映画「天国から来たチャンピオン」観ました

製作:アメリカ’78
原題:HEAVEN CAN WAIT
監督:ウォーレン・ベイティ、バック・ヘンリー
ジャンル:★ドラマ/ファンタジー
【あらすじ】交通事故に遭った、前途有望なプロ・フットボール選手ジョー。天界で目を覚ました彼は、自分の死が間違いだったと知る。天界は殺されたばかりの若き実業家の体を彼に提供。全く新しい人物となり、彼は再びフットボールの世界に乗り出す。
最初の展開が、お気に入りマンガ「悪魔という名の天使」とほぼ同じで、この映画からアイデアをもらって描いたのかとビックリしてしまいました。まあ、似たような話はよくあるんですけど。
でも、一時は気が逸れてしまったけど、観ていくうちにどんどん引き込まれて、いつの間にかマンガの事は頭から消えて楽しんでました。飄々としていて、すごく単純かつ素直な理由で”一時の宿”を決めてしまう主人公が大好きです。
殺人犯が側にいるという、かなりサスペンスフルな状況のはずなのに、今まさに生を謳歌している彼の眼中にはありません。主人公が見えない天使と物置で話す様子や、事業の方針をフットボールに例えて納得させてしまうシーン、いくら殺しても死なない(失敗してるだけ)主人公に脅える犯人など、コミカルに描かれていました。
そして、唯一事情を全て理解してくれた、フットボールの敏腕コーチも大好きです。最初は”ビョーキ”扱いしてくるものの、主人公得意の(?)サックスを聴いて、心から喜んでくれます。私たちからみると、主人公はずっと同じ人が演じているから彼は彼のままなんだけど、コーチから見たらまったくの別人。それを受け入れてくれた事と、主人公が頼ったのが彼だけというところに、深い友情を見ました。
最後、全てを悟ったコーチと、愛する人の存在を感じ取ったヒロイン。切ないながらも、心の奥がじんわりあったかくなるラストでした。
原題は「天国は待ってくれる」。他の関係ない作品と被ってしまうので変えたみたいですね。オリジナルの「幽霊紐育を歩く」もいつか観てみたいです。
<追記感想:2016/3/10>
やっぱり面白いです。そして感動的!
感想は初見時とほぼ同じですね~。主人公が本当に好感を持てるキャラクターで、テンポ良く話が進んで色んなことが上手くいっても納得できてしまうんですよ。
会社の会議で重役たち?を納得させてしまっても、ヒロインと出会って3回目で両想いになっても、フットボールチームにすぐ打ち解けても、彼自身の頑張りと人柄が十分伝わってくるので、す~っと受け入れられます。
コミカルとシリアス、そしてロマンスとファンタジーのバランスも絶妙ですし。
あと、結構追い込まれた状況なのにラブラブな殺人犯ふたりに和みました。
ラストはどうなるかわかってても涙が…。とくにコーチが「ジョー、…ジョー」と呟くところは、二度も親友を失ったような気持ちなのかもしれないと思うと切なくて。
でも、元の肉体の持ち主がコーチと知り合いだったからそっけなく感じただけで、しばらく一緒に過ごせばヒロインに特別な何かを見出したようにコーチとの友情も元通りになりますよね!
ふたりの友情は不滅です♪
■ Comment
再見予定リストのAランクにあるんですけど、なかなか手が回りません。
オリジナルも多分観てないんですが、僕も観たいです。
ラストシーンでの恋人との別れが切なかった、そんな記憶があります。
イラストのシーンは、彼女のことをなんとなく気になってる(思い出してる?)主人公のシーンだったでしょうか?
当時、ベイテイとジュリー・クリスティーは破局していたはずですが、こうやっていい雰囲気で共演できるのって、お互いに大人だったんでしょうねぇ・・。^^
このイラスト・・・良いですよね~。
2年前に再見して、このあたり以降がとても良く出来ている事に気付きました☆
昔はこの映画では、ジェームス・メイスンが一番好きで(天使の役の人)
他の映画でもあんな感じで本当に好きだったのに、
昨年でしたかP・ニューマンの「評決」で、悪い役を演じていて、ものすごくガックリしてしまいました。
・・・話がそれて申し訳ありません。
>飄々としていて、すごく単純かつ素直な理由で”一時の宿”を決めてしまう主人公が大好きです。
>いくら殺しても死なない(失敗してるだけ)主人公に脅える犯人など、コミカルに描かれていました。
>それを受け入れてくれた事と、主人公が頼ったのが彼だけというところに、深い友情を見ました。
>最後、全てを悟ったコーチと、愛する人の存在を感じ取ったヒロイン。切ないながらも、心の奥がじんわりあったかくなるラストでした。
全部、宵乃さんの書かれた通りですね~!
>原題は「天国は待ってくれる」。
数年前の邦画で、このタイトルで、この映画のリメイクがあったと思います。
未見ですが、タイトルは工夫してほしかったです。
>オリジナルの「幽霊紐育を歩く」もいつか観てみたいです。
こちらこそBS3で待ちたいもので~す!
