忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「裏窓(1954)」観ました

裏窓(1954)
読み:うらまど
製作:アメリカ’54
原題:REAR WINDOW
監督:アルフレッド・ヒッチコック
原作:コーネル・ウールリッチ
ジャンル:★サスペンス

【あらすじ】事故で車椅子の生活を送っていたカメラマンのジェフは、退屈しのぎに窓から隣のアパートの住人を眺めていた。そんなある日、喧嘩の絶えない夫婦の部屋で、夜中に夫が大きな荷物を運び出してから妻の姿が見えないことに気付き…。

最近ヒッチコック特集をやってるのでちょこちょこ再見してるんですが、ひとつ重要なことに気付きました。
わたしブロンド苦手だ…。
更に赤い口紅が大っ嫌いなので、ヒッチコック作品をカラーにされるとヒロインにテンション下がりまくりなわけです。ついでにいうと、ヒッチコック作品に登場するヒロインって、最初から最後まで主人公を変わらず愛しているひとが多い気がして、どれも同じに見えます。
まあ、そんな”わたしにとってのマイナス要素”をものともせず、この「裏窓」は楽しめました。
あの部屋から見える範囲に、必要な要素がすべて収まっているのが見事ですね~。彼のこと、住人の日常と人間関係、ピアノの調べ、怪しい動き、犯人と彼らの駆け引き、犯人との対決…主人公はほぼ窓辺から動かず、ここまで面白くスリリングな物語に仕上げてしまうとは、さすがヒッチコック監督です。
覗きがすっかり趣味になってしまったジェフにヒロインがぞっこんなのは謎だし、あんな堂々と6週間も覗いていたら近所で噂になってるだろ、とか思うところもありますが、安楽椅子探偵気取りだったジェフの犯人との対決はほんとハラハラドキドキで目が離せませんでした。
ラストで大笑いしたあと最初の方を見直したら、看護師ステラの予言がことごとく当たっていることにまたまた大笑い。何度観ても楽しめる作品だと思います。

関連記事
「疑惑の影」観ました
「マーニー」感想

■ Comment

こんばんは。

この作品私も割りと最近観ました。
彼の近所以外はまったく映らないんですが、その世界がすごく面白いですよね~。

最初はこういう無駄に勘違いして事を大きくする人いるよなあと冷めた目線で観てましたが、途中からはジェフと同じ気持ちになってました。(笑)
ほんと最後までハラハラドキドキでラストは・・・私もあれには笑いました。

ちなみに私はブロンドに赤い口紅結構好きだったり。
2010/12/14 18:03  たそがれピエロ

>たそがれピエロさん

いらっしゃいませ~、コメントありがとうございます!
ピエロさんもレビューしてましたよね。すみません、読んだはずなのに気付かなくて・・・!
最近、もの忘れが心配なレベルになってきました(笑)

> 彼の近所以外はまったく映らないんですが、その世界がすごく面白いですよね~。
> 最初はこういう無駄に勘違いして事を大きくする人いるよなあと冷めた目線で観てましたが、途中からはジェフと同じ気持ちになってました。(笑)

あはは、ジェフどころか恋人も看護師もノリノリでした。どちらかというと女性のほうが好奇心旺盛なことが多いですし、最初にジェフが・・・というのが少し意外です。でも、カメラマンという職業によってそれも補われてましたね。

> ちなみに私はブロンドに赤い口紅結構好きだったり。

わたしは女性は黒か茶色、男性は白髪が好きですね~。
金髪で赤い口紅は、女性でも男性でも(笑)嘘っぽくて苦手です。
2010/12/15 10:32  宵乃

TBしました

>あんな堂々と6週間も覗いていたら近所で噂になってるだろ

この時代はエアコンもなかったのであんなに開けっぴろげなんですね。
また何週間も車椅子生活が続くなんて、今度はご近所で有名になっただろうジェフの方が注目を浴びてしまったりして、リザのアパートに引っ越すかも・・・なんてね。

口紅って赤いモノだと思っていたので・・・?(^^!)
2011/01/24 10:48  十瑠編集

>十瑠さん

こんにちは、いつもありがとうございます!
エアコンか~、それじゃ現代を舞台に(再)リメイクは難しいかもですね。離れた高層マンションとか味気ないですし。ベランダで寝る夫婦とかほんと楽しかったですよね。

> また何週間も車椅子生活が続くなんて、今度はご近所で有名になっただろうジェフの方が注目を浴びてしまったりして、リザのアパートに引っ越すかも・・・なんてね。

あはは、今度は彼が見られる番ですか。考えもしませんでした!
これで彼も少しは反省するかな。

> 口紅って赤いモノだと思っていたので・・・?(^^!)

