忘却エンドロール

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映画「レ・ミゼラブル~輝く光の中で~」観ました

 | 戦争ドラマ  com(5) 
Tag:フランス 

レ・ミゼラブル~輝く光の中で~
読み:れみぜらぶるかがやくひかりのなかで
原題:LES MISERABLES
製作:フランス’95
監督:クロード・ルルーシュ
原作:ビクトル・ユーゴー
ジャンル:★ドラマ/文芸

【あらすじ】1939年、ドイツ占領下のフランス。父親は無実の罪で獄中で亡くなり、母親は後を追って自殺したという過去を持つアンリ。彼はユダヤ人一家の逃亡を助け、その旅の間に『レ・ミゼラブル』を読んでもらう。彼はその物語に感銘を受け…。

「レ・ミゼラブル」は原作を読んだことがなく、「ああ無情」と同じ物だと知ったのも高校生くらいで、1998年のビレ・アウグスト監督の作品でしかストーリーを知らない私が観賞しました。
「あれ、私の(かすかな)記憶とは違うなぁ」と思いながら観ていたら、レ・ミゼラブルをベースにした第二次大戦頃のお話だったんですね。まるでコゼットのように過酷な少年時代を過ごしたアンリが、ユダヤ人弁護士ジマンに「レ・ミゼラブル」を読んでもらった事で、ジャン・ヴァルジャンのように生きようと決意。そして、どんな苦難にも耐え、彼らを救おうとする…という内容です。
劇中劇が効果的に入るので原作を知らなくても観れますし、三時間という時間も気にならないテンポの良さでした。

好きなシーンは、寄宿学校に預けるよう頼まれた幼い娘サロメとの会話シーン。彼女を守ろうという親のような気持ちと、字を教えてくれて、彼からも学ぼうとする聡明で優しい彼女に、敬意を払う気持ちが見え、優しい気持ちになれます。
恐ろしかったのは、負傷したジマン氏を匿った農家の夫婦。奥さんが彼に拒まれたのをきっかけに、彼を監禁し続けようとします。終戦を知らせず、彼の財産を搾り取り、家族への手紙のせいでサロメが死んだと言い、ついには毒殺しようとし…。戦争によって生まれた影は、こんなにも簡単に人を狂わせてしまうのかと恐ろしくなりました。
他にも、戦争によって狂った人々に彼らは苦しめられ、それを観ているほうまで胸が苦しくなるんですが、ラストの皆の笑顔を見て救われる思いがしました。感動の大河ロマンです。

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■ Comment

はじめまして!

私もこれ、大好きです。
私も最初は「・・・ん??」と戸惑いましたが、『レ・ミゼラブル』よりも良い出来になっていたような気がしました。
2009/12/30 17:49  arixs編集

>arixs さん

はじめまして、コメントありがとうございます!

> 私も最初は「・・・ん??」と戸惑いましたが、『レ・ミゼラブル』よりも良い出来になっていたような気がしました。

元の話を知っているとストーリーの違いに戸惑いますよね。内容が素晴らしいだけに、他の「レ・ミゼラブル」と区別するためにタイトルを変えたほうが良かったのではないかと思います。

こんどarixs さんのブログにも遊びにいきますね~。
では、来年も良いお年をお迎えください。
2009/12/31 07:35  宵乃

こんばんは☆

実は、この同じ時のオンエアを、好きな監督なので、最初から保存版にしていて、
でもあまりに長いのでずっと見なくて、昨夜、間謀さんから「男と女」にコメントを頂き、
やはり見ようと思い、今日見ました。 やっぱルルーシュ・最高です♪

そして宵乃さんのイラスト、空を除くと、このイラストは今までで最高ではないでしょうか?
涙が出ますよね~良い作品でした☆

>「レ・ミゼラブル」は原作を読んだことがなく (青空文庫で読めるみたい)、「ああ無情」と同じ物だと知ったのも高校生くらいで、98年、ビレ・アウグスト監督の作品でしかストーリーを知らない私が観賞しました。

私は小学校の高学年の時に、その年齢向けの「あぁ無情」を読んで
その後は全く読んでいませんが、有名な話なので、なんとなく覚えてはいます。
映画は初めてですが、数作品あるようですね~!