2011/10/15 19:23 miri〔
編集〕
十瑠さんもお好きな映画でしたか!
いろんな方の思い出の作品なんですね~。
> イラストのシーンは、彼女のことをなんとなく気になってる(思い出してる?)主人公のシーンだったでしょうか?
そうです、そうです!
記憶は失くしても魂は覚えてるみたいな、ぐっとくるシーンでした。
> 当時、ベイテイとジュリー・クリスティーは破局していたはずですが、こうやっていい雰囲気で共演できるのって、お互いに大人だったんでしょうねぇ・・。^^
本当に大人ですね~。わたしはそういう話は後から聞いたんですが、まったくそういう気配はなかったので驚きました。いい俳優さんが揃って、この作品が出来たのでしょう!
2011/10/16 08:32 宵乃
> このイラスト・・・良いですよね~。
> 2年前に再見して、このあたり以降がとても良く出来ている事に気付きました☆
ありがとうございます。これまではコメディ調なのに、ここからしっかりドラマ(ロマンス)してますよね。
静かな展開ながら、心に響きました。
> 昔はこの映画では、ジェームス・メイスンが一番好きで(天使の役の人)
> 昨年でしたかP・ニューマンの「評決」で、悪い役を演じていて、ものすごくガックリしてしまいました。
そのひとのイメージから大きく外れてしまうとショックだったりしますよね~。本人的には色々な役に挑戦したい気持もあるかもしれないけど。
> >原題は「天国は待ってくれる」。
> 数年前の邦画で、このタイトルで、この映画のリメイクがあったと思います。
> 未見ですが、タイトルは工夫してほしかったです。
それはたぶん無関係の作品だと思います。アメリカと日本でそのタイトルの映画があって、どちらも原作とあらすじを確認しましたので。でも、ドラマなら反町主演で酷いパクリがあったそうです。「ドリームアゲイン」だったかな。
「幽霊紐育を歩く」はぜひ観たいですね~。リクエストするか!
2011/10/16 09:28 宵乃
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2011/10/16 14:05
こんにちは。
ようやくネット復活できました。
またよろしくお願いいたします。でもって、コメント&TBありがとうございました。
のんびりとしたムードの中で起こる殺人事件、そして執拗にフットボールを目指す主人公、そして一目惚れと、なかなか面白い作品でした。
ラストはコーチがかわいそ過ぎましたが、ベティが主人公の何気ない言い回しに「彼」の存在を感じる辺り、とてもよかったです。
よく似た粗筋と言うと…「名探偵ベンジー」というのもありました。
死んでしまった探偵が、天国にお願いして蘇ったはいいが野良犬(ベンジー)として生まれ変わって、自分を殺した犯人を捜すという。そして出会った女性に恋に落ち…
でもDVD出てないんですよー。(T T)
トラックバックさせていただきました。
ネット復活おめでとうございます。
さっき、最新記事にコメントしてきたところです♪
> ラストはコーチがかわいそ過ぎましたが、ベティが主人公の何気ない言い回しに「彼」の存在を感じる辺り、とてもよかったです。
そうそう!ほろ苦いけど、あたたかいラストでした。
きっと、ベティを心の底で覚えていたように、いつかコーチにも特別なつながりを思い出しますよね!
> よく似た粗筋と言うと…「名探偵ベンジー」というのもありました。
> 死んでしまった探偵が、天国にお願いして蘇ったはいいが野良犬(ベンジー)として生まれ変わって、自分を殺した犯人を捜すという。そして出会った女性に恋に落ち…
ほほぅ、やはり色々なところで使われているネタなんですね。
この粗筋を聞いて、わたしもひとつ思い出しました。「フルーク」という映画では、蘇るのではなく犬に転生して、前世の記憶を取り戻し、家族を守ろうと奮闘してました。
いつか「名探偵ベンジー」も観てみたいです!
2011/11/13 07:34 宵乃
コメントありがとうございました。
「フルーク」は知りませんでしたが面白そうですね。
調べてみるとDVDはあるようなので、今度ツタヤで探してみます。
あるといいなぁ、情報ありがとうございました。(^o^)
いらっしゃいませ!
「フルーク」はかなり前にオンエアを観たんですが、犬好きなら楽しめると思います。
転生なんで、ちょっと趣が違うかもしれませんが。
2011/11/14 13:04 宵乃
この映画のラスト。
いいですよね。
ほろ苦い感じで良かったです。
>ベイテイとジュリー・クリスティー
当時破局した後だったんですか?
今、初めて知りました!
そうだったんですか。
でも、二人のあの演技。素晴らしいです!
2013/08/07 19:54 間諜X72〔
編集〕
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
そうなんですよね~、前半はあんなに笑わせてくれるのに、ラストのほろ苦さは一流で。
一度観たら忘れられません!
> 当時破局した後だったんですか?
> 今、初めて知りました!
> でも、二人のあの演技。素晴らしいです!
わたしも十瑠さんのコメントで初めて知りました。
実生活を持ち込まず、本当にいい雰囲気をかもし出せる演技が素晴らしいですよね。