映画「菩提樹/続・菩提樹」観た

製作:西ドイツ’56
原題:DIE TRAPP-FAMILIE
監督:ヴォルフガング・リーベンアイナー
ジャンル:ドラマ
トラップ家の7人の子供たちの家庭教師として派遣されたおてんばな修道女マリア。だが、父親は第一次大戦の英雄で、規律正しい生活はまるで寄宿舎のようだ。彼女は子供らしく遊ぶことを教え、一緒に歌を歌って子供たちの心を掴む。
「サウンド・オブ・ミュージック」と同じく、マリア・フォン・トラップの半生を描いた作品。
「菩提樹」のほうは、かなり後の方になるまで”サウンド~のあらすじをみているようだなぁ”と思って観てました。歌声は聞き惚れるほどですが(次男役は「野ばら」の主人公)、あちらの印象が強烈なので、ちょっと落ち着いた雰囲気のこちらは物足りなく感じてしまったようです。
でも後半、トラップ大佐が友人のために全財産を銀行に預け、銀行が倒産して一文無しになってから見ごたえが増してきます。
破産しても明るくたくましいマリアと、そんな彼女を信じ陰ながら支えるトラップ大佐(後半影薄い)、健気に手伝うこどもたち。屋敷でホテル業を始めたり、コンテストに参加したりと、家族の絆で困難を乗り切っていきます。サウンド~では登場しない超重要人物の音楽教師ヴァスナー神父も活躍。彼の協力がなかったら、彼らの道は閉ざされていたことでしょう。
ラストはまさしく”芸は身を助ける”という感じで感動的なんですが、ザーミッシュさんと相棒の信頼関係が希薄なのがちょっと気になってしまいました(笑)
「続・菩提樹」の方は、亡命後のお話。右も左も分からないアメリカでの苦労話は、サウンド~では語られなかった部分なので必見!
冒頭、例のザーミッシュさんたちはやはり無能だったらしく、一家は早々にさじを投げられてしまいます。次のマネージャーも、仕事はとってくれるし服装の注文もしてくるけれど、何を歌うかは言ってこない…。受けが悪い原因は明らかだと思うのに、何故なにも言わないんだろう…???
それが普通だったのか、彼らが無能だったのか、はたまた熱血神父様に口答えできなかったのかは分かりませんが、結局マリアが何とかしてくれるのでOK。ただ、あれだけ聖歌を聴かせる事にこだわっていた神父様が、”まずはお客の心を掴むことが重要”だと気付くシーンとかないのが残念でした。
あと、ボロ屋を修繕するシーンだけ、何故かミュージカルっぽくて変な感じです。
■ Comment
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2010/05/06 20:39
続編の方がまだ観れましたネ。
TVドラマの総集編みたいな感じで、味あう部分がなくてダメでした。
トラップさんも役立たずですしね。
それと、家族合唱団にセックスアピールは不要でしょうにねぇ^^
いらっしゃいませ。
> TVドラマの総集編みたいな感じで、味あう部分がなくてダメでした。
> トラップさんも役立たずですしね。
前半はほんと総集編のようでしたね。後半は「サウンド~」と違うところもあって、それなりに楽しめました。トラップ大佐より重要人物だった神父さまの存在を知ったことが大きいです。
> それと、家族合唱団にセックスアピールは不要でしょうにねぇ^^
まったくです(笑)
2010/05/08 11:15 宵乃
やっと鑑賞しました☆
私としては、美しい音楽というモノが、国を超え、言葉を超え、時代を超え、
人の心を打つことが素晴らしいと、涙しました☆
サウンド・オブ・ミュージックは、娯楽大作で、こちらの方がきっと事実に近いのだろうと、
長い年月が経ち、こちらの作品の方が、私の胸を打っています。
神父さんのことは知らなかったので、こんなに重要人物なのに・・・と
ハリウッドの娯楽超大作を、ちょっとさげすむような気持ちで・・・。
>ただ、あれだけ聖歌を聴かせる事にこだわっていた神父様が、”まずはお客の心を掴むことが重要”だと気付くシーンとかないのが残念でした。
まずは聞いてもらわないと、どうにもならないのにネ~!!!
中3の時に初めて「サウンド・オブ・ミュージック」を映画館で見て、
その時に買ったパンフレットに、この映画の事が書いてあったのですが、
当時は西ドイツの映画は(超大作以外は)なかなか公開されなかったから、
きっと一生見られないだろうと思っていたのに、
今はテレビで見られるようになって・・・本当に良い時代になりましたね♪
2010/05/10 08:45 miri〔
編集〕
大切な事を書き忘れました!!!
イラスト、とっても素敵です☆
彼女は「朝な夕なに」でも良かったけど、このマリア役はハマり役でしたね!
>(次男役は「野ばら」の主人公)、
これは宵乃さんのレビューを読ませてもらって初めて気付きました。
なんか次男だけ特別扱いっぽいし、歌が異常にうまいと思っていたのですよ~!
有難う~教えてくれて!!!
私はそれを知らなかったので、7人の中に溶け込み、良い演技をしていると思いました。
「野ばら」のマリアが、このマリアと同じ人が演じていなくて、本当に良かった♪
2010/05/10 08:49 miri〔
編集〕
いらっしゃいませ。コメントありがとうございます♪
> 私としては、美しい音楽というモノが、国を超え、言葉を超え、時代を超え、
人の心を打つことが素晴らしいと、涙しました☆
音楽はきっと、生きとし生けるものの中に最初から持っているものなんでしょうね。無表情だった子供たちが生き生きと歌いだしたシーンや、それを聞いてうっとりする人々の姿から、音楽の素晴らしさが伝わってきました。
> 神父さんのことは知らなかったので、こんなに重要人物なのに・・・と
ハリウッドの娯楽超大作を、ちょっとさげすむような気持ちで・・・。
あはは、お厳しい。確かに神父さんの存在を無視するのは酷いですよね~。まあ、私の中ではすでに、「菩提樹」と「サウンド~」のいいとこどりで一つの作品のような気がしていたり・・・。比べたり補完したりするためにも、とりあえず両方観ないともったいないかも。
オンエアしてくれたBS2には、ほんと感謝です!
> なんか次男だけ特別扱いっぽいし、歌が異常にうまいと思っていたのですよ~!
> 有難う~教えてくれて!!!
> 「野ばら」のマリアが、このマリアと同じ人が演じていなくて、本当に良かった♪
例のごとく受け売りですが、喜んでもらえてよかったです。あの美しい歌声には聞き惚れてしまいました。
「野ばら」のマリアは覚えてませんが、こちらのマリアは笑顔が魅力的でしたよね。これまでの出来事に思いを馳せる時の彼女の表情もよかったです。
2010/05/10 11:23 宵乃
■ Trackback
- BSで「菩提樹」「続・菩提樹」を観る
- 「サウンド・オブ・ミュージック」1965年制作(原題:The Sound of Music )は中学一年生の春休みに体育館で観た懐かしい映画です。その頃はあの歌って踊る女優さんがジュリー・アンドリュースだとも知らずただただ憧れだけでした。
晴山雨読ときどき映画 bamboo part2|2011-01-07 13:54
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