忘却エンドロール

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映画「ゼロ時間の謎」観た

ゼロ時間の謎
製作:フランス’07
原題:L'HEURE ZERO
監督:パスカル・トマ
原作:アガサ・クリスティ
ジャンル:ミステリー/サスペンス

【あらすじ】夏のブルゴーニュ地方。海辺にあるカミーラの別荘に、甥ギヨームとその妻キャロリーヌがやってくる。ギヨームは前妻オードも呼んでおり、新妻と前妻の間には張り詰めた空気が。さらに親戚知人が集まった時、ついに事件が起こるのだった。

「奥さまは名探偵」と同じ監督ということでしたが、主人公?の警視に好感が持てたこちらの方がわたし的には楽しめました。
ストーリーの方は「アガサ・クリスティのミス・マープル/ゼロ時間へ」の内容を覚えていたので、良いのか悪いのかよくわかりません。でも、トリック的には使い古された感が否めないし、現代を舞台にするには無理があったような。いい弁護士を雇って無罪放免となってほくそ笑む犯人の顔が目に浮かびます(笑)

でもまあ、それでもバタイユ警視がなかなかいいんですよね。「ホームズ、メグレ、ミス・マープル~♪」なんて口ずさんでみたり、せっかく家族とバカンスなのに甥っ子に「一緒に仕事をしてみたかった」と言われて仕方なく手伝ったり。娘とのやりとりも”いいお父さん”という感じで微笑ましかったです。
あとは使用人カップルが楽しそうで笑えたし、新妻が誰がみても「どうして結婚した!?」と思うような”下品な場違い女”で呆れることもしばしば。印象的な人物はいないけれど、この作品のぬるい雰囲気には合ってるかも。
一番印象に残ったのは、演奏隊を乗せた素敵な移動メリーゴーランドでした。(うちの近くにも来てよ!)

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■ Comment

宵乃さん、こんにちは。
ミス・マープルでも同じ話があったのですね。
知りませんでした。

本作ではあの警視さんのファッションセンスも含めた軽快な感じが楽しかったです。
そうそう、あの名探偵を羅列する歌もありましたね。
2011/02/09 22:12  マミイ編集

>マミイさん

いらっしゃいませ~!
ジェラルディン・マクイーワン版のミス・マープルでは、マープルシリーズ以外の作品も無理やり改編して使っているんですよ。そのおかげで数あるクリスティ作品を知る機会は増えましたが、賛否両論あるようです。

> 本作ではあの警視さんのファッションセンスも含めた軽快な感じが楽しかったです。
> そうそう、あの名探偵を羅列する歌もありましたね。

彼は地味ながらいい味だしてましたよね。
後半しか活躍できないのがもったいない!
2011/02/10 07:38  宵乃

こんばんは~

いかにも、事件が起こりそうな
ドロドロした人間の相関図でした。
特に前妻と新妻!
もっと荒れてもいい雰囲気ですが
l爽やかな風景同様に
気品を感じました!

情婦も観てみたいです!
2011/02/11 19:15  hiro

>hiroさん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
これは以前同じ題材の作品を観ていたので”クリスティ作品”という目で観ていたんですが、hiroさんレビューを読んだらもう”火サス”にしか思えなくなりました(笑)

> 特に前妻と新妻!
> もっと荒れてもいい雰囲気ですが
> l爽やかな風景同様に
> 気品を感じました!

新妻が前妻の目の前でげっぷしていくのにはギョッとしてしまいましたが、風景や落ち着いた雰囲気はよかったですね。さすがクリスティ原作です。

「情婦」は超おススメですので、いつか機会があったら是非!
2011/02/12 10:15  宵乃

こんばんは☆

ははははは、見てしまった~!

>一番印象に残ったのは、演奏隊を乗せた素敵な移動メリーゴーランドでした。(うちの近くにも来てよ!)

素敵なイラストですが、もちろん印象的な場面でしたが、出来ればこちらを描いて頂ければ、もっともっと楽しかったような気が・・・。

話は覚えていたはずなのに、ところどころ抜けていて、自分は“残念な頭”だと再確認しました・・・。
特に・・・船から落としたところ・・・重要なことだったのにね~。

記事にある、警視さんの事、使用人カップルの事、皆・共感します☆
マープルよりずっと良かったです。
「奥様は名探偵」よりもずっと良かったです。
この作品は、全体的に出来が良かったと思います♪

>いい弁護士を雇って無罪放免となってほくそ笑む犯人の顔が目に浮かびます(笑)

これは原作にあるのですか???
2011/02/20 22:46  miri〔編集

>miriさん

> 素敵なイラストですが、もちろん印象的な場面でしたが、出来ればこちらを描いて頂ければ、もっともっと楽しかったような気が・・・。

最初は一目惚れしたメリーゴーランドにしようと思ってたんですが、よく考えたらストーリーに1mmも関係ないし、手間がかかるしなぁということでこちらにしてしまいました。微妙に後悔してます・・・。

> 話は覚えていたはずなのに、ところどころ抜けていて、自分は“残念な頭”だと再確認しました・・・。
> 特に・・・船から落としたところ・・・重要なことだったのにね~。

いやいや、わたしも大まかにしか覚えてませんでしたよ。船から落とすシーンもまさかないだろうと思ってましたし。まあ、あの警視がやるなら納得でしたが。

> 記事にある、警視さんの事、使用人カップルの事、皆・共感します☆
> マープルよりずっと良かったです。
> 「奥様は名探偵」よりもずっと良かったです。
> この作品は、全体的に出来が良かったと思います♪

ですよね~。世間的には「奥様は名探偵」のほうが上みたいに言われているので???でした。
警視の登場シーンをもう少し前半に増やしてくれれば、お気に入りの★をつけていたと思います。

> >いい弁護士を雇って無罪放免となってほくそ笑む犯人の顔が目に浮かびます(笑)
> これは原作にあるのですか???

原作は読んでませんが、この事件の決め手って目撃証言だけじゃないですか。で、それが偽証だということは当日の天気を調べればわかってしまうし、他は状況証拠と自白だけ。現代の弁護士なら、精神的に不安定だった依頼人を追い詰め自白させた、と逆に警視を訴えそうだなぁと思ってしまいました。
2011/02/21 10:02  宵乃

No title

アガサ・クリスティーの小説「ゼロ時間へ」は、クリスティーの作品の中でも特Aクラスに入る、スリリングでサスペンスフルな傑作です。探偵役は別な作品でたまにワトスン役を務めることもある凡人探偵のバトル警視で、ポアロもマープルも出てこないせいか、いまひとつマイナーですが、渋好みの作品といえるでしょう。

すぐに本屋に走って行って早川文庫版をお買いになることをお勧めいたします。
2019/11/01 20:30  ポール・ブリッツ〔編集

>ポールさん

いらっしゃいませ!
バトル警視ですか~。いつもはワトスンポジのキャラが探偵役ってのは燃えますね。
「ゼロ時間へ」はもしかしたら高校生の頃に図書館で読んだかもしれません。内容は覚えてませんが(汗)
背表紙だとシリーズものなのかわからなかったので、タイトルに惹かれて手に取った気がします。
2019/11/02 10:14  宵乃〔編集
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