映画「ハート・ロッカー」観た

製作:アメリカ’08
原題:THE HURT LOCKER
監督:キャスリン・ビグロー
ジャンル:アクション/サスペンス/戦争
【あらすじ】2004年、テロの脅威が続く混沌のイラク・バグダッド。アメリカ陸軍ブラボー中隊の爆発物処理班に、新リーダーとしてジェームズ二等軍曹が赴任する。任務明けまで常に死の危険が孕んでいたが、彼の行動は破天荒なもので…。
疲れました。全体的に観やすくしてあったとは思いますが、やっぱり戦争映画は精神的に疲れます。
とりあえず常に彼らが感じている恐怖が、爆弾処理をするのでも、それのサポートをするのでも、夜道を走るのでも、肌にピリピリときましたね。爆弾処理中は、野次馬の中にテロリストが混じってるかもしれないから、不審な動きがあればいつでも引き金を引けるようにしていて(実際ならとっくに撃ってそうだけど)、戦争してるんだと重苦しい思いがしました。
また、心安らぐはずの家に帰っても、それが実感できてないというか、今でも戦場の音が聞こえ続けているんじゃないかという様子にも胸が痛みます。目の前にわが子がいても、どこか遠くに感じているような雰囲気がありました。
きっと、ここで描かれている以上に苦しんでいる人がたくさんいるんでしょうね…。
タイトルの意味は、兵士が使うスラングで”究極の苦痛に晒される場所、いるだけで心が痛む場所”だそうです。また、イラク駐留兵士の間では、爆弾の炸裂のことを指すとか。
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■ Comment
この映画、見ましたが結局よく解りませんでした(^▽^;)
確か、女性の方が監督なんですよね??
色んな意味で話題になってたと記憶してますが、
「音がいい!!」という評判を聞いて借りました。
その音も平日の夜に見たので、音量を上げる訳にも
いかず・・。音も楽しむことができず、違う意味で印象に
残ってる映画です(笑)
これは作業中の横顔かな。
いいショットですね~。
自分の方から攻撃できない状況はつらいですね。
「解放者」としてイラクに来たから、良い顔をしなくてはならないし。
難しい題材を、うまくまとめていたと思います。
>タイトルの意味は、兵士が使うスラングで”究極の苦痛に晒される場所、
>いるだけで心が痛む場所”だそうです。
>また、イラク駐留兵士の間では、爆弾の炸裂のことを指すとか。
邦題がカタカナだと意味不明ですよね。
心を収納するのかと思ったり(笑)。
ここが玉に瑕という感じです。
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます。
わたしたちの知っている世界からはあまりにかけ離れすぎていて、難しかったですよね。
でも、わからないなりに、戦争が彼をあんなふうにしてしまって、戦場以外居場所がなくなってしまったということは伝わってきて、あらためて戦争はいけないと思わされました。
> その音も平日の夜に見たので、音量を上げる訳にも
> いかず・・。音も楽しむことができず、違う意味で印象に
> 残ってる映画です(笑)
サウンド好きなtake51さんには残念な初見だったんですね・・・。
いつかまたいい機会にめぐり合えるといいですね!
2011/12/19 11:10 宵乃
> これは作業中の横顔かな。
> いいショットですね~。
家に帰って、雨どいの掃除をした後、部屋でぼんやりしてるシーンだったと思います。録画を消してからイラストを描こうと思いなおして、あわててトレーラーを探したんですよね。
> 自分の方から攻撃できない状況はつらいですね。
> 「解放者」としてイラクに来たから、良い顔をしなくてはならないし。
> 難しい題材を、うまくまとめていたと思います。
ですね。脅えるばかりで。
エルドリッジがよく暴走しなかったなぁと変なところで感心してしまいました。
アメリカ側からしか描かれてないという批判を見かけましたが、米兵が起こした酷い事件を扱った作品は別にあるし、これはこれで別の面を見せていて良かったと思います。
> 邦題がカタカナだと意味不明ですよね。
> 心を収納するのかと思ったり(笑)。
> ここが玉に瑕という感じです。
わたしは、ロック魂をもった心なのかと(笑)
というか、アルファベットでもきっとわからなかった自信があります!
