映画「大いなる遺産(1946)」観ました
製作:イギリス’46
読み:おおいなるいさん
原題:GREAT EXPECTATIONS
監督:デヴィッド・リーン
原作:チャールズ・ディケンズ
ジャンル:★ドラマ/文芸
【あらすじ】両親を亡くし、姉夫婦に引き取られたピップ。彼は、脱獄囚や裕福だが孤独な老女ハビシャム、その養女エステラなど、様々な出会いを経験した。やがて20歳になった彼は、ある人物の莫大な遺産の相続人になったことを告げられる。
原作は知りませんが、もっと長時間になってもおかしくないと思うのに、サクっといいとこ取りで上手くまとまっている気がします。時間が経つのを忘れて楽しめました。
エステラは綺麗だし、脱獄囚やハビシャムとのエピソードもミステリアスで印象的だし、ピップの養父の人柄も良心的で好きです。開放的なラストも素敵でした。
ひとつ気に入らないのは、少年時代の純粋なピップと、大人時代のふけ顔のピップの差ですね。
少年時代のピップの、脱獄囚にわざわざとっておきと思われるポークパイとブランデーを持っていく優しさ。エステラの冷たい態度にもめげず想い続けるピュアさが、あの控えめな感じの少年にぴったりでした。あと、個人的にああいう帽子が似合うひとに老若男女問わず憧れてしまいます。
それが、大人になった途端、どう見ても二十歳には見えないおじさんに…。一体、あの役者さんは何歳だったんでしょう?
そこだけ残念でなりません。
重厚な文芸作品が好きな方には物足りないかも知れませんが、わたしは観終わって満足感のある作品だったと思います。