忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「イル・ポスティーノ」観た

イル・ポスティーノ
読み:いるぽすてぃーの
原題:IL POSTINO
製作:イタリア/フランス’94 107分
監督:マイケル・ラドフォード
原作:アントニオ・スカルメタ
ジャンル:★伝記/ドラマ

【あらすじ】チリから亡命した詩人パブロ・ネルーダが、イタリアの小さな漁村にやって来る。漁師の父をもつマリオは、配達物を届けるうちにパブロと親しくなっていく。やがて詩の素晴しさを知った彼は、恋の相手ベアトリーチェに詩を送ろうと考え…。

この映画を一言で表すと、「幸せすぎて怖い」を疑似体験できる映画。というところでしょうか。
いや、本当はもっと注目すべきところがあるんでしょうが、なんせ観てるあいだ気の休まる暇がない。
素朴で誠実なマリオと、気さくで情熱を秘めた詩人パブロ、そして彼らを取り巻く暖かい人々。そんな彼らの過ごす時間全てが幸せに溢れていて、何故か不安を掻き立てる…。
後半に何度、このまま終わってくれと願った事か。…って、まるで悪く言ってるみたいですが、そんな事ないですよ?幸せを願わずにはいられない、そんな風に思わせる素晴しい映画だったと思います。

<2018/10/22 再見>

初見時の自分の感想を読み返したら、ぜんぜん内容がわからなくて笑いました。
久しぶりの再見で哀しいラストのことはすっかり忘れてたんですが、確かにこのままでは終わらないだろうなぁという不安感はあります。そもそもパブロさんがどうして亡命することになったのか覚えてなかったんで、あの人自身が不安要素だと忘れてました。
詩に興味を抱いた純朴青年マリオが、水を得た魚のように隠喩による表現を身につけ、そして自分の住むこの地の美しさに気付いていく物語。でも、それと同時に共産主義に身を投じていく物語でもあったんですね…。

終盤は本当にすっかり忘れていたので泣いてしまったんだけども、この作品の好きな部分は不安を孕みつつの詩人と青年との幸せな交流です。ただの郵便配達員と亡命してきた有名人だったふたりが、詩を通じて師弟関係として、友人としての絆を深めていきます。
彼の素朴な疑問に真剣に答えるため一晩待たせるエピソードや、恋に悩む彼のためわざわざ彼女の前で言葉を贈り、好きな時に詩を書きなさいとノートを彼に渡すエピソードが大好きです。

パブロのチリの友人からの贈り物・録音機が、あの村のたくさんの音を録音してパブロに送ろうとするエピソードに繋がるのも感動でした。マリオだけじゃなく、郵便局長も一生懸命録音を手伝ってくれるところがまた泣かせるんですよ。熱烈な共産党員なので当然と言えば当然なんですが、その直前にパブロからの手紙を受け取って打ちひしがれるマリオに同情の眼差しを送っていたから、優しさからの行動だと思えました。

なぜ会いに来なかったのか、どうして手紙に彼へのメッセージの一つも書いてやれなかったのか…。そんな後悔が伝わってくるパブロの表情が印象的です。
哀しい結末よりも二人の幸せな交流が印象に残っていたのは、この小さな島の風景の美しさによるものだったんだろうなぁ…。文字通り、命をかけて演じきったマリオ役のマッシモ・トロイージさんも、きっと島の美しさと二人の友情を伝えたかったんだと思います。

■ Comment

こんにちは☆

素晴らしい映画でしたね・・・
是非、あの海の色を、このブログで見せて頂きたいです・・・
(こらっ!ワガママ言うな~!)

>この映画を一言で表すと、「幸せすぎて怖い」を疑似体験できる映画。というところでしょうか。

う~ん、そうでしょうか?
そういう一面もありましたが、そうとばっかりは・・・。

>いや、本当はもっと注目すべきところがあるんでしょうが、なんせ観てるあいだ気の休まる暇がない。
>そんな彼らの過ごす時間全てが幸せに溢れていて、何故か不安を掻き立てる・・・。

ちょっと宵乃さんと、見方が違う感じです・・・
私が一番見ていたのは、あの海岸です。

このところイタリア映画、特にシチリア島が舞台の映画を
続けて見ていますが、この映画はその中でも、最高に美しかったです♪

>後半に何度、このまま終わってくれと願った事か。

いえいえ、最後のシークエンスがあってこそだと、私は思いました☆

>・・・って、まるで悪く言ってるみたいですが、そんな事ないですよ?幸せを願わずにはいられない、そんな風に思わせる素晴しい映画だったと思います。

とにかく素晴らしい映画でしたね。
マリオにもパブロにも、お互いがお互いを助け合っていて、

世界中に何億人の人が居ても(当時は昭和30年より前だから、今よりは少ないけど)
この組み合わせでなければ ありえなかった、 なりえなかった、
そんな事実と、映画作品だと思います。

