一言映画感想(11/22~12/02)
11/22「太陽の中の対決(たいようのなかのたいけつ)」
先住民に育てられた白人の主人公が、先住民のための食料を横流しして金儲けしていた白人のせいで金をめぐる争いに巻き込まれるお話。主人公以外にも駅馬車に乗り合わせた乗客も巻き込まれていて、荒野の真ん中で移動手段を奪われた白人たちのために動くかどうかが話の肝になってます。最初は金を持って自分だけ助かればいい(生き残りたいなら付いてきてもいい)という感じだったけど、結局犯罪者であろうとも目の前で死ぬのは見てられないという善良な乗客たちのせいで、主人公が命を張ることに…。ヒロインも自分で行くって決めたんなら、最後まで貫けばいいのにねぇ。アパッチに育てられたという主人公があんまりそういう風に見えなかったです(中盤まで主人公を見失ってた人)。
11/27「西部魂(せいぶだましい)」
5回くらいに分けて見てしまったので途中で主人公を見失ったりしたものの、なかなか良い西部劇だったような気がします。…先住民を笑いものにしてるように感じるシーンもあったけどね。訳アリらしき主人公が怪我人から馬と銃を奪って逃げようとするも、見捨てておけなくて助ける冒頭のエピソードから、ヒロイン登場で恋のさや当てが始まるところがコミカルに描かれてます。電信のための線を張り巡らせる工事を題材にしているのも珍しかったし。先住民の土地を通る危険な旅だと知り、逃げ出そうとする料理人を無理やり連れていくくだりは面白かったけど可哀想でした(汗)そこに南部軍の妨害も入ってシリアスな展開になっていき、最後には主人公決死の決闘に。彼の秘密が明かされ、やるせない思いがしました。
12/02「運び屋(2018)(はこびや)」
何でこんな題材にしたのか不思議に思いながら見てたんですが、レオ・シャープという実在の人物を元にしてたのね…。20歳くらいの時に第二次世界大戦で戦ってたというから、色々と割り切れるようになってしまった人だったんでしょう。そもそも戦場で麻薬に助けられたor助けられた人を見てきたんだから、麻薬が誰かの人生を破壊するなんて考えもしないだろうし。ラストで家族が彼を見捨てなかったのに違和感あったけども、日常に戻れなかった退役軍人の中では”家族から逃げて仕事に打ち込む”のは良い方だったのか。弁護士によると認知症も患ってたみたいですし。まあ映画みたいに自ら有罪を受け入れたわけではなかったけどね。家族ドラマや刑事とのやり取りは引き込まれるものがあったし、組織の下っ端?とのゆるい信頼関係も良かったです。そして奥さんの演技と名台詞が光ってました。
■ Comment
アパッチに育てられたといっても、見かけは白人ですからねえ。
地味ですが、なにかしら、惹かれるものはある…ような気がしないでもない(笑)
ラストの状況で、自分だったらどうするんだろう、なんて思いましたよ。
英語がわかれば訛りとかわかったんでしょうかねぇ。
描かれているのは情と怒りのどちらを優先するかというものだったから、そういう点はわかりやすくて惹かれるものがありました。
> ラストの状況で、自分だったらどうするんだろう、なんて思いましたよ。
彼女を見捨てて後悔を抱えて生きていくか、助けたい人たちを助けられたと満足して死んでいくか…本当に難しいです。
>11/27「西部魂(せいぶだましい)」
やっと見ました☆
>なかなか良い西部劇だったような気がします。…先住民を笑いものにしてるように感じるシーンもあったけどね。
とても良い作品でしたね!
笑いもの・・・まあたしかに・・・
1941年製作では仕方ないですね?
>冒頭のエピソードから、ヒロイン登場で恋のさや当てが始まるところがコミカルに描かれてます。
見やすく話に入りやすかったですね!
>電信のための線を張り巡らせる工事を題材にしているのも珍しかったし。
工事そのものが題材って初めてかもしれませんね?
私も興味津々でした☆
>先住民の土地を通る危険な旅だと知り、逃げ出そうとする料理人を無理やり連れていくくだりは面白かったけど可哀想でした(汗)
なんとなく、彼が狂言回しのような立場でしたね?