2011/12/19 11:38 宵乃
コメントとTBありがとうございます。
キャスリン・ビグロー作品は後にも先にもこの一作しか観ていませんが、サスペンス・ムードの中に反戦思想を秘めた秀作だと思います。
冒頭でガイ・ピアースを死なせてしまうのには吃驚しました。彼は優れた助演役者だと思います。「L.A.コンフィデンシャル」でも要領の良い人物を巧みに演じていました。
未見の「英国王のスピーチ」にも出演しているようで、早く観たいです。
2011/12/19 14:48 アスカパパ〔
編集〕
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます。
わたしも彼女の作品はこれしか観てませんが、いい作品でした。何度もは観ないと思うけど。
この作品が戦争を肯定しているという意見もあって、どこでそう思ったのか理解できません。これを観たら、普通に”戦争はいけない”と考えさせられますよね~。
> 冒頭でガイ・ピアースを死なせてしまうのには吃驚しました。彼は優れた助演役者だと思います。「L.A.コンフィデンシャル」でも要領の良い人物を巧みに演じていました。
> 未見の「英国王のスピーチ」にも出演しているようで、早く観たいです。
どこかでみた顔だと思ったらガイ・ピアースでしたか。顔が覚えられなくて、アハハ・・・。
「L.A.~」ではもう誰が誰だかわからなくて、いつか再見したいと思ってます。「英国王~」も一度は観たいですね。
2011/12/20 10:20 宵乃
トラコメありがとうございました♪
いや~~緊張した作品でした
こんなに緊張したのは「切腹」以来かな?と思います
ひりひりした戦場の空気と、じりじりとした心の歪みが、
溢れんばかりに画面に映し取られていました
どこからなにが起こるのかわからないため、周囲四方全てに注意しなくてはならない、
この緊張感は凄いですよ
カメラをもってるだけ、携帯で話してるだけでも、
それが起爆装置になるのかもしれない、考えるだに恐ろしい
日本は本当に平和な国ですね
兵役もないから、国防という事も普段からあまり考えません
だからか、やはりどこか他国の国の出来事というように
捉えてしまってもいる自分がいるのが悲しい。
幼い我が子を抱いてはいても、心ここにあらずな主人公がまた哀れでした
いらっしゃいませ!
「切腹」ですか、それは未見でした。これと同じくらいの緊張感というと、観るのに覚悟がいりそうですね。いつか挑戦したいと思います。
この作品では、あまりに異常で、でも現実に存在している世界を描いてましたね。そんな世界を作り出してしまったのが人間だというのが恐ろしく、悲しい・・・。
わたしも平和ボケした日本人なんだと痛感しました。これを観て恐ろしいと思っても、具体的には何もできず・・・。せめて、ここで描かれている事は現実なんだと、忘れることのないように心に刻み付けておきたいです!
2011/12/27 12:13 宵乃
宵乃さん、こんにちは。
私はただただジェームズの行動に唖然としてしまって
あまり緊張感は感じませんでした。
(ジェームズの部下たちはただならぬ緊張感を感じていたとは思いますが。)
戦争状態が平常になってしまって、日常生活が送れないというのは苦しいでしょうね。
で、さらにスリルを求めて戦場に行き、周りが迷惑する・・・(^^;
湾岸戦争あたりから、戦争のあり方も変わってきているような気がします。
新たな戦争によって、新たな苦しみが生み出されているんでしょうね(>_<)
見た目にわかりやすい負傷兵よりも、
本人も気づいていないかもしれない心の奥底が壊れてしまった人の方が
実は多いのかもしれませんね。
いらっしゃいませ!
確かにジェームズの行動には、平和に暮らしている私たちには理解しがたいものがありました。わたしも理解したつもりになってただけかも。行動や心理状態がまだわかりやすい部下もいっしょに観ているから、ジェームズの”異常さ”は際立ってましたよね。
> 湾岸戦争あたりから、戦争のあり方も変わってきているような気がします。
> 新たな戦争によって、新たな苦しみが生み出されているんでしょうね(>_<)
> 見た目にわかりやすい負傷兵よりも、
> 本人も気づいていないかもしれない心の奥底が壊れてしまった人の方が
> 実は多いのかもしれませんね。
本当にそうですよね。なってからではもう取り返しがつかないかもしれない心の傷…それがわかってても戦争が無くならないのが哀しいです。