忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「わらの女(わらのおんな)」観ました

 | サスペンス  com(6) 
Tag:イギリス 

わらの女
原題:WOMAN OF STRAW
製作:イギリス’64
監督:ベイジル・ディアデン
原作:カトリーヌ・アルレー
ジャンル:★サスペンス

【あらすじ】大富豪リッチモンドに雇われた看護師マリア。彼の傲慢さに嫌気が差した彼女は、役目を終えてすぐ去ろうとする。そんな彼女に、富豪の甥アンソニーは叔父との結婚を唆すのだった。彼女は遺産と彼の魅力に惹かれ計画に乗ってしまう。

*ネタばれあり*
最後までハラハラしながら観れました。なんたって、主人公が危なっかしくて…。
最初の主人公の印象は、患者に対して”耐えるべきは耐え言うべきは言える”しっかりした優しい看護師という感じだったんですけど、あの男に出会ってコロリと騙されてしまうんですよね。
見るからに胡散臭いし、彼の性格を知れば遺産の一部で満足する男じゃないと分かりきっているのに。彼女が世間知らずなためか、はたまた彼の巧みな話術のなせる業なのか、結構危うい計画にもかかわらず男の望むように話が進んで行きます。
見ていて歯がゆいものがあるものの、彼女のおじいさんに対する愛情と、ひと時の幸せを噛みしめるおじいさんの姿に、いつしか必死になって二人を応援している自分がいました。
また、他人に弱みを見せないように育てられた(と思われる)おじいさんの不器用さとか、そのせいで彼の人間らしい部分を知らず憎しみを深めていった男の哀れだとか、嫌なやつなんだけど憎みきれない感じがまたイイです。
ただ、オチはなんかしっくりきませんでした。
さんざん彼女とおじいさんを応援していたので男が捕まるのはかまわないんですが、男に騙されて身を滅ぼしかけた奴が遺産相続したって碌なことにならないのでは。(「女相続人」みたいにね) 少しは懲りよーよ…。

ちなみに小説の題は”Hemme de paille(わらの女)”そのままで、フランスの「名義だけのひと、ダミー」を意味することわざ”わらの男”からきているようです。

■ Comment

こんにちは☆

これは結局サスペンスなのかしら?
・・・最終的な感想としては男は信じちゃダメという事でしょうね・・・大富豪は最後に心から悔いたかどうかは分からないけど、感謝していたから良かったと思う。
悪者は車椅子で階段から落とされたという事だけど、陳腐な2時間ドラマではないし・・・ヘンだよね・・・金持ちになっても、誰も信じられないだろうし、かわいそうな彼女。

最初大富豪うるさすぎた・・・一番幸せになったのは犬たちだね、優しい奥様でね。
彼女を手に入れるために大富豪が頑張ったことは、良かったと思う、若者のようで。
ただ、彼女と悪者の間柄がいまひとつ分からないのよね・・・今作るならもっと分かるようにするのでしょうけど、やたらと下着のシーンが多いし・・・名作かと思っていたけど、そうでもなかったわ。

感想はこんな感じです ↑ 。 一言では言いにくい、何とも言えない映画でしたね・・・。
原題の意味、知らなかったので、勉強になりました☆
2009/09/10 14:37  miri〔編集

Re: こんにちは☆

miri さんこんにちは。

なんとなく、後味が悪い映画でした。
彼女の富豪にみせる優しさと、悪役との欲望の関係が結びつかないような・・・まあ、普通のひとの二面性を描いているのかもしれませんが。

> 最初大富豪うるさすぎた・・・一番幸せになったのは犬たちだね、優しい奥様でね。

確かに(笑)
あの爺さまより彼女に飼われるほうが幸せですね。動物好きの私としてはハッピーエンドなのかも。
原作では悪役が勝って彼女は逮捕されてしまうから、犬たちはどうなってしまったのか・・・。
でも、原作は名作らしいですよ。
2009/09/11 10:44  宵乃

