映画「ドゥーマ」観た
製作:アメリカ’05
原題:DUMA
監督:キャロル・バラード
原作:キサン・ホプクラフト/キャロル・コースラ・ホプクラフト
ジャンル:アドベンチャー/ドラマ
【あらすじ】南アフリカの農園で家族と暮らす少年ザン。ある日、独りぼっちのチーターの子供を拾った彼は、”ドゥーマ(スワヒリ語でチーターの意味)”と名付け育て始める。だが、ドゥーマとの別れの時は近づき、都会への引越しを機にひとりで南アフリカ縦断の旅に出るのだった。
育てていたチーターを亡くし悲しみに暮れるキサンを元気づけるため、母親キャロルがキサンと一緒につくった絵本が原作です。
ご都合主義な展開はあるものの、美しく厳しい大自然を舞台とした大冒険にチーターの可愛さが加わって、ぜんぶ許せてしまいました。
とにかくドゥーマが可愛くて、小さい頃の子猫のような愛らしさや、大きくなってもザンにべったりなところ。バイクと並走する時のしなやかな走りや、焚き火を見つめるちょっと怖い顔など、いろんな姿を見せてくれます。
「キュー」と「ミャー」の中間のような鳴き声も新鮮でした。チーターってあんなふうに鳴くんですね。
また、ワニやらライオンやら虫の大群やらが”うようよ”いる南アフリカでの大冒険も、思ったよりハラハラできて楽しめます。
家族で観るには最適な作品でした。
<再見:2017/10/21>
内容をすっかり忘れていました。こんなに大冒険してたんですね~。
バイクのサイドカーにチーターを乗せて出発するんですが、荒野のど真ん中でガス欠。怪しげな黒人男性と出会ったり、鉱山が崩れたり、ライオンやワニに襲われそうになったり…。水も食料もろくに準備してこなかったから、この先どうするつもりだ!?とハラハラさせられっぱなしでした。ドゥーマの狩りもなかなか上手くいかないし(汗)
でも、主人公の少年が亡き父親に教わった知識と技術を駆使し、ガス欠で無用の長物とかしたバイクを急ごしらえの帆で復活させたり、ワニがうようよいる川をお手製いかだで渡ったり、虫の大群に襲われたりと冒険心あふれる展開が素敵。
原作はお母さんが息子のために作ったお話だ思い出し、母が息子を捜索する描写もあって母親の愛情がひしひし伝わってきました。
成功するため家族を捨てて都会に出たという男が、少年との旅を通して親としての自分を見つめなおすというのもよかったです。最初は懸賞金がチラついていたみたいだけど、鉱山で生き埋めになりかけたり、まっすぐひたむきな少年との交流で変わっていくんですよね~。
舞台となる南アフリカの風景も美しく、どこか神秘的で、こんなところを旅したら考え方や生き方も変わってしまうだろうなぁと納得できます。
チーターの目の黒いラインは、子供を亡くした母チーターが流した涙だというエピソードが印象的でした。