忘却エンドロール

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映画「みなさん、さようなら」観ました

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Tag:カナダ フランス 

みなさん、さようなら
原題:(仏)LES INVASIONS BARBARES
    (加)THE BARBARIAN INVASIONS
製作:フランス・カナダ’03
監督:ドゥニ・アルカン
ジャンル:★ドラマ/コメディ

【あらすじ】父親の病状悪化の連絡を受け、カナダ・モントリオールに帰ってきたセバスチャン。愛人をつくり家族を苦しめてきた父親レミを嫌い、彼はロンドンで証券ディーラーとして働いていた。だが、末期ガンで死にかけている父を前にして…。

社会主義の父親は、主義に反するからアメリカでの治療を断りました。
でも、資本主義の息子は、父親を苦しませたくないから金で幸せな最期を演出しようとします。
快適な病室、ヘロイン、父親のかつての教え子、美人マッサージ師。金で集めても虚しいものもあるけど、父親を想う気持ちは本物です。
ヘロイン入手と使用のため、父親の元愛人の娘で麻薬常用者のナタリーに「父の分と君の分の(ヘロインの)金を払う」と言ったときは『悪魔かこいつ!?』と思ったけど、レミとの出会いは彼女のためにもなったので結果オーライ。というか、彼女の再生の物語だと思うのです、これは。
また、母親や(自主的に)集まった父親の友達や愛人たちが「このエロジジイ」とふざけあう様子は、死を間近にしているとは思えないほど明るく幸せそうでした。(下ネタと知的な会話は聞いていても楽しい)
それに、自由気ままに太平洋を航海中の娘は、帰ってこれなかったものの溢れんばかりの愛情をビデオレターに込めて送ってきます。
きっと、どれが欠けてもダメだったし、どれも欠けることなく揃っていた彼は幸せ者だと思います。
最後に息子と抱き合い、「お前のような息子を育ててくれ」と言葉をかけるシーンに涙が溢れ出しました。
唯一気に入らなかったのは、ダサい邦題。原題の意味は”蛮族の侵入”です。

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