忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「厨房で逢いましょう」観ました

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Tag:ドイツ スイス 

厨房で逢いましょう
製作:ドイツ/スイス’06
原題:EDEN
監督:ミヒャエル・ホーフマン
ジャンル:★ロマンス/ドラマ

【あらすじ】南ドイツの保養地で小さなレストランを営む天才シェフ、グレゴアは、休憩時間ににはカフェのウェイトレス、エデンを眺めて過ごしていた。ある日、ふとした事から彼の作ったプラリネを口にした彼女は、すっかり彼の料理の虜となり…。

冒頭から、巨漢の男が鴨の毛をむしりながら、愛おしそうに話しかけキスをするキモチワルイシーンで始まったので、かなり観賞意欲をそがれました。
彼がどういう人間かというと、幼い頃に妊娠した母親の見事な腹を見て感動し、自分もそんな立派な腹を持ちたいと努力を重ね。その結果、医者にセックスを禁じられるほどの肥満体と、味への飽くなき探究心を手に入れたのでした。
彼が料理を作る様子は妙にグロテスクで、食材にねっちょねっちょソースを塗りたくったり、タコを撫でてうっとりしながら足を味見してみたりと、食欲が失せる気味悪さ。しかも、彼の料理は”官能料理”と謳われるほどで、それを食べた人はあまりのおいしさに皿まで舐め尽くしてしまうほど。そんな異様な光景が続くので、彼が”おとぎばなしに出てくる悪い魔法使い”のような気がしてきました。
しかし、そんな彼の魔法にかかったエデンは、内に秘めた欲望をむき出しにして”悪い魔法使い”すら食い尽くす”モンスター”と化してしまうのです。

きっかけは、噴水に落ちそうになった娘を助けてもらったことでした。幼い娘を放って公園で昼寝とか、始めからかなり危なっかしい母親です。仕事で疲れているんだろうけど。
そのお礼に娘の誕生日に招待し、彼はチョコレートケーキを持ってきてくれます。娘はチョコアレルギーなのに、あんまり欲しがるから食べさせてしまいました。疲れとか関係なく危ない母親です。(その後、チョココーラソースなるものも食べさせていたけど、治ったのだろうか?)
その時、口にしたプラリネ (ナッツなどのペーストをチョコに混ぜたお菓子。または一口サイズのチョコ) の虜となったエデンは、レストランに不法侵入したり、あらゆる口実をつくって彼の料理を食べようとするんですね。ある程度仲良くなればもうこっちのもの。夫が仲間とストリップバーに出かける火曜日になると、他人の目も気にせず彼の厨房を訪ねます。
もう、誰も彼女を止められません。

そんな図々しい客なのに、グレゴアは幸せいっぱいです。丹精こめてつくった料理を彼女が食べて、天にも昇るような恍惚とした表情を浮かべるのを見るだけで、彼の想いは満たされるのです。
彼女の方も、彼の想いの込められた料理で満たされ、夫との関係を修復して幸せを取り戻していきます。(ベッドで身体にクリーム塗ったくって夫を誘うシーンには苦笑)
そして残酷にも、グレゴアのおかげですべてが順調だと、妊娠もわかって最高に幸せだと彼に報告するのでした。

グレゴアは彼女と彼女の夫のせいで大変な被害を被ることになるんですが、それでも彼女を愛し続けるんですよね。決してハッピーエンドとはいえないラストなのに、彼の目が最初の頃の”料理以外のものを恐れる”目ではなくなっていることに希望が持てます。
でも、思わぬ事故だったとはいえ、あんなことになっても彼の料理を食べに現れるとは、やっぱり彼女はモンスターだなぁ…(笑)

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