映画「ワンダー 君は太陽(わんだーきみはたいよう)」
原題:WONDER
製作:アメリカ’2017 113分
監督:スティーヴン・チョボスキー
原作:R・J・パラシオ
ジャンル:★ドラマ
【あらすじ】顔に障害を抱え、27回も手術を受けた10歳の少年オギー。外に出たがらず、ずっと自宅学習を続けてきたが、母イザベルと父ネートは、5年生の新学期から彼を学校に通わせることを決意する。しかし、遠巻きにひそひそ話をする者や嫌がらせをする者ばかりで、オギーは孤立してしまい…。
録画したら映画タイトルとともに感動作!と書かれていて若干身構えてしまったんだけど、とても良い作品でした。「相手のことを知るには、よく見て一緒に過ごすのが一番」ということを伝えるために、誰が見ても大事な部分は同じように受け取れるよう分かりやすく描写されています。
具体的には、主人公のジェイコブの身近な人々(子供)の視点に切り替わるところですね。寂しそうにしていたり意地悪した子供たちが、その時何をどう感じていたのか大部分をセリフ(モノローグ)で説明してしまいます。
セリフで説明するのは映画としては下手なやり方とされがちだけど、この作品の場合は別の人視点の時には映像や演技から色々読み取れるのでセリフは解答編みたいな感じ。「受け取り方は人それぞれ」ではダメな部分だけをあえてセリフで伝えているので、映画的な面白さを損なうことなくメッセージを伝えられていたと思います。
あと、切替のタイミングが絶妙なんですよね。登場人物がすれ違いでケンカなどを始めると、視聴者は「どうしてあんなことを…」とか「ああすればいいのに」とやきもきしたりするじゃないですか。そうなったところで視点が切り替わるので、今度はその子の気持ちになって状況を見られます。そうすると、どうしてあんなことをしたのか、なぜああできなかったのかがわかってくる。「相手に気持ちになって考える」を映画で練習できます。
児童文学が原作みたいだし、同じ目線で優しく諭すような作品でした。
もちろん映画的な面白さも優れていて、オギーに希望と勇気を与えるイメージの描写がとっても可愛い!
周りの目が気になってうつむいてしまった時、自分でもここにチューバッカ(byスターウォーズ)がいたらじろじろ見るだろうと考えて、その様子を思い浮かべるんですよね。校内に溶け込むチューバッカがいいなぁ。
あと宇宙飛行士にあこがれているオギーは子供用の宇宙飛行士コスチュームを持っていて、楽しいことを想像したり嬉しくて仕方がない時は決まって宇宙服に身を包んでいます。小さな宇宙飛行士が全身を使って喜びを表現してるシーンに、見てるこっちまで嬉しくなってしまいました。
また、ドラマ部分で引き込まれたのはオギーのお姉ちゃんのエピソードですね。弟は大好きだけど、弟中心でまわっている家庭内でいつも寂しい想いをしています。彼女と話していてもオギーに何かあれば両親はそっちに行ってしまい、3人だけで家族の絆を深めている…。それを複雑な表情で見た後、静かに自分の部屋に消える姿が切なすぎて涙が。一番感情移入できたのが彼女で、泣かされたのも彼女のエピソードでした。
とくに亡き祖母との海辺でのエピソードが印象的。彼女が寂しい想いをしてると気付き、世界で一番愛しているし、いつも味方だと言って肩を寄せ合う姿に涙が。
色々な気付きを与えてくれる作品でした。
■ Comment
周囲の人たちの心も、その人の気持ちに切り替わって描くのがいいですよね!
たまには、映画などで心を洗われたい。
親友役のノア・ジュープくん、今公開中の「フォードvsフェラーリ」などでも活躍しています。
宵乃さん、こんにちは
1年前に観たんだけど、かなりの部分忘れてしまってる。(汗)
「いい話」の詰め合わせセットみたいで、僕には記憶に残り難かったのかも。
自分の記事でも「お姉ちゃん」の章が一番って書いてあるけど、友達と疎遠になって和解する話だったっけ、というくらい曖昧で、でも、確かに祖母とのエピソードはありましたね、少し思い出しました。
いじめっ子の両親が寄付をタテに校長に談判してたのが一番記憶に残ってるって、自分でもどうかしてると思います。(汗)
けっこう、観ながら泣いたんだけどなぁ、加齢で記憶力が・・・。(涙)
こんな調子ですが、今年もよろしくデス。
この映画は昨年・・・もう一昨年になりますが、
封切り公開時に映画館で見ました☆ とても良い作品でした。
宵乃さんは、このオーギーがあの(「ルーム」という映画の)ジャックと同一人物と知っていましたか?
