映画「ゾラの生涯(ぞらのしょうがい)」観ました

原題:THE LIFE OF EMILE ZOLA
製作:アメリカ’37
監督:ウィリアム・ディターレ
ジャンル:★伝記
【あらすじ】1862年、パリ。親友セザンヌと貧乏生活を送っていたゾラは、訳あり娼婦の話しをもとに本を書き一躍売れっ子作家に。彼は真実と正義を追い求め、軍の批判さえ堂々と行った。歳月が流れ、若き日の情熱を忘れかけていた彼の元に、軍によって売国奴に仕立てられたドレフュス大尉の妻がやって来る。
ドレフュス事件(wikipedia)を受け、名声や富、そして命さえも投げ出す覚悟でフランス陸軍を糾弾した、作家エミール・ゾラの生涯を描いた伝記映画です。
ことの始まりは、機密漏洩の犯人がフランス人ではまずいと、陸軍上層部がユダヤ人のドレフュス大尉を問答無用で犯人に仕立て上げたというもの。機密漏洩ルートを明らかにするより、軍のメンツが大事という思考には呆れてしまいます。
彼らは”軍の威信”を守るため、真実を語ろうとする者を有罪に、国家を脅かそうとした犯人を無罪にしていきます。余生を楽しもうとしていたゾラは、これを知り再び闘士を燃やし始めるのでした。
彼が新聞に載せた大統領への手紙”私は弾劾する”や、裁判での大演説には思わず拳を握り締めてしまいます。まさに「ペンは剣よりも強し」ですね。この言葉の語源は事件の55年前、イギリスの小説家・リットンの戯曲『リシュリュー(1839)』の中のセリフからきているので、ゾラは本当にこの言葉を使ったのかもしれません。
彼の苦労が報われ、悪魔島でやつれたドレフュスが釈放され、呆然と檻から出て外の明るさに引き返し、また外へ…を繰り返すシーンが印象に残ります。
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■ Comment
>機密漏洩ルートを明らかにするより、軍のメンツが大事という思考には呆れてしまいます。
まぁ今までの歴史を見れば、どの国も通って来た道ですよね~。
今現在も、もしかしたらあるのかもしれない・・・。
>この言葉の語源は事件の55年前、イギリスの小説家・リットンの戯曲『リシュリュー(1839)』の中のセリフからきているので、
おぉ~凄い!
勉強になりました!
>彼の苦労が報われ、悪魔島でやつれたドレフュスが釈放され、呆然と檻から出て外の明るさに引き返し、また外へ・・・を繰り返すシーンが印象に残ります。
ハイ、このシーンはこころにグッときましたね~!
宵乃さんの記事で、この映画の全貌をと思いださせて頂き、有難うございました。
同じ時のオンエアを見ていたと知り、嬉しいです☆
(・・・ラストシーンは、ゾラの事故死だと思います・・・)
2012/12/22 19:16 miri〔
編集〕
いらっしゃいませ!
この頃は、こういう色合いで描いたりしてましたね~。たまに昔のイラストを見ると、変化に気付いて面白いかも♪
> まぁ今までの歴史を見れば、どの国も通って来た道ですよね~。
> 今現在も、もしかしたらあるのかもしれない・・・。
人間って変わらないものですね…。こういう事がなければ、もっと良い世界になってる気がします。
> おぉ~凄い!
> 勉強になりました!
記事を読むまで忘れてました(笑)
せっかく調べても記憶力が…たまには読み返さないとですね~。
> 宵乃さんの記事で、この映画の全貌をと思いださせて頂き、有難うございました。
> 同じ時のオンエアを見ていたと知り、嬉しいです☆
> (・・・ラストシーンは、ゾラの事故死だと思います・・・)
そう言って頂けて嬉しいです。同じ時期に観たのに、わたしは全貌とまでは…。
miriさんの記憶力に脱帽です!
あれ以降にもラストがあったんですね。事故死ですか…暗殺説もあるようで…怖いです。
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2015/06/10 22:04
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