映画「そして、私たちは愛に帰る」観た

製作:ドイツ/トルコ’07
原題:AUF DER ANDEREN SEITE
監督:ファティ・アキン
ジャンル:★ドラマ
【あらすじ】ドイツ、ブレーメン。定年を迎え、同じトルコ出身の娼婦イェテルを囲い孤独を紛らわすアリ。息子ネジャットは戸惑うが、彼女がトルコにいる娘アイテンのために頑張っていると知り、好感を抱く。一方、アイテンは政治活動に身を投じており…。
BSで何度かオンエアしていたけれど、重そうなのでずっとスルーしていた作品。先日、例の93分の映画枠でオンエアがあり、吹替えだったらということで鑑賞しました。
ドイツとトルコ、二つの国にまたがった、すれ違う三組の親子の死と愛と再生のドラマです。登場人物はわがままだったり、冷たかったりと共感しづらいし、すれ違い展開も強引なくらい。でも、遠く離れて暮していても、心が離れてしまっても、死によって引き裂かれても、愛によって繋がっているんだなぁと強く感じさせる作品でした。
物語の発端となる2つの死。そのおおもとの原因とも言える、ドイツにおけるトルコ人移民問題と、トルコに対するEUへの加盟論争などの社会情勢については、ぼんやり「そんな事があったのか」というくらいにしかわかりませんでした。
でも、娘の死のきっかけとなったアイテンを、娘の想いに応えるように赦し、救おうとしたスザンヌ。そして、軽蔑に値することをしてしまった父のなかに、深い愛情と孤独をみつけ、迎えに行くネジャット(冒頭はこのシーンから始まる)の”愛”。言葉にすれば簡単なんだけども、そこにたどり着くまでには絶望や悲しみ、怒りがあって、それを乗り越えてやっと迎えた心の平安なんですよ。
ネジャットが浜辺で父の帰りを待つラストに、温かく優しい気持ちになりました。
ちなみに、原題を直訳すると「向こう側に」、英語題の意味は第三章のタイトル「天国のほとりで」です。
■ Comment
さっき書いた2本のうちの1本がこの映画で、今週の金曜日に記事をアップします。(もう1本はアップしません「ロルナの祈り」です)
>・・・そこにたどり着くまでには絶望や悲しみ、怒りがあって、それを乗り越えてやっと迎えた心の平安なんですよ。
>ネジャットが浜辺で父の帰りを待つラストに、温かく優しい気持ちになりました。
宵乃さんは本当に、温かいまなざしでこの映画を鑑賞されたのですね。私もこのような感想を持てれば良かったけど、カットなしで長い・見やすくない映画で、疲れました。勉強にはなりましたけど・・・。
イラストは素晴らしいけれども、このシーン、意味不明でイライラでした。しかし空も水も浜も美しい色合いで、映画よりキレイなイラストです♪
2011/05/16 18:50 miri〔
編集〕
こちらもどうも~。
「ロルナの祈り」は未見です。感想をアップしないということは、この作品より気に入らなかったのでしょうか?
> 宵乃さんは本当に、温かいまなざしでこの映画を鑑賞されたのですね。私もこのような感想を持てれば良かったけど、カットなしで長い・見やすくない映画で、疲れました。勉強にはなりましたけど・・・。
あ~、BSのほうで鑑賞なさったんですね。例の93分枠は長年続いている番組だけあって、編集が上手いんですよ。吹替えで観やすかったし、わたしも元のままのこの作品だったら無理だったかもしれません。(再見したいと思わないし)
> イラストは素晴らしいけれども、このシーン、意味不明でイライラでした。しかし空も水も浜も美しい色合いで、映画よりキレイなイラストです♪
意味不明でしたか・・・わたしが観たのは編集でまったく別の作品になってたのかな(笑)
色合い褒めてくれてありがとうございます。やっぱり海と空は青くないとね~♪
2011/05/17 11:02 宵乃
■ Trackback
- 2-1061 そして、私たちは愛に帰る
- Auf der anderen Seite (そして、私たちは愛に帰る) 2007年・独/トルコ/伊
5月上旬 ムービープラス
監督 ファティ・アキン
主演 誰だか、私には分からな...
映画鑑賞の記録|2011-05-20 08:33
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