映画「荒野の決闘/いとしのクレメンタイン」観ました

製作:アメリカ’46
原題:MY DARLING CLEMENTINE
監督:ジョン・フォード
原作:サム・ヘルマン/スチュアート・N・レイク
ジャンル:★西部劇/ドラマ
【あらすじ】メキシコからカリフォルニアへ牛を運んでいたワイアット・アープら兄弟は、墓場の町トゥームストンへ立ち寄った。だが、留守の間に末弟が殺され、牛も盗まれる。クラントン一家の仕業だと睨んだ彼は、保安官となって町に留まるのだった。
いわずと知れた西部劇の名作を、ついに観ることができました。同じくワイアット・アープを描いた「OK牧場の決斗」を先に観ていたので、もう観た気になって何度か見逃していたようです。
「荒野の決闘」というタイトルから想像したのとはまるで違い、静かで味わい深いドラマでした。リバイバル時には原題の”いとしのクレメンタイン”が付け加えられたようなので、やっぱり昔から邦題に疑問を抱く人がいたんでしょうね。わたしも原題の方が好きなので、記事のタイトルもそっちにしてしまいました。
お気に入りは、悪態をつくチワワを無視し、椅子を浮かせて遊ぶお茶目なワイアット。急に彼が人間臭く見えたというか、身近に感じたというか。とにかく、いっぺんに彼が好きになってしまったシーンです。(どうでもいいけど、チワワと聞くと犬しか思い浮かびません。でも、この時代はまだチワワいないかも。…彼女はメキシコのチワワ出身?)
また、空と雲がやたらと目に留まりました。多くの方が言ってますが、ほんとうに白黒とは思えない美しさです。
演奏家のひとたちがタイミングよく演奏をやめたり再開したりするのも地味にいいですね。しょっちゅう銃弾が飛び交うような町ですから、空気読めないと殺されかねないのかなぁと思ってしまいました(笑)
そしてラスト、いとしのクレメンタインとの別れが胸に染みます。
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■ Comment
おおー!
『荒野の決闘』
いいですよねー!
大好きです。
ラストの余韻がまた、良いんですよねー。
ドク・ホリディも・・・素晴らしいです。
あと、もし、機会がありましたら
『トゥームストーン』という映画も
おススメです。
この作品とも『OK牧場』とも違う
ワイアット・アープとドグ・ホリディに出逢うことができます。
勢いにまかせた文章でスミマセン。
いらっしゃいませ!
きみやすさんも「荒野の決闘」好きでしたか。もしかして、西部劇お好きですか?
あの決闘をみたあとのもどかしい少年の恋のような告白が、なんともいえない余韻を残しますよね~。
ドクがシェークスピアを暗唱するシーンなんかも好きです。
> 『トゥームストーン』という映画も
> おススメです。
ワイアット・アープの作品って、ほんとうにたくさんあるんですね~。「トゥームストーン」しっかり覚えておきます。(BS2にリクエストしてみよっと♪)
2010/02/17 07:02 宵乃
これまた超名作が来ましたね。
ボクは『荒野の決闘』という邦題も結構好きです。
『いとしのクレメンタイン』だと、
日本人には恋愛映画っぽく響きますし。
>お気に入りは、悪態をつくチワワを無視し、
>椅子を浮かせて遊ぶお茶目なワイアット。
お行儀が悪いところがカワイイというか、魅力的ですよね。
最初から最後まで名場面ばかりなのが凄いです。
おはようございます。
きみやすです。
思わず、あのコメントを書いた後
部屋からDVDを出して観てしまいました(笑)
やっぱり、いい作品です。
>もしかして、西部劇お好きですか?
ええ。結構、好きです。
詳しくはないですけど
>もどかしい少年の恋のような告白が、なんともいえない余韻を残しますよね~。
ですねー。
本当にもどかしい(笑)です。
あれだけの荒事をしときながら
最後の会話の初々しさというか
不器用さというか。
頬にキスをする辺りも、逆に、新鮮な感じがします。
ラストのセリフも
Ma’am I sure like that name……clementime.
一番最初に見た時の字幕が
「…しかし、いい名前ですね……クレメンタインって」
と書かれていて
その間の取り方がかなり好きだったのですが・・・
「私はクレメンタインという名前が大好きです」とか
吹き替えを含めると色んな
バージョンがあって
最後のセリフで印象が変わるので
驚いた記憶があります。
>ドクがシェークスピアを暗唱するシーンなんかも好きです。
あそこも格好が良いですよねー。
ドクとアープの対比にもなっていて
(二人の帽子のかぶり方とかも・・・)
本当に、ドクは最後まで、格好が良いですよね。
>また、空と雲がやたらと目に留まりました
そうですね。
本当に、空間が広いというか。
日本じゃお目にかかれない光景ですよね。
>ほんとうに白黒とは思えない美しさです。
です、です。
余計に美しく感じるというか。
(酒場の煙草の煙なんかも、妙に綺麗で)
逆に、現在の技術でカラー化なんかされると
興醒めしてしまいそうですね。
(長文、スミマセン)
いらっしゃいませ。
> ボクは『荒野の決闘』という邦題も結構好きです。
> 『いとしのクレメンタイン』だと、
> 日本人には恋愛映画っぽく響きますし。
ケンさんは邦題好きでしたか。私も嫌いではないんですが、邦題のイメージだけで観ないひともいるんじゃないかなぁと心配になってしまいました。
アクション映画とおもって観るより、恋愛映画と思って観る方が違和感が少ないような気もしますし。
> お行儀が悪いところがカワイイというか、魅力的ですよね。
ええ、あのギャップにやられました(笑)
最初は”ひげのひと”とか思っていたのに、名場面の数々をみているうちに”彼ほど西部の空が似合う男はいない”と思うようになってたのには驚きです。
2010/02/18 07:35 宵乃
おはようございます。
DVD観ましたか~。なんかいいですよね、こうやって好きな作品を観て語り合うのって。
西部劇はわたしも詳しくはありませんが、この作品のように”まだ観ぬ名作”がたくさんあると思うと、つい優先的に観てしまいますね。「駅馬車」も観てみたい!