最近はもとの唇の色に近い色も多いじゃないですか。白雪姫のリンゴみたいに真っ赤なのが苦手なんですよ。描くのも難しかったりします。
2011/01/24 11:19  宵乃

扇風機の時代

あはは、ブロンド駄目なんですか。
グレース・ケリー、ファンなんですよ。(笑)
何でも、白黒画面にはブロンドが一番映えるそうで・・・。
「疑惑の影」を見た時、「この娘ブロンドじゃないからヒロインではなかろう」と思い込み、話に乗り遅れた経験があります。

あの時代はメリケンさんでも、アパートの自室に他人を泊まらせるには許可が要るんですね。
新発見でした。

S50年代生まれ以降は、きっとクーラー有るのが当たり前なんだろうな。
夏のクソ暑い時期を団扇と扇風機(扇風機に近づいて「わ~」と言うのは、お約束)だけで乗り切った事のない人達は幸せです。
2012/05/13 22:27  鉦鼓亭編集

>鉦鼓亭さん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
そうなんですよ、なぜかブロンドが苦手みたいで、この女優さんは苦手!と思ってたのに、茶髪の時はむしろ好きだと思ってしまったり。単純ですね~。モノクロならそんなに気にならないんですけど。
ケリーは「ダイヤルMを廻せ!」にも出てましたっけ。再見したい作品なので、その時は髪ではなく彼女自身をしっかり見てみようと思います(笑)

> 夏のクソ暑い時期を団扇と扇風機(扇風機に近づいて「わ~」と言うのは、お約束)だけで乗り切った事のない人達は幸せです。

わたしは50年代後半生まれで、クーラーが苦手なので扇風機を愛用してます。もちろん毎年一度は「わ~」ってやってますよ~。ベランダにシェードを張ったり、植物を植えたり、工夫すればそれなりに涼しく過ごせますよね!
2012/05/14 11:25  宵乃

BSで見ました。

>安楽椅子探偵気取りだったジェフの犯人との対決はほんとハラハラドキドキで目が離せませんでした。

そうなんですよ。
フラッシュで応戦するけど、所詮は勝てない。
本当にハラハラしました。
相手は、どこかで見た人だと思ったら、鬼警部アイアンサイド。
大迫力でした!
2013/04/26 21:35  間諜X72〔編集

>間諜X72さん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
最後のジェフの対決はいいですよね~。

> フラッシュで応戦するけど、所詮は勝てない。
> 本当にハラハラしました。

しかも、自分は安全な傍観者だと思っていた節があるから、突然の襲撃のショックが大きいんですよね。彼の立場は、映画を観ている私たちに近いから、ちょっとドキっとしちゃいます。

> 相手は、どこかで見た人だと思ったら、鬼警部アイアンサイド。
> 大迫力でした!

お~、有名な刑事ドラマの俳優さんですか。さすがの迫力でしたね!
2013/04/27 10:48  宵乃〔編集

逆転!

>しかも、自分は安全な傍観者だと思っていた節があるから、突然の襲撃のショックが大きいんですよね。

宵乃さんの仰る通りです!

ジェフが匿名で犯人宅に電話する。
勿論ナンバーディプレイなどない時代。
ほくそ笑むエディ。
それが後半、ちょっとした事を手がかりにジェフに電話する犯人。
そのあたりに関しては全く無防備でバレてしまうジェフ。
ヒッチコック監督。お見事です!

>お~、有名な刑事ドラマの俳優さんですか。さすがの迫力でしたね!

僕も映画を見終わった後にネットで調べて知りました。
2013/04/27 20:54  間諜X72〔編集

Re: 逆転!

再びのお出ましありがとうございます♪

> ジェフが匿名で犯人宅に電話する。
> それが後半、ちょっとした事を手がかりにジェフに電話する犯人。
> そのあたりに関しては全く無防備でバレてしまうジェフ。

ホント、ヒッチコック監督の手腕が発揮されてますよね。電話の使い方が上手い!
監督が今の時代にいたら、ケータイやPC、カーナビなど、色んなものを使って、魅せてくれるんでしょうね~。
観たかった!
2013/04/28 09:10  宵乃〔編集

ケータイやPC、カーナビ

>ほくそ笑むエディ。

間違えました。ジェフでした。
すみません・・・。

>監督が今の時代にいたら、ケータイやPC、カーナビなど、色んなものを使って、魅せてくれるんでしょうね~。

僕も、そう思いました。
どんな素晴らしい映画が出来たんでしょうね。

>有名な刑事ドラマの俳優さんですか。さすがの迫力でしたね!

彼が演じる男が妻を惨殺する。
その残酷な場面は具体的には出て来ない。
でも、その怖さが十分伝わって来る。
そのあたりもさすがヒッチコック監督です!
2013/04/29 21:37  間諜X72〔編集

>間諜X72さん

> 間違えました。ジェフでした。
> すみません・・・。

いえいえ、わたしなんていつも観た直後には主人公の名前を忘れてますから(笑)

> 僕も、そう思いました。
> どんな素晴らしい映画が出来たんでしょうね。

ですよね~。せめて、現代のヒッチコックと呼ばれるような人が現れてほしいです。

> 彼が演じる男が妻を惨殺する。
> その残酷な場面は具体的には出て来ない。
> でも、その怖さが十分伝わって来る。
> そのあたりもさすがヒッチコック監督です!

見せない怖さというのを上手に使っていたんですね。
なんでもかんでもCGで表現できてしまう時代だからこそ、そういう奥ゆかしい?演出も大事にしてほしいところです。
2013/04/30 11:46  宵乃〔編集
名前
タイトル
URL
本文
非公開コメント

■ Trackback

裏窓
(1954/アルフレッド・ヒッチコック監督・製作/ジェームズ・スチュワート、グレイス・ケリー、セルマ・リッター、レイモンド・バー、ウェンデル・コーリイ/113分)
テアトル十瑠|2011-01-23 16:02
裏窓
「"理性"ほど人間に厄介なものはないわ」 理性と情動という言葉がある。 覗きという行為自体は、"知りたい"という純粋な欲求に基づいた情動的行動であることは間違いない。 しかし、一般的に見れば明...
ピエロと魔女|2010-12-14 18:04
.