映画「十戒(1956)」観た
読み:じっかい
原題:THE TEN COMMANDMENTS
製作:アメリカ’56
監督:セシル・B・デミル
ジャンル:歴史劇
【あらすじ】奴隷たちの救世主誕生の予言を受けたエジプト王は、新しく生まれるヘブライの男子を残らず殺すよう命じる。しかし、母親によってナイルの河に流されたモーゼは、運よく王女に拾われるのだった。やがて、誰からも認められ王女ネフレテリの愛をも得た彼は、実の王子ラメシスに疎まれ…。
なんというか、宗教に興味がない人間が観ると後半は引きますね。
自分の思い通りになる人間(モーゼ)が現れるまでは、どんなに苦しむ人々がいても無視していたのに、それが現れた途端に言うこと聞かない奴は皆殺しって…。神様は怖いなぁ。
でも、前半の人間ドラマや美しい衣装などは楽しめました。
ラメシスがコロコロ態度を変えるのも笑えます。
モーゼが神の奇跡を起こすたびに自分も(部下の)奇術で対抗し、河が血で染まった時には「この聖なる水で清めてやる」みたいなことを言っていたのに、失敗したら神も奇跡も存在するわけがないという態度に変わってしまったり。…さっきまで自分も信じてたのに。
それとも、奴隷たちの神が本物で、自分たちの神が偽物のはずはないという傲慢さからきた自信?
また、モーゼが十戒を授かりに山にこもっていた時、彼が帰らないんじゃないかと不安に駆られた民衆の「死ぬより奴隷として生きる方がましだ!!」というセリフには考えてしまいました。
同じ苦境にいても考え方は様々だろうし、実際に体験しなければどう考えるかなんてわからないけど、本当にそんなこと思うのだろうか?昔の人はプライドのために簡単に死ねるイメージがあって(上流階級だけかもだけど)、ちょっと疑問。
2018/03/15「十戒(1956)」再見
初見時と同じく、前半の人間ドラマは楽しめるけど後半はドン引きでした。力を誇示しないと信じられないってどうなの?と思うし、力さえあれば悪魔でも宇宙人でも信じそうなヘブライの民が…。実際、この神様は自分に従う人間以外はゴミ虫以下だと思ってるみたいだし。あと、今回はモーゼにも引きました。確かに王女は心根が美しい人ではないかもしれないけど、あそこまで追い詰めたのはモーゼでしょう。もう少し上手く立ち回れよと思ったし、会ったこともない王女をディスりながら自分をアピールする女のどこがいいのか理解不能。