食事をするって、やっぱすごいことだし、料理人は重宝がられますね。
>そこに南部軍の妨害も入ってシリアスな展開になっていき、最後には主人公決死の決闘に。彼の秘密が明かされ、やるせない思いがしました。
ただの友人ではなかったところがね・・・
この(米国人ではない)監督だからこその結末に胸が痛みました。
あの金持ちボンボンとヒロインは結ばれるんでしょうね~?
>12/02「運び屋(2018)(はこびや)」
先月見ました。
ずっと前に映画館で予告編を見ていたので、期待して見たら
この監督では初めてホントに良い作品だと思いました。
>ラストで家族が彼を見捨てなかったのに違和感あったけども、日常に戻れなかった退役軍人の中では”家族から逃げて仕事に打ち込む”のは良い方だったのか。
私は事実の人は知らないので、映画だけでいうと、
家族が見捨てなかったのは良かったように思いました。
>家族ドラマや刑事とのやり取りは引き込まれるものがあったし、組織の下っ端?とのゆるい信頼関係も良かったです。そして奥さんの演技と名台詞が光ってました。
その3点はいずれも演技も演出も素晴らしかったですね!
>11/22「太陽の中の対決(たいようのなかのたいけつ)」
これは来年になるかな?
とってあるので、必ず見ます☆
.
2020/12/17 12:09 miri〔
編集〕
いらっしゃいませ!
西部劇は似たり寄ったりが多いですが「西部魂」は個性的でよかったですよね。
導入も一般向けだし、先住民の描写以外は現代でも通用しそうな内容でした。
> 工事そのものが題材って初めてかもしれませんね?
> 私も興味津々でした☆
結構歴史的に大きな出来事だったと思うし勉強になりました。西部劇というと鉄道ばっかり目立つので、こういうところに焦点を当てる作品は貴重です。
> なんとなく、彼が狂言回しのような立場でしたね?
> 食事をするって、やっぱすごいことだし、料理人は重宝がられますね。
ですよね。改めて食について考えさせられました。
> この(米国人ではない)監督だからこその結末に胸が痛みました。
> あの金持ちボンボンとヒロインは結ばれるんでしょうね~?
あの秘密には本当にびっくりしました。監督さんの名前に見覚えがなかったんですが「メトロポリス」の方だったんですね。ヒロインは1年以内に結婚してしまいそうな雰囲気でした(笑)
> ずっと前に映画館で予告編を見ていたので、期待して見たら
> この監督では初めてホントに良い作品だと思いました。
あはは、初めてですか。私は逆に期待ゼロだったんですよ。麻薬の運び屋の話で感動系~?という感じで。
> 私は事実の人は知らないので、映画だけでいうと、家族が見捨てなかったのは良かったように思いました。
実際に自分の家族が麻薬の運び屋で捕まったらと考えると人生破壊されるようなもんなので、私なら無理だな~と思ってしまいました。
> その3点はいずれも演技も演出も素晴らしかったですね!
はい。この題材で人を惹きつけられるだけのことはありました。
「太陽の中の対決」の方もごゆっくりご覧ください。
>11/22「太陽の中の対決(たいようのなかのたいけつ)」
やっと見ました、けっこうな映画でしたね☆
>結局犯罪者であろうとも目の前で死ぬのは見てられないという善良な乗客たちのせいで、主人公が命を張ることに…。
>ヒロインも自分で行くって決めたんなら、最後まで貫けばいいのにねぇ。
一見善良に見えるけど、駅馬車屋も助手夫婦もヒロインも
実は自分が一番大事なんで仕方ないです。
自分で行くと動いた彼女のその気持ちに噓はなかったと思うけど
主人公が行くとなったら下がるのは、まあ銃の腕もないけど
行ってくれるなら有難い、ということなのでしょう。。。
>アパッチに育てられたという主人公があんまりそういう風に見えなかったです(中盤まで主人公を見失ってた人)。
映画のタイトルバックの最初にポール・ニューマンの名前があったので
私には最初から最後までポール・ニューマンでした(笑)。
外見は違うけど、アパッチへの心底からの恩義や愛情が感じられて
私には育てられた人そのものに見えました☆
(エンド前のあのアパッチの写真の中の白人がヒントだったのかな?)
