映画「アフリカの女王」観た

読み:あふりかのじょおう
原題:THE AFRICAN QUEEN
製作:アメリカ/イギリス’51
監督:ジョン・ヒューストン
原作者:C・S・フォレスター
ジャンル:★アドベンチャー/ロマンス
【あらすじ】1914年、ドイツ占領下の東アフリカ。ドイツ人により村人が兵員として捕まり、宣教師であるローズの兄はそのショックで死んでしまう。彼女はいつも郵便を届けてくれるチャーリーとともに、彼の蒸気船”アフリカの女王”号で脱出を図るが…。
感想を書くのをすっかり忘れてました。
以前感想を書いた「ホワイトハンター・ブラックハート」はこのロケでの体験を元にしてるんでしたよね。
「アフリカの女王」というタイトルから、何か偉業を成し遂げた女性の物語かなと思ってたんですが、まさかおんぼろ船の名前だったとは。ちょっと拍子抜けしました。
でも、想像とは違ったものの、これはこれで面白かったです。
冒頭では、意味も分からずといった感じで原住民がひどい賛美歌を歌っており、それを教えていた宣教師は彼らが連れて行かれたショックで亡くなってしまうんですからね。かなり一方通行な熱意が空しいというか、滑稽というか。
そんな風刺の効いた冒頭でぐっと心を掴み、その後の二人だけの冒険パートでは、きちっとした英国人女性ローズと一見粗野なチャーリーという凸凹コンビが楽しくて可愛い会話を繰り広げてくれます。
そんなに派手なアクションとかはないんですが、二人で力をあわせて危機を回避したり、激流さえも乗り越えたのに苦手なものに遭遇して一気に弱気になったりと、いつの間にか彼らと一緒にハラハラドキドキしてました。
ちょっと合成がチャチだったりもするけど、単純に楽しめる冒険娯楽映画だったと思います。
<再見追記感想:2017/09/22>
初見時は冒頭の下手くそな讃美歌が印象に残っていたけど、下手なりにみんな真面目に歌っていたのが投げ捨てられたたばこ一つでバラバラになる方が象徴的ですね。「あぁ、この人たちは英国人の持ち込む物資目当てで言われた通りに歌ってただけなんだなぁ」と納得。やっぱり風刺が効いてます。
お兄さんが亡くなるシーンはTV版では確か倒れてすぐ亡くなった後のシーンになっていたのが、今回は経緯もわかってしんみりしました。彼の熱意を少しでも受け取ってくれてた人はいたんだろうか…?
あと、ローズとチャーリーが惹かれ合う過程は微笑ましくてニヤニヤしっぱなしでした。
チャーリーはわりと粗野な男だと思ってたのにぜんぜん紳士じゃないですか。怒ったのはローズが「約束を破る気か」と脅しをかけてきた時くらいで、雨宿りしようとして勘違いで追い出されても、とっておきのジンを河に流されても聖人かというくらい優しくて驚きました。
しかも、ヒルだけは耐えられないと言っていたのに、切羽詰まった状況だったとはいえ一言の文句もなく再び河に入って舟を引くシーンには善い人すぎて感動ものです。そりゃあ、ローズだって一人舟の上で見てることなんてできませんよね。
急流下り(デジタルリマスターで合成っぽさがなくなってました)をしたり銃撃されたり遭難したりスパイ容疑をかけられたりと思ってたより波乱万丈だったし、二人のラブラブっぷりも可愛かったし初見のように楽しめました。
とくにお気に入りのシーンは、寝ている(ふりをしている)チャーリーを見ていて、お茶をカップに注ぐはずが床にこぼしてしまうところです。素でやってる感じが可愛い。土壇場の結婚式もロマンチックでした。
再見できて良かったです♪
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■ Comment
>感想を書くのをすっかり忘れてました。
これはどういう意味でしょうか?
よく分からなくて、すみません。
イラスト、昨日描かれたという事は、以前は「イラストなしの記事」だったのですネ?
最近思うんですよ、今年の目標って言って、宵乃さんとユウ太さんは、確実に頑張っていらっしゃる・・・お二人に比べて、私は何?毎日カビゴンで生きているだけで・・・と、痛く反省するのですが、それ以上一歩も進めず・・・恥ずかしいです。
>「アフリカの女王」というタイトルから、何か偉業を成し遂げた女性の物語かなと思ってたんですが、
私もそう思っていました~ハハハハハ~!この映画は昔からタイトルを知っていたけど、ずっと見る機会がなく、今回やっと鑑賞しました。
>意味も分からずといった感じで原住民がひどい賛美歌を歌っており、
このあたり、最近キリスト教の事を考えさせられる映画を見続けいているので、こうして布教したのね・・・と強く思いました。
>ちょっと合成がチャチだったりもするけど
これはどこでしょうか?オールロケとか聞いたのですが・・・
ボギーって今一つだと思っていたけど、案外可愛いし、キャサリンも不細工ながら(もちろん演技等は二人とも上手ですが)可愛らしいと思いました☆ まぁ、とりあえず、見て良かったです☆
2010/11/24 09:51 miri〔
編集〕
いらっしゃいませ、いつもコメントありがとうございます。
”感想を書くのをすっかり忘れてました”の意味ですが、たぶん「ホワイトハンター・ブラックハート」の時にオンエアあったら必ず感想を・・・と思っていたのに、やっと「アフリカの~」を観れた後、それを忘れてスルーしそうになったんだと思います。この頃は、描きたい場面が見つからないとスルーする時もあったので。
> 最近思うんですよ、今年の目標って言って、宵乃さんとユウ太さんは、確実に頑張っていらっしゃる・・・
いやいやいや、miriさんだって毎月企画で頑張ってるじゃないですか!
