忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「ビフォア・サンセット」観ました

ビフォア・サンセット
読み:びふぉあさんせっと
原題:BEFORE SUNSET
製作:アメリカ’04
監督:リチャード・リンクレイター
ジャンル:★ロマンス

【あらすじ】ウィーンでの出会いから9年。ジェシーはあの日の出来事を綴った小説を書き、その読書会で遂にセリーヌと再会する。彼の帰りの飛行機が出るまでの85分間、2人は9年の空白を埋め合わせるように思いを語り合うのだった。

前作を観たのが結構前だったので、作中の”9年越しの再会”の雰囲気つかめるかと思ったが全然そんなことはなく。むしろ、彼らにとっては”何年経っても消えないあの日の思い出”という感じなので、素直に前日に放送していた「恋人までの距離(ディスタンス)」を観ておけばよかったと後悔しました…。
さて、この作品はちょっと変わっていて、限られた時間しか一緒にいられない男女の会話劇をリアルタイムで追っていきます。ジェシーが彼女を家まで送っていく間、カメラは自然な会話を続けるふたりをストーカーのように付回していくんですね(笑)
冒頭の念願の再会シーンから、まるで旧友に会ったみたいに軽妙なやりとりが続きます。時間を惜しむように、それはもう次から次へと言葉が出てくるんですが、9年前の約束をすっぽかした(ちゃんと理由はあったが)彼女をジェシーはなかなか名前で呼べなかった…ような気がします。(すみません、字幕では中盤まで彼女の名前が出なかったと思うんですが、はっきり確認したわけではありません。)
また、「溶けてしまうか確認したい」といきなり彼女に抱きつかれたときの、一瞬こわばった後のジェシーの表情。歌手のものまねで踊りながら「飛行機に乗り遅れるわよ、ぼうや」と声をかけるセリーヌに、「わかってる…」と答える時のなんともいえない表情が良かったです。
甘いようなほろ苦いような余韻が残るラストがたまりません。

■ Comment

こんばんは☆

この映画、今年の春に見て、すっごく好きな作品です。(録画してあった「恋人までの距離」を見て、しばらくして、どうしても見たくて、DVDを借りて見たのです)

冒頭の書店での、ファンへの彼の言葉 「両者の時間は同時に存在し、一瞬にして彼の人生は1つに重なる。時間はまやかしだ。これは常に起きてることである。瞬間が別の瞬間も含んでいて、同時に存在してる。」 この言葉が大好きで、この言葉の直後に、彼女が現われるんですよね~☆

>甘いようなほろ苦いような余韻が残るラストがたまりません。

同感です・・・が、あの後、どうなったと思いますか?
やっぱり飛行機に間に合うように、あの部屋を出たのでしょうか?
それとも、そういう事は考えずに見るほうが良いのでしょうか?
2009/11/27 21:51  サイ〔編集

Re: こんばんは☆

サイさんも好きな作品なんですね♪
ふたりが話しているばっかりの映画なので、観る人を選びそうな作品だと思っていたけど、身近に同類がいてよかった~。

冒頭のセリフは、9年の間に彼が繰り返してきたことなんでしょうか?とても重みのある言葉でした。

> あの後、どうなったと思いますか?
> やっぱり飛行機に間に合うように、あの部屋を出たのでしょうか?

そうですね・・・わたしは後ろ髪引かれる思いで帰ったと思いますよ。でもきっと、観る人それぞれのラストがあっていいんでしょうね。
前作の記憶が曖昧なせいかもしれませんが、このラストも作品自体も前作を超えたんじゃないかと思っています。続編も素晴らしいという作品は珍しいですよね。
2009/11/28 09:03  宵乃

こちらにも

約束から9年経った男女というのを
あまり感じさせずにポンポン会話劇になっちゃうところが
二人の相性を感じさせるポイントですよね
私は、男が約束を守っていて、彼女が「やだ。ほんとうにいったの?ごめんなさい!」って真実を知る所が好きでした
あとラストの余韻はなんとも言えずたまりません!
3作目では二人に子供もいて夫婦のようですから
運命とは…と考えちゃいますね
2016/04/16 16:37  maki編集

>makiさん

> 約束から9年経った男女というのを
> あまり感じさせずにポンポン会話劇になっちゃうところが
> 二人の相性を感じさせるポイントですよね

そうそう、そうなんですよ。一瞬で距離が元通りになるのは、男の友情を描いた「ビッグ・ウェンズデー」でも素敵だと思いました。こういうの、いいですよね~。

> 私は、男が約束を守っていて、彼女が「やだ。ほんとうにいったの?ごめんなさい!」って真実を知る所が好きでした

9年間もやもやしてたことから、やっと解放される瞬間ですもんね。本当は来るつもりだったとわかって、ジェシーも救われたと思います。だからこそラストの別れがより切ない…。

> 3作目では二人に子供もいて夫婦のようですから
> 運命とは…と考えちゃいますね

お~、そうなんですか!
やはり二人は結ばれる運命だったんですね。こんな素敵な馴れ初め、夫婦でいちゃらぶしながら子供に話して聞かせてそうです(笑)
コメントありがとうございました♪
2016/04/17 11:05  宵乃〔編集

まとめ見

改めてDVDなどでシリーズ作を続けて集中して見ると、記憶も鮮やかでしょうし、いいでしょうねえ。
とにかく、よくしゃべってたっけなあ、という気がします。(気がするだけかい!)
2016/04/21 09:58  ボー編集

>ボーさん

> 改めてDVDなどでシリーズ作を続けて集中して見ると、記憶も鮮やかでしょうし、いいでしょうねえ。

そうなんですよ、1週間に1本くらいの間隔で集中して観てみたいです。
描かれているのはほんのわずかな時間なのに、彼らの人生を垣間見たような気分を味わえそう!
2016/04/21 13:59  宵乃〔編集
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「ビフォア・サンセット」
「恋人までの距離(ディスタンス)」の2人が、9年後に再会する。 製作者側は、そこで終われば映画的な美しい夢のまま、とも言える、前作のエンディングで終わらせず、現実を描き続けることを選択した。 名前も住所も電話番号も知らない相手と会うために、彼が選んだ手段は納得できる。そんなに上手く行くかとも思うが、可能性としては「あり」だ。 2人はお互いのこと、お互いの気持ちを話し続ける。...
或る日の出来事|2016-04-20 10:07
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