映画「コールド・クリーク 過去を持つ家」観た
製作:アメリカ/カナダ’03
原題:COLD CREEK MANOR
監督:マイク・フィギス
ジャンル:★サスペンス/ドラマ
【あらすじ】息子が交通事故に遭いかけ、NYから田舎へ引っ越すこにした放送作家クーパー。銀行が抵当流しにした”コールド・クリーク”邸に移り住むが、やがて前の住人で路頭に迷うデイルが現れる。仕方なく家の修繕で雇うことにするが…。
イラストは11日の午前中に出来上がっていたものの、文章を書くのが極端に遅いからどうしようかなぁと思っていたんですが、紙に下書きしてから書けばいいんじゃない!ということで、更新することにしました。でも、未公開なうえに陳腐だとこき下ろされている作品です。(わたし的にはけっこう好きなんだけど…)
内容は、子供のために安全な田舎に引っ越したら、やばそうな男に嫌がらせをされるというもの。確かな証拠もなく何もできないまま、犯人との緊張感が高まっていくサスペンスです。スティーヴン・ドーフ演じるキレぎみな犯人の演技が印象的。彼の最低な老父とのやり取りや、クーパー家の末っ子に言われた”トラウマの言葉”に動じる姿は真に迫ってました。
また、”子供想いな”主人公夫婦の化けの皮が剥がれるところも面白いですね。きっかけは息子が事故に遭いかけたことですが、母親も父親もそれだけの理由だけでこの家に引っ越してきたわけじゃないんですよ。
そもそも、デイルのような不審人物に付き纏われた時点で”息子の安全”も脅かされているわけですから、(金銭的な問題もあるけど)いつまでも家にこだわってる場合じゃありません。
それでも父親がこの家に拘った理由と、犯人が嫌がらせを始めた理由がリンクしていくところ、そして、父親が過ちに気付いて、ぱっと家族最優先に切り替わるところに好感が持てました。
→以下ネタバレ注意
とはいえ、確かに子供じみた嫌がらせや、B級サスペンスお約束のラストは陳腐でしたし、犯人の情報に関する描写が足りないと感じる部分もありました。
誤って子供をひき殺してしまった事があるデイルが冷遇されてないのは妙ですし、いなくなった彼の妻子について噂になってなっていないのも変。
ラスト、武器も持たず力もない主人公夫婦が、協力してロープでデイルを取り押さえたところはよかったんですけど、身動きのできない相手を殺してしまったためにドラマ部分も台無し。生かして警察に突き出すか、殺してもそれが”殺人”だと自覚していて、秘密を抱えてあの家に住み続ける、というラストだったら…。そこが残念でなりません。