私は知ったうえで見たけど、それでもすっごく感激して「この子は良い俳優になるだろうな」なんて思ってしまいました☆
>「相手のことを知るには、よく見て一緒に過ごすのが一番」ということを伝えるために、誰が見ても大事な部分は同じように受け取れられるよう分かりやすく描写されています。
おぉすごい、そういう事なんでしょうね!
いつもながら、ひと言でズバリおっしゃいますね♪
>児童文学が原作みたいだし、同じ目線で優しく諭すような作品でした。
原作に「ノンフィクションが混ざっている」事をご存知ですか?
パンフレットに書いてありました。
良かったら白文字のところ読んでくださいね☆
>楽しいことを想像したり嬉しくて仕方がない時は決まって宇宙服に身を包んでいます。
最初のシーンがそれだと、パッと見てわかって、当たっていたのですごく嬉しかったです。♪
>また、ドラマ部分で引き込まれたのはオギーのお姉ちゃんのエピソードですね。
>とくに亡き祖母との海辺でのエピソードが印象的。
素晴らしかったです、お祖母さんのおかげもあって、彼女は自分自身を大切に生きることを知っていますものね♪
>色々な気付きを与えてくれる作品でした。
私にとってはこちらの記事で、また深い気付きを頂きました、有難うございました。
温かくなったら、ぜひ、イラストを待っていますよ~!!!
.
ボーさんのお気に入りでしたか。
ホント心洗われる作品で、子供と一緒に見たい作品でした。
> 親友役のノア・ジュープくん、今公開中の「フォードvsフェラーリ」などでも活躍しています。
おぉ、俳優として頑張ってるようですね。今は15歳くらいですか~。これからの活躍も見ていきたいです!
いらっしゃいませ、今年もどうぞよろしくお願いします!
鉦鼓亭さんもご覧になったことがあったんですね。毒がなさすぎると記憶にも残りにくいのかも。私も最近見たはずなのに思い出せない!という作品が増えてきてます(汗)
> 自分の記事でも「お姉ちゃん」の章が一番って書いてあるけど、友達と疎遠になって和解する話だったっけ、というくらい曖昧で、でも、確かに祖母とのエピソードはありましたね
傍から見れば仲良しで素敵な家族でも、気付かないところで寂しい想いをさせてしまうこともあると教えてくれる良いエピソードでした。
> いじめっ子の両親が寄付をタテに校長に談判してたのが一番記憶に残ってるって、自分でもどうかしてると思います。(汗)
この作品で唯一のといってもいいくらいの悪役でしたからね~。
あの子が早く親から離れられるといいんですが…。
> けっこう、観ながら泣いたんだけどなぁ、加齢で記憶力が・・・。(涙)
再見した時に初見時のように楽しめると考えましょう!(笑)
おぉ、映画館でご覧になってましたか。宇宙服姿ではしゃぐ姿を大きなスクリーンで見られたとは羨ましい!
> 私は知ったうえで見たけど、それでもすっごく感激して「この子は良い俳優になるだろうな」なんて思ってしまいました☆
「ルーム」のあの子でしたか!
全然知りませんでした。もはや立派な俳優ですね。たくさんの経験を積んで、将来は演技派俳優として活躍していってほしいです。
> 原作に「ノンフィクションが混ざっている」事をご存知ですか?
それも知りませんでした。後で記事を読ませていただきますね~。
> 最初のシーンがそれだと、パッと見てわかって、当たっていたのですごく嬉しかったです。♪
見てるだけでワクワクしますよね。もう一気に引き込まれました。
> 素晴らしかったです、お祖母さんのおかげもあって、彼女は自分自身を大切に生きることを知っていますものね♪
ですね~。お祖母さんがいなかったらどうなっていたか…。この作品には欠かせないエピソードでした。
> 私にとってはこちらの記事で、また深い気付きを頂きました、有難うございました。
> 温かくなったら、ぜひ、イラストを待っていますよ~!!!
そう言っていただけて光栄です。
春になったらイラストアップしますね~。
こんばんは!
この映画は良かったですね!印象深い映画です!!
ジャケットにオーウェンウィルソンを見つけて見た
映画ですが、確か涙をボロボロ流して見たような??
>また、ドラマ部分で引き込まれたのはオギーのお姉ちゃんのエピソードですね。
ですね!あの疎遠になった女友達とも仲良くなれたんでしたよね??