> 頬にキスをする辺りも、逆に、新鮮な感じがします。
確かに、それまでの彼を見ていると、キスなんて決闘に向かうより勇気がいる行動だったんじゃないかと思えます。どうも劇場公開版にしかないシーンらしいですね。非公開試写版も観たいけど、TVじゃ無理か・・・。
> 「…しかし、いい名前ですね……クレメンタインって」
あ、いま彼が言っているのが目に浮かびました。
普段はあまり気にしないけれど、翻訳家の腕も重要なんですね~。
> ドクとアープの対比にもなっていて
> (二人の帽子のかぶり方とかも・・・)
帽子のかぶり方ですか!それは気づかなかったなぁ・・・。今度確認してみないと!
> 本当に、空間が広いというか。日本じゃお目にかかれない光景ですよね。
> (酒場の煙草の煙なんかも、妙に綺麗で)
白黒で空の美しさに見惚れたのは初めてだったので、「え、なんで?青が見える・・・!」と驚いてしまいました。ほんとカラー化なんて必要ないですよね。
それと、昨日リクエストしてみましたよ! オンエアされるかは分かりませんが、されたら感想書きますね~。
今回はたくさんお話できて楽しかったです。いつもありがとうございま~す♪
2010/02/18 10:43 宵乃
宵乃さん、こんばんは
駅馬車がやって来るシーン、日曜の朝、ラストの一本道、etc・・・。
その上に拡がる空が、本当に印象に残りますね。
もしかしたら、あの乾燥してサラッとしてそうな空と空気が、湿気の多い国に住む我々の憧れを刺激するのかも。(笑)
バンドもそうですけど、お客達も空気を読みながら、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり。
昔の西部で生きていくのは大変だ。(笑)
「駅馬車」を観た時も思ったのですが、確かに女性一人では町を歩けそうにないし、誰かと一緒じゃないとオチオチ出歩けない雰囲気。
西洋で「レディ・ファースト」が発達したのが解るような気がします。
僕もドクが「ハムレット」を諳んじるシーン、好きです。
あれで、ドクがどれくらい教養のある人物か解るし、キャラクターの作り込みに凄く役立ってたと思いました。
いらっしゃいませ!
どうしてモノクロなのにこんなに!?と思うような空でした。
> もしかしたら、あの乾燥してサラッとしてそうな空と空気が、湿気の多い国に住む我々の憧れを刺激するのかも。(笑)
これはありますね~。
日本の空も好きだけど、映画であんなに美しい西部の空を見せられてしまうと、別世界度が増すというか。ドライアイなので住むのは勘弁ですが(笑)
> バンドもそうですけど、お客達も空気を読みながら、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり。
あはは、酒場でケンカなんて日常茶飯事なんでしょうね。そう考えると、一番の被害者は店主かも!
> 確かに女性一人では町を歩けそうにないし、誰かと一緒じゃないとオチオチ出歩けない雰囲気。
> 西洋で「レディ・ファースト」が発達したのが解るような気がします。
人の出入りが多い町ではとくに大変そう。よそ者への警戒が強いのも西部劇ではよく描かれるから、本当に危険だったでしょうね。
レディ・ファーストは女性を盾にしていたのが起源という説を聞いたことがありますが、それはないですね!
> 僕もドクが「ハムレット」を諳んじるシーン、好きです。
> あれで、ドクがどれくらい教養のある人物か解るし、キャラクターの作り込みに凄く役立ってたと思いました。
ハッとさせられるシーンでした。西部劇ってみんな同じような格好をしているから、こういうキャラ付けは大事です。それに単純にカッコいいし!
「OK牧場の決斗」は娯楽痛快西部劇の方向に寄った作品ですね。主題歌もノリノリです。
同じようなテーマでも、こんなに違うふうになるんだ!と楽しめますよね。
ちなみに、ご存じかもしれませんが、決闘場所は「OKコラル」で、コラルは牧場というよりは、馬置き場みたいなものらしいですね。
そうそう、「OK牧場の決斗」とはまったく趣向が違いましたよね。
名前が同じじゃなければ気付かなかったかもしれません。
他にも彼を描いた作品はたくさんあるので、いつかまとめて全部見比べてみたい気もします。
> 決闘場所は「OKコラル」で、コラルは牧場というよりは、馬置き場みたいなものらしいですね。
そうでしたか!
ぜんぜん知りませんでした。きっと世界一名前が知られてる馬置き場ですね(笑)