もう、あの企画はmiriさんがまとめ上げてくれているから成り立ってるようなものなので、ほんといくら感謝しても足りないくらいです。
あと、純粋に目標を掲げて頑張っているユウ太さんと違って、わたしが古い記事にまでイラストを描いてるのは、プチギャラリーに絵を置いたほうがアクセスアップに繋がるかなぁ~という下心からです(笑)
> 私もそう思っていました~ハハハハハ~!
お、miriさんも同じでしたか。あのタイトルじゃアドベンチャーだとわかりづらいですよね~。
> これはどこでしょうか?オールロケとか聞いたのですが・・・
激流くだりのシーンは危険なので合成使ってました。でも、デジタルリマスター版だったら相当綺麗になっているはずだからわからないかも? わたしが観たのは(たしか)そのままのやつだったんですよ。
いつもと違うボギーと、場違いな雰囲気からだんだん溶け込んでいくキャサリンの演技、そしてロケによる迫力ある映像がよい作品でしたね。
2010/11/24 10:32 宵乃
汚らしい格好をして歯を剥きだしにして腹の虫が鳴るボギー。最初は格好悪いと思いましたが、蒸気船でいろんな苦難を超えていく姿は頼もしくて格好良かったです。
この映画はアフリカロケでスタッフも出演者も怪我や病気が絶えなかったそうですね。
監督は楽しんで撮影していたようですが。
最後の大逆転が良かったです。この時、ボギーが50代、キャサリンが40代前半。こういう恋愛も良いかも知れません。
2010/11/26 14:27 間諜X72〔
編集〕
> 汚らしい格好をして歯を剥きだしにして腹の虫が鳴るボギー。最初は格好悪いと思いましたが、蒸気船でいろんな苦難を超えていく姿は頼もしくて格好良かったです。
そうですね~、そこら辺はローズと同じ感覚で見れました。最初は同じ船に乗るのも嫌そうだったのが、どんどん見る目が変ってきて。ボギーにとっては慣れない役柄(?)とはいえ、さすが役者さんです。
> この映画はアフリカロケでスタッフも出演者も怪我や病気が絶えなかったそうですね。
> 監督は楽しんで撮影していたようですが。
「ホワイトハンター・ブラックハート」では撮影を楽しんでいるというよりは、狩りしか頭にないという感じでしたが(笑)
まあ、それでも自分の撮りたいものじゃなきゃ撮らない、というこだわりは伝わってきました。スタッフは堪ったもんじゃなかったでしょうね。
> この時、ボギーが50代、キャサリンが40代前半。こういう恋愛も良いかも知れません。
初見のときは想像と違って驚いたりもしましたが、終わってみるとこれもいいなぁと思える作品でした。いくつになっても恋愛はいいものです。
2010/11/27 10:32 宵乃
>冒頭では、意味も分からずといった感じで原住民がひどい賛美歌を歌っており、それを教えていた宣教師は彼らが連れて行かれたショックで亡くなってしまうんですからね。かなり一方通行な熱意が空しいというか、滑稽というか。
わかります、わかります。
しかし、監督は風刺の効いた冒頭を意識していたのか疑問です。
そのあたりを再見したかったのだけど時間が無くて返却してしまいました。
風刺だったら(・∀・)イイネ!!
2017/06/17 15:04 しずく
こちらもコメントありがとうございます。
冒頭のシーンは覚えてますが、監督が意図してたかどうかまでは私も意識してみてませんでした。
再見する時に確認してみますね!
私もタイトルから想像していたものとはまったく違っていましたが、奇想天外の流れには驚いて観てしまいました。(^^)
面白かったですね。
冒頭の悲惨な事故から、川下りからの冒険の時の明るさにちょっと違和感を感じましたが、それだけローズの芯がしっかりしていて気持ちを切り替えられたのかな?
激流の特撮はちゃっぱり危ないですからね。
でも、当時としては、なかなかうまく作っていたと思います。
トラックバックもありがとうございました。
こちらからも、させていただきました。(^^)/
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます。
> 冒頭の悲惨な事故から、川下りからの冒険の時の明るさにちょっと違和感を感じましたが、それだけローズの芯がしっかりしていて気持ちを切り替えられたのかな?
まだ現実として受け止められてないのかも?