私が一番注目したのは、悪者の博士が
最後の最後まで、妻を迎えに一段も階段を下りなかった事です。
主人公が撃たれて、駅馬車屋もジェシーも助手も下まで降りて来て、
助手の妻は、博士の妻を助けて一緒に階段を上がるのに、
博士は、上から見ていただけ。
年寄りだからとは思いませんでした。
愛情がないとは、そういうことだとこの目で見た感じでした。
監督さんが他の結構な作品の監督なので
本当に見ごたえがありました♪
遅くなって、ごめんチャイ☆
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2021/01/28 11:33 miri〔
編集〕
> 一見善良に見えるけど、駅馬車屋も助手夫婦もヒロインも実は自分が一番大事
誰もかれも”見捨てた冷血人間”にはなりたくないという雰囲気でしたよね。
文句は言っても自分からは動かないどこにでもいる”善良な”一般人でした。
> 行ってくれるなら有難い、ということなのでしょう。。。
死ぬ可能性の方が高いとわかってますからね~。
> 映画のタイトルバックの最初にポール・ニューマンの名前があったので
洗濯ものを畳みながらだったと思うので、そこら辺は見てませんでした(汗)
まあ、基本的に日本語以外はスルーしちゃう人間ですけど。
> (エンド前のあのアパッチの写真の中の白人がヒントだったのかな?)
ヒントというのはどういう意味のヒントでしょうか?
> 悪者の博士が最後の最後まで、妻を迎えに一段も階段を下りなかった事です。
この人のことは一貫してクズとして描かれてるので、主人公よりもわかりやすかったです(途中で見失わなかったし)。下りないシーンも「そういうやつだよな」と納得でした。
> 監督さんが他の結構な作品の監督なので本当に見ごたえがありました♪
miriさんと相性がいい監督さんだったようですね。私は4~5本見てるみたいですが印象に残ってる作品はなくて…。楽しまれたようで良かったです。コメントありがとうございました。
>ヒントというのはどういう意味のヒントでしょうか?
今調べてこの映画には原作があると知りました。
(それもいろんな犯罪系の映画の原作と同じ人)
昨日は知らなかったので、あの写真を見て
アパッチの中に、白人だけどアパッチとして育てられて
見かけは白人だけど、心底アパッチの人間がいたのかもしれない、
それをヒントに映画が作られたのでは?という
浅はかな考えでした(笑)。
>miriさんと相性がいい監督さんだったようですね。私は4~5本見てるみたいですが印象に残ってる作品はなくて…。楽しまれたようで良かったです。
いやあ、それが、相性が良いというわけではなく
好きではないけど重いというか・・・心に残っている映画が多いのですよね。
4本しか見ていませんが、宵乃さんが考え方のそれこそヒントをくれた
「ハッド」とかですね。。。
なので、好きではないけど、けっこうな監督さんで
見ている間も嫌な気持ちになりながらも楽しめたという意味です☆
どうもお邪魔いたしました~!
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2021/01/29 09:28 miri〔
編集〕
> 見かけは白人だけど、心底アパッチの人間がいたのかもしれない
確かに、エンディング辺りで古い写真が出てくると実話っぽいですよね。実話ものだと錯覚させる演出はあんまりフェアではない気がします。
> 好きではないけど重いというか・・・心に残っている映画が多いのですよね。
あ~、確かに重かった印象はあります。今記録を見返したら映画の「羅生門」を元にした「暴行」だけ★つけてました。内容は覚えてないけど(汗)
「ハッド」は感想とコメントを読み返したら思い出してきました。改めて作品のメッセージについて考えられたのは、miriさんの質問があったからだと思います。やはり映画は鑑賞者いてこそだし、同じ作品について話せる相手がいてこそですね~。
> 見ている間も嫌な気持ちになりながらも楽しめたという意味です☆
弱い立場の人の闘いを描いた作品が多いみたいですし、メッセージ性の高い作品を作ることに意欲的な監督さんなんでしょう。気力のある時に観ないとダメなタイプかも(笑)