い方」を知っていると、奇異の目で見てしまいますよね^^;
邦画の「空気人形」は生々しくって気持ちが悪くなりました。
兄夫婦をはじめ、町の人たちの暖かい見守りと協力がよかったです。
ラースが大人になるには自分の思い通りになる人形が必要だったと思いますが、
人形の彼女だけではラースが成長する事はできなかったと思います。
こういう思いやりにあふれたご近所さんに囲まれて暮らしたいです。
>ラースを心から心配している兄夫婦の努力があったから
この兄夫婦は優しかったですよね…!そして強かった…!
今宵乃さんのレビューを読んで感じたのは、
『アイ・アム・サム』でした。
あれも、ひとりの力じゃ足りないから、
「協力してもらう」んですよね。
みんなつい頑張り過ぎて、単独で解決しようとするし、
秘密とかを恥ずかしいことを打ち明けるのが怖かったりするけれど、
それをひと越えした結果、なんですよね。
確かに話としてはちょっと、おとぎ話みたいなところもありますが、
人間の優しい気持ちかたっぷり堪能できる作品でしたよね!(^^)
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます。
病院の待合室では大人が遠巻きに見てましたね~。子供が近寄るのは平気だったみたいですが(笑)
「空気人形」はあらすじを読んだだけで気持ちが悪かったので、見る気も起きませんが、こちらはラース自身はこの人形の事をわかってないというか、そういう目では見てないところがよかったです。
> こういう思いやりにあふれたご近所さんに囲まれて暮らしたいです。
ですよね~。お伽話の国の住人みたいな人たちですけど、やろうと思えばこういう人間関係も築けると信じたいです。ラースの行動は無意識に助けを求めるもので、それに応えようとした兄夫婦や町の人々は素晴らしかった・・・。自分もああいう人達のように優しさを忘れず生きないとなぁと思いました。
いらっしゃいませ~!
確かに「アイ・アム・サム」もこの作品も、助けてもらう事を肯定してますよね~。支えあう事の大切さを改めて気付かされますし、身近な人の救難信号をちゃんとキャッチしないとな!という気持ちになりました。
映画では、理想的な人のあり方を描くのも必要ですよね。
> 秘密とかを恥ずかしいことを打ち明けるのが怖かったりするけれど、
> それをひと越えした結果、なんですよね。
そうそう!恥ずかしいから相談できず、さらに問題が深くなってしまうこともあります。
ラースも無意識のうちに助けを求めて、そして周りの人の温かさにふれて自分からカラを破って成長して、心の中で必死に戦っていました。彼を見ていると応援したくなるのは、それが伝わってくるからなんでしょうね~。
こんにちは!!
この映画、面白かったですね!(^.^)
ジャケットを見てなかったので、ビアンカが出てきた
時はビックリしました!職場の友人が見てたネットから
「まさか?」と思ってましたが・・(^▽^;)
>それも、ラースを心から心配している兄夫婦の努力があったからなんですよね。
ですね!相当な努力があったのだと思います。
最初はバカにしていたであろう人たちもラースの真摯な姿を
見て心を動かされたのだと思います。仰る通り、ラースの人柄も
あったんでしょうえね!!
僕の中では愛に満ち溢れた映画でした!(^^♪
あはは、行き違いになったみたいですね。
コメントありがとうございます。
> ジャケットを見てなかったので、ビアンカが出てきた
> 時はビックリしました!職場の友人が見てたネットから
> 「まさか?」と思ってましたが・・(^▽^;)
職場でああいうものを見てるのはどうかと思いましたが、結果的にそのおかげでラースは前に踏み出せたんですよね~。ホント、まさかの展開でした(笑)
> 最初はバカにしていたであろう人たちもラースの真摯な姿を
> 見て心を動かされたのだと思います。仰る通り、ラースの人柄も
> あったんでしょうえね!!
実際なら心無い人たちがたくさん現れるところですが、この作品の場合はそういうシビアの展開がなくて良かったです。
仰るとおり、大切なものを伝えてくれる、愛に満ちた作品でしたね♪
たくさんの人に観てもらいたいです。