>劇中劇が効果的に入るので原作を知らなくても観れますし、三時間という時間も気にならないテンポの良さでした。

そうですね、仰るとおり、時間が気にならないくらい、場面転換が良くて早いので
内容はよく分かりますが、まさかの3役はちょっとね~!!!

>好きなシーンは、寄宿学校に預けるよう頼まれた幼い娘サロメとの会話シーン。彼女を守ろうという親のような気持ちと、字を教えてくれて、彼からも学ぼうとする聡明で優しい彼女に、敬意を払う気持ちが見え、優しい気持ちになれます。

このシーンは本当に良かった☆
最後あたり自分で本読んでいましたものね~。

>恐ろしかったのは、負傷したジマン氏を匿った農家の夫婦。

そうですね・・・でも戦争がなくても、あの夫婦はダメだったかもしれませんね。
まぁでも殺しあいまでは しなかったとは 思うけど・・・。

奥さん役は、昔ルルーシュの作品や、フランス映画に、一杯出ていたアニー・ジラルドさんで
好きな女優さんで、役柄は惜しかったけど、年いってもキレイで上手でした。
久しぶりの再会が嬉しかったです♪

>他にも、戦争によって狂った人々に彼らは苦しめられ、それを観ているほうまで胸が苦しくなるんですが、ラストの皆の笑顔を見て救われる思いがしました。感動の大河ロマンです。

本当に良い映画でした。
「あぁ無情」でないなら、もっと早く見たと思うので、やはりタイトル(邦題?)は考えてほしいですね~。

最後のシークエンスで、どこの国の人間でも、
平和とか、愛とか、陳腐だけど大切なモノは何かが、よく分かりますよね~☆
2012/03/06 19:18  miri〔編集

追伸です☆

今調べたら、サロメ役の女の子、監督の娘さんなんですね~ビックリ☆
宵乃さんと同世代の女性のようですね~。
2012/03/06 19:26  miri〔編集

>miriさん

いらっしゃいませ、コメントとイラストにお褒めの言葉をありがとうございます!
ちょっと主人公の顔が濃くなってしまったかなぁと思ってたので嬉しいです。
この作品はもっと観られるべき作品なのに、時間が長いし邦題で勘違いしちゃうしで、いろいろと損をしてますよね~。もったいない!
原作は小学校の教室の片隅にずっと置いてあった気がしますが、一切読もうとしませんでした(笑)
映画だと割と気楽に観られるから助かります。

> そうですね、仰るとおり、時間が気にならないくらい、場面転換が良くて早いので
> 内容はよく分かりますが、まさかの3役はちょっとね~!!!

時間が気にならず、観終わった時の満足感がある作品でした。なんでDVDがないの~!?
3役もやってたのは忘れてました。アンリの父親もやってたんでしたっけ?

> 奥さん役は、昔ルルーシュの作品や、フランス映画に、一杯出ていたアニー・ジラルドさんで
> 好きな女優さんで、役柄は惜しかったけど、年いってもキレイで上手でした。
> 久しぶりの再会が嬉しかったです♪

お好きな女優さんだったとは、複雑な気持ちだったでしょう。でも、恐ろしい役になりきっていて、さすが女優さんという感じでした。

> 最後のシークエンスで、どこの国の人間でも、
> 平和とか、愛とか、陳腐だけど大切なモノは何かが、よく分かりますよね~☆

本当にそうですよね。大切なものを大切だと気付かせる・・・簡単なようで難しい事をしっかりやってのける作品だと思います。もっと多くの人に観てほしい!

> 今調べたら、サロメ役の女の子、監督の娘さんなんですね~ビックリ☆
> 宵乃さんと同世代の女性のようですね~。

お~、そうでしたか!
いい監督は、自然体の美しい娘さんを撮れるんでしょうね~。
2012/03/07 07:34  宵乃〔編集
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