初見時のことはあまり覚えてませんが、観てる側としては、違和感があるかもしれませんね~。
> でも、当時としては、なかなかうまく作っていたと思います。
ですね、時代を考慮すれば頑張っていたと思います。
今見るとしょぼいけど、作り手が頑張って作ったとわかるシーンは大好きです(笑)
再見してくださったんですね、有難うございます☆
気付くのが遅くなってごめんなさいね~!
>彼の熱意を少しでも受け取ってくれてた人はいたんだろうか…?
私はいたと思っています。
もちろんそれを期待する職業ではないけど
きっと、と、思います☆
ずっとあとで落ち着いてから、そういえば
あの牧師とか思い出してほしいです!
再見して良かったと思って下さって嬉しいです。
映像が美しかったようで、良かったですね♪
ところで、宵乃さんも「gooの絵文字は可愛い」って思ってくれて
とっても嬉しかったです!
では、この記事の存在を、私のブログで書かせていただきますね~。
企画の記事にも追記させていただきます♪
.
2017/09/26 18:55 miri〔
編集〕
おぉ、気付いたんですね!?
今度のまとめ感想にリンクを貼ろうと思ってたんですが、自力で気付かれるとは…。
> 私はいたと思っています。
> ずっとあとで落ち着いてから、そういえばあの牧師とか思い出してほしいです!
そうですね、辛い時こそ彼の伝えたことも生きてくるかもしれないし、何人かでも思い出してお墓まいりしてくれればいいなと思います。
> 映像が美しかったようで、良かったですね♪
デジタルリマスターってすごいなぁと感心しました。この技術もどんどん進歩していくだろうし、多くの名作が当時のように美しくよみがえっていくと思うと嬉しいです。
遅くなってすみませんでした。管理の方ありがとうございます。
よい再見の機会になりました♪
デジタルリマスター、そんなによかったですか。
こりゃ買わなくちゃかなあ(^^)
2017/09/28 16:34 ポール・ブリッツ〔
編集〕
買いですね~。
ポールさんがこの先再見したくなった頃には安くなってるかもしれないし!
急ぐ必要はないので機会があったら。
2017/09/29 05:42 宵乃
おはようございます!
>急流下り(デジタルリマスターで合成っぽさがなくなってました)
え?どんな感じなんでしょう??
僕はたぶんリマスターではないDVDを見てますが、
けっこう気に入ってるシーンの一つです!
やれる技術で一生懸命にやってる感じがです(笑)
その合成っぽさが無くなってるとは気になります(笑)
>「あぁ、この人たちは英国人の持ち込む物資目当てで言われた通りに歌ってただけなんだなぁ」と納得。やっぱり風刺が効いてます。
僕は冒頭のシーンを集中しきれてなくて印象が薄いんですね・・(^▽^;)
この部分だけでも再見しようかな・・
>寝ている(ふりをしている)チャーリーを見ていて、お茶をカップに注ぐはずが床にこぼしてしまうところです。素でやってる感じが可愛い。
はいはい!(^.^)
つんつんした感じですが可愛らしい女性でした!!
彼女が若いころに出演してる映画も見てみたいです!!(^^♪
いらっしゃいませ!
あの急流下りのシーンはかなり背景と舟の上の描写が馴染んでました。たぶん色調とかいろいろ調整したんだと思います。初見時がハッキリ合成とわかる感じだったので、それと比べたら格段に良くなってます。
> やれる技術で一生懸命にやってる感じがです(笑)
ありますよね(笑)
私も古い作品のそういうところ、嫌いじゃないです。
> 僕は冒頭のシーンを集中しきれてなくて印象が薄いんですね・・(^▽^;)
冒頭はあんな大冒険が待っているとは思いませんからね~。気が向いたら見直してみてもいいかもしれません。
> つんつんした感じですが可愛らしい女性でした!!
> 彼女が若いころに出演してる映画も見てみたいです!!(^^♪
若い頃はもっと可愛いですよね、きっと。
1933年版の「若草物語」でジョーを演じてるらしく、いつか見たいなぁと思ってるんですよ。iriさんがお好きな「赤ちゃん教育」にも出演しているようです。
横入りで申し訳ありません☆
take51さんは「赤ちゃん教育」鑑賞されています☆
昨日うかがったのですが
take51さんのスマホにはメニューは出るけど
開けないそうです(笑)。
いつもはスマホではPCモードで見られているようで
そちらではメニューは開くそうです。
もうこれは、結局PCで見ましょう!って感じでしょうか(笑)?
いつか直るかなあ?と儚い希望を持って・・・。
ご報告まで。
.
2017/10/02 10:11 miri〔
編集〕
> take51さんは「赤ちゃん教育」鑑賞されています☆
あ、やっぱりそうでしたか。なんとな~く記憶に薄っすらあったのですが、確認するのが面倒でそのまま書いちゃいました(汗)
メニューの件は現在調査中ですのメール後、まったく音沙汰無しです。
見えるのに開けないというのは何なんでしょうね?
いちおう「プラグイン自体がSSLに対応してない場合は表示できません」と言われたんですが、miriさんが使っているのは公式のものだけで改造とかしてなさそうですし…。
現在修整中で上手く表示できないだけ、と思いたいです。
ご報告ありがとうございました。