忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「さらばバルデス(さらばばるです)」

原題:THE VALDEZ' HORSES/VALDEZ, IL MEZZOSANGUE/CHINO
製作:アメリカ・フランス・イタリア’73 97分
監督:ジョン・スタージェス
原作:リー・ホフマン
ジャンル:★西部劇

【あらすじ】野生馬を捕らえて売るチノ・バルデスの元に、仕事を探して旅する少年ジェイミーが一夜の宿を求めて訪れる。最初は怖がっていたものの、一緒に過ごすうちに馬を愛するバルデスの生き方に惹かれ、ここで働くことに。だが、バルデスが牧場主の妹キャサリンと恋仲になったことで牧場主の不興を買い…。

野生馬を捕らえて売るチノ・バルデスと、仕事を求めて流れてきた少年ジェイミーのひと時の交流と人生の転換期を描いた渋めの西部劇。
もうしょっぱなから画が素敵で引き込まれました。青空をバックに荒野の高台を馬に乗った少年が旅する様子だけで画になる!
そして泊めてもらうことになった家で、夕飯の支度をするブロンソンの背中がカッコいいんだなぁ。彼の顔(先住民との混血)を見て「料理されるのは自分かも…」とビビッて逃げ出そうとする少年も微笑ましくて、親子のように年の離れた二人の交流を見てるだけで楽しめます。

自由に駆ける馬を捕らえるのは残酷に感じるけど、バルデスもジェイミーも馬を愛しているんですよね。美しい種馬を宝物だと言って荒野で自由にさせているし、二人とも馬を見る眼差しに愛情が。
彼がやらなくても別の誰かが捕まえて売るだろうし、それなら自分が大事に人との付き合い方を教えた馬を信頼できる相手に売る方がいいと考えたのかな?
彼なら自分が売った馬をぞんざいに扱われたらライフル片手に乗り込みそうだし(笑)

そんな孤高の男バルデスの優しさを感じ取り、一時の宿の予定が彼のもとで働きたいと言い出す少年。健気に「納屋の掃除もするし薪も割るよ!」とアピールされたら、バルデスじゃなくても絆されちゃいますよねぇ。まるでずっと前から一緒にいたみたいに、バルデスの傍でお手伝いしているジェイミーが可愛くて癒されました。
14歳くらいだったと思うけど、この年で一人別の町に行って働き口を探すのは普通のことなのかな…。映画はかなり端折った雰囲気で、ジェイミーが主役と言うにもバルデスが主役と言うにも、ちょっと中途半端なんですよね。原作ではどんな感じだったんだろう。

後半はバルデスと美しきヒロイン・キャサリンとの恋愛模様と、腹違いの兄の嫉妬(世界一美しい俺の妹とか思ってそう)による対立が描かれます。ここら辺は昔ながらの恋愛劇という感じでそんなに嵌らなかったものの、ヒロインの可愛さは目の保養になりました。ブロンソンと結婚5年目くらいの頃ですねー。お熱い。
あと、そこまで強硬手段に出ないだろうと思っていた牧場主が、私的に(バルデス的にも)許せない暴挙に出たので終盤は辛かったです…。バルデスが宝物の馬との別れを済ませた後、撃ち合いをやめて去っていったのも、自分が意地になって馬がこれ以上傷つくのが耐えられなかったのかもしれません。
最後までジェイミーのことは気にかけていたところが良かったです。

■ Comment

こんばんは☆

>野生馬を捕らえて売るチノ・バルデスと、仕事を求めて流れてきた少年ジェイミーのひと時の交流と人生の転換期を描いた渋めの西部劇。

キター!って感じです☆
この記事は、イラストが楽しみです、温かくなったら
ゆっくりとお待ちしています、楽しみです♪

>青空をバックに荒野の高台を馬に乗った少年が旅する様子だけで画になる!
>親子のように年の離れた二人の交流を見てるだけで楽しめます。
>バルデスもジェイミーも馬を愛しているんですよね。
>そんな孤高の男バルデスの優しさを感じ取り、一時の宿の予定が彼のもとで働きたいと言い出す少年。
>まるでずっと前から一緒にいたみたいに、バルデスの傍でお手伝いしているジェイミーが可愛くて癒されました。