事実と映画は同じでなくても良いですから・・・
どちらもそれぞれに、深い意味があって存在しますものね、
宵乃さんがどなたかに書かれた通りだと私も思いますし、この作品も当てはまると思います☆
2012/06/12 13:11  miri〔編集

>miriさん

いらっしゃいませ!
そうなんですよ~、この作品はイラスト描いてなくて、いつか描こうと思いつつ放ってました。こんどオンエアがあったら、録画して再見しようと思います。
何も知らずに観始めたんですが、とにかく幸せな空気に満ちていて、絶対このまま終わるはずないと思ったら、もうどうなっちゃうのか不安で不安で…。
感想もそのことばっかりで、ぜんぜん書けてないですね~。きっと大好きすぎて何を書いていいのかわからなかったんだと思います。

> このところイタリア映画、特にシチリア島が舞台の映画を
> 続けて見ていますが、この映画はその中でも、最高に美しかったです♪

今でもあの美しい海が目に浮かぶようです。こんな素敵な場所で、大切な人たちとしあわせなひと時を過ごせた。それだけで輝かしい人生だったと満足できたでしょうね…。

> この組み合わせでなければ ありえなかった、 なりえなかった、
> そんな事実と、映画作品だと思います。
> 事実と映画は同じでなくても良いですから・・・
> どちらもそれぞれに、深い意味があって存在しますものね

その映画に出会ってなければ知らなかった事実って、結構多いですよね。
面白いと思える映画だからこそ、もっと知りたい、考えたい!と思えることもありますし。
やっぱり映画っていいなぁって思います!
2012/06/12 16:18  宵乃〔編集

おめでとうございます☆

とうとう描かれましたね!
きっとこの作品が最後でしょうと思っていました☆
今年の上半期、目的を持たれて、真っ直ぐに目指されて、
そしてこうして・・・素晴らしい事です!!!

昨年の今頃、この映画を見て、とっても感激して
イラストを見せて頂きたかったので・・・
私としても本当にすごく嬉しいです!

そしてイラストは・・・あのシーンですね・・・
海も美しく・・・二人の心も触れ合って・・・
本当にありがとう~!

そして、お疲れ様でした~♪



2013/06/28 20:32  miri〔編集

>miriさん

> とうとう描かれましたね!
> きっとこの作品が最後でしょうと思っていました☆
> 今年の上半期、目的を持たれて、真っ直ぐに目指されて、
> そしてこうして・・・素晴らしい事です!!!

ありがとうございます♪
長い道のりでした~。これで映画イラスト追加という当初の目標を達成できましたよ。いつもコメントを下さるmiriさんのおかげでモチベーションを保てました。
あとはアニメ関係で描きたいのがちょこっとあるけど、まあそちらは目標とかではないので、のんびり楽しみつつ描こうと思います。

> 昨年の今頃、この映画を見て、とっても感激して
> イラストを見せて頂きたかったので・・・
> 私としても本当にすごく嬉しいです!

miriさんの喜ぶ姿を想像して描きました。
今度オンエアがある時には、きっと再見したいです!

> そしてイラストは・・・あのシーンですね・・・
> 海も美しく・・・二人の心も触れ合って・・・
> 本当にありがとう~!

海は必須ですよね~。ふたりも描きたかったので、ちょうどよいシーンがあってよかったです。
喜んで頂けてわたしも嬉しいです。
こちらこそ、最後まで付き合って下さってありがとうございました♪
2013/06/29 11:24  宵乃〔編集

こちらにもお邪魔します☆

再見しました☆

>素朴で誠実なマリオと、気さくで情熱を秘めた詩人パブロ、そして彼らを取り巻く暖かい人々。

本当に良かったです☆
初見時よりも、もっと良かったくらい!

マリオの「おれ」という素朴な自己表現は、訳者の勝利!
やっぱりラストシーンのマリオが一番胸に来ます with 海♪


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2014/08/07 11:53  miri〔編集

>miriさん

こちらもコメントありがとうございます♪
再見されたんですね~。

> 初見時よりも、もっと良かったくらい!
> マリオの「おれ」という素朴な自己表現は、訳者の勝利!
> やっぱりラストシーンのマリオが一番胸に来ます with 海♪

日本の一人称って何気に訳者の判断が重要ですね。
普段あまり気にしてないけど、日本って一人称多いですもんね。
ラストシーンのマリオと海…忘れかけてるので早く再見したいです!
2014/08/07 12:57  宵乃〔編集
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