この映画好きです。

スティーヴ・マックィーンあたりならば、悪い奴らと格闘してカッコ良くやっつける。
この映画では小柄なダスティン・ホフマンが大男達に散々痛めつけられて、いろんな凶器を使って辛うじて勝つ。
そこにリアリティがある。

1970年代の映画雑誌に書いてありました。ダスティン・ホフマンが大きな男に背中を踏みつけられる場面なんか凄まじいです。
ちょっと頭が弱い女を演じたら絶品なのが、スーザン・ジョージ。こういう役を好演できるのは頭が良いからでしょうね。
それとラストでホフマンと一緒に車に乗る男を演じたのは「砂漠の流れ者」のインチキエロ牧師だと最近知りました。演技力のある人です!
2010/11/13 08:34  間諜X72〔編集

>間諜X72さん

> 1970年代の映画雑誌に書いてありました。ダスティン・ホフマンが大きな男に背中を踏みつけられる場面なんか凄まじいです。

う~ん、ダスティン・ホフマン出てたっけ???と悩み調べてみたのですが、それは「わらの犬」じゃないでしょうか?(惜しいっ!)
あいにくそちらは未見ですが、機会があったらぜひ観てみますね。インチキエロ牧師との演技の違いをしっかりチェックしたいと思います。
いつもコメントありがとうございます♪
2010/11/13 11:13  宵乃

失礼しました!!

申し訳ありません!朝から大ボケしてました!お恥ずかしいです!

さて、この「わらの女」。十数年前にBSで見ました。ショーン・コネリーが007以外の映画に出ていると言う事で興味を持ちました。
映画評論家の日野康一氏はこの映画を「歯切れが悪い」コネリーを「演技力不足」と著書に書いています。まあ、確かに当たっていますね・・・・・(^^;
大富豪役のお爺さん。サーの称号を授かったラルフ・リチャードソンの演技はさすがです!座ったまま、目を開けたまま、亡くなっている場面など驚くほどです。
彼は元ビートルズのポール・マッカートニー製作・主演の映画「ヤア!ブロードストリート」(1984年)に出演したのが恐らく最後で、天寿を全うしています。
マリア役のジーナ・ロロブリジダ。美しいです。狼狽した時の演技がいいです。
トリックがばれて、逃げようとして、足を引っ掛けられて、階段を転げ落ちて目を開いたまま死亡する甥っ子役のコネリー。うーん・・・・。まあ、いいか。

宵乃さん。本当にすみませんでした!
今後もよろしくお願い致します!
2010/11/13 14:07  間諜X72〔編集

>間諜X72さん

> 申し訳ありません!朝から大ボケしてました!お恥ずかしいです!

いえいえ、お気になさらないで下さい。わたしも思い違いはしょっちゅうですし、わたしが間違えている時は遠慮なく仰ってくださいね♪

> さて、この「わらの女」。十数年前にBSで見ました。ショーン・コネリーが007以外の映画に出ていると言う事で興味を持ちました。

ショーン・コネリーといえば007。わたしとしては「ロビンとマリアン」以降くらいの渋いお顔の方が好みですが(笑)

> 映画評論家の日野康一氏はこの映画を「歯切れが悪い」コネリーを「演技力不足」と著書に書いています。まあ、確かに当たっていますね・・・・・(^^;

彼で印象に残ってるのは演技より”嫌な奴”という役柄だけですしね。

> 大富豪役のお爺さん。サーの称号を授かったラルフ・リチャードソンの演技はさすがです!座ったまま、目を開けたまま、亡くなっている場面など驚くほどです。

お爺さんへの感情移入が増した頃にあのシーンがきて、いろんな意味でインパクトがありました!
きっといい作品をたくさん遺したんでしょうね。

> マリア役のジーナ・ロロブリジダ。美しいです。狼狽した時の演技がいいです。

お爺さんと彼女の映画という感じでした。マリアはわりと複雑な性格でしたが、うまくその魅力をひきだしていたと思います。

> 今後もよろしくお願い致します!

こちらこそ、これからも仲良くしてください♪
2010/11/13 15:11  宵乃
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