このあたり、仰る通りで、先週見たけど目に浮かんで
なんだか心がふわふわします☆

>この年で一人別の町に行って働き口を探す

私は自分なりに「親が亡くなった少年が親戚の働いている大きな牧場を目指した」・・・ように想像しました。

>映画はかなり端折った雰囲気で、ジェイミーが主役と言うにもバルデスが主役と言うにも、ちょっと中途半端なんですよね。

でも、申し訳ないけど、私のこの映画の感想は
ここなんですよね、すごく中途半端な作品でした。

>あと、そこまで強硬手段に出ないだろうと思っていた牧場主が、

まあ映画的でしょうけどそこまでやるか?って感じはしましたね。

>バルデスが宝物の馬との別れを済ませた後、撃ち合いをやめて去って
>最後までジェイミーのことは気にかけていたところが良かったです。

最後がちょっとキレイすぎたというか・・・
ブロンソンのファン的には良い感じでしたが、
ジェイミーのことは良かったんですけど、自分の始末というか・・・

でも、宵乃さんの記事のように見るのが一番だったと思います。

先住民のことはどう思われましたか?
ちょっと詰め込みすぎでしたね?

短い記事ですが・・・
ジェイミー君のことあまり書かなかったけど
彼に関しては、宵乃さんの書かれたとおりに思っています。


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2020/03/19 21:45  miri編集

>miriさん

miriさんもご覧になってましたか。記事見逃してました。

> イラストが楽しみです、温かくなったらゆっくりとお待ちしています、楽しみです♪

ありがとうございます。いいなと思ったシーン(二人一緒のシーン)がエンディング後の番組のエンドカードに使われていてどうしようか迷ってるところです(笑)
青空と馬のシーンの方がこの作品らしいかなぁ。

> このあたり、仰る通りで、先週見たけど目に浮かんでなんだか心がふわふわします☆

脚本が良ければ傑作になってかもと思える作品でしたね~。画がホント良かったです。

> 私は自分なりに「親が亡くなった少年が親戚の働いている大きな牧場を目指した」・・・ように想像しました。

私も両親はもういないんだろうなぁと思いました。そこに触れない辺り、やはりバルデスが主役のつもりだったんですかね~。個人的にはジェイミーを主役にして構成してたら、より好みの作品になってた気がします。

> 私のこの映画の感想はここなんですよね、すごく中途半端な作品でした。

あはは、気持ちはわかります。ブロンソンファンじゃなかったら私も★つけてなかったかも。

> ジェイミーのことは良かったんですけど、自分の始末というか・・・

町の酒場でも、あんなに店主が迷惑そうにしてるのに店内で暴れるような人でしたからね…。
ヒロインが今までどんな生活をしてたか考慮せずに”幸せな結婚生活”を思い描ける能天気さから見ても、自己中で夢見がちなオッサンという感じでした。そう考えると最後まで彼らしかったようにも思えます(笑)

> 先住民のことはどう思われましたか?
> ちょっと詰め込みすぎでしたね?

彼の生い立ちなどをハッキリさせるつもりがないなら、何故このエピソードを入れたんだろう?と思いました。あの女性のことも放って終わりだし。これを入れるくらいなら、クリスマスエピソードをもう少し盛り上げてほしかったですね~。

> ジェイミー君のことあまり書かなかったけど
> 彼に関しては、宵乃さんの書かれたとおりに思っています。

ジェイミー君あってのこの作品ですよね!
同じように感じられたということで嬉しいです。コメントありがとうございました。
2020/03/20 08:28  宵乃〔編集

妄想暴走中

こんにちは。

ジェイミー君の身なりが割と綺麗だったので、いいとこのボンボンが親と喧嘩して家を飛び出して来たんじゃないかと私は勝手に想像してます。
というワケで以下、私の妄想話なんぞをどうぞ。

↓↓↓↓↓
裕福な商人の息子ジェイムズは、過干渉な母親と後継者としての父親からの期待に耐えられず、一人こっそり家を出て荒野を彷徨う。
そんな中出会った屈強な男チノ・バルデスに多大な影響を受けたジェイムズ少年は、自分の為すべきことを悟り親元に戻った。
一人旅をしたことで、一回りも二回りも成長した息子に目を細める父と母。
人道的見地を欠かすことのない良き経営者として、多くの人々から支持されたジェイムズは、やがて政治の世界に進出することになる・・・・。
↑↑↑↑↑

とまぁ、こんな感じでいかがでしょうか?笑

2020/03/23 18:27  ケフコタカハシ〔編集

>ケフコさん

いらっしゃいませ!
あ~、確かに身なりは割と良かったですよね。冒頭で野盗に襲われないかハラハラしてたのを思い出しました。

> というワケで以下、私の妄想話なんぞをどうぞ。

これだけで一作品作れそうですね!
過干渉な母親と期待しすぎる父親というのがありありと目に浮かびます(笑)
ジェイミー君の成長を信じられる終わり方だったから、見た人の数だけ後日談が生まれてそうです。
2020/03/24 08:05  宵乃〔編集
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