全てのエピソードが良かったような気がします。
話は変わりますが、腹筋と背筋を鍛えて風邪をひきにくくなった
そうですが、僕も去年のマラソンを走った後からしつこくやってて
本当に風邪をひかなくなりました。継続は力なり、ですね!(^^♪
最近、前ほど映画を見れなくなっていますが、
また見てる映画ではお邪魔させてください!!
遅くなりましたが(汗)
今年もよろしくお願いします!(^^)
2020/01/14 22:11 take51
いらっしゃいませ、take51さんもご覧になってましたか。
オーウェン・ウィルソンさんもお父さん役として良い演技をしてました。
> ですね!あの疎遠になった女友達とも仲良くなれたんでしたよね??
はい、キャンプであったことを話して、きちんと仲直りしました。
一つ一つのエピソードを丁寧に最後まで描いているから、引っかかりなく最後まで見られたと思います。
> 僕も去年のマラソンを走った後からしつこくやってて
> 本当に風邪をひかなくなりました。継続は力なり、ですね!(^^♪
実はtake51さんが頑張ってるのを見てたのも少なからず影響してます。私も何か少しでもやらないとなぁと。でも、ここまで効果を実感できるとは思いませんでした。
健康のためにこれからも続けていきたいです♪
> 最近、前ほど映画を見れなくなっていますが、また見てる映画ではお邪魔させてください!!
はい、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
ご無沙汰しております!!!お元気ですか?
1月も半ばですが、本年も宜しくお願いいたします^^
この映画の原作(翻訳の方ですが)は、昨夏の子供の読書感想文にどうかなーと選んだものの、ものすごーく分厚くて「これは間に合いそうにないね!」と断念して違う本にしてしまったんです。でもそれから娘がずっとコツコツ読み続けていて、私も「ワンダー」関連の本があと2冊ほどあったので図書館で借りて昨年ずっとハマっていたストーリーでした。
それでやっと映画を見ることが出来たのですが・・・・娘がかなり気に入って、Netflixでもやっているので吹替と英語版とそれぞれ3回ずつくらい一緒に観(せられ)ることになってしまいました。めちゃくちゃ観ました笑。
お姉ちゃんの話、ぐっときますよね。ものすごくいい子なんですよね。おばあちゃんも素敵な人でしたね。本とは違い、映像で見るとまた違った風景が胸いっぱいに広がって、皆誰かを思い遣っていることがジーンと伝わってくる素敵な映画になったなぁと思いました。
ジュリア・ロバーツも若い時よりも年を重ねてからの方が断然大好きになりました。作品を吟味して選べる立場だからなのでしょうが、腰の据わったカッコイイ女優さんになったなぁと思います。
今年も少しでも良い映画に出会えるよう、宵乃さんのブログは必ずチェックしていきたいと思います♪私はブログ更新できるかどうか・・・^^;
今年もよろしくお願いいたします^^
2020/01/18 12:22 はなまるこ〔
編集〕
> それから娘がずっとコツコツ読み続けていて、私も「ワンダー」関連の本があと2冊ほどあったので図書館で借りて昨年ずっとハマっていたストーリーでした。
これの原作って、そんなに分厚いシリーズものだったんですか!
まさに親子で楽しめる作品ですね。映画で描かれていないエピソードもたくさんありそう。映画に続編があってもいいのに!
> 吹替と英語版とそれぞれ3回ずつくらい一緒に観(せられ)ることになってしまいました。
かなりのお気に入りですね~(笑)
きっと大人になった時、感性や考え方に影響を与えた作品の一つとして挙がると思います。
> 映像で見るとまた違った風景が胸いっぱいに広がって、皆誰かを思い遣っていることがジーンと伝わってくる素敵な映画になったなぁと思いました。
原作ファンも納得の仕上がりでしたか。ホント、優しさが胸にしみるようなシーンでした。
> ジュリア・ロバーツも若い時よりも年を重ねてからの方が断然大好きになりました。~腰の据わったカッコイイ女優さんになったなぁと思います。
同じく、ロバーツさんは年を重ねて魅力がアップしたなぁと思ってました。若い頃は当たり外れもありましたもんね。こんな風に年を重ねたいと誰もが憧れる女優さんになっていくでしょう。
> 今年も少しでも良い映画に出会えるよう、宵乃さんのブログは必ずチェックしていきたいと思います♪私はブログ更新できるかどうか・・・^^;
嬉しいお言葉ありがとうございます。更新頻度は低下気味ですが、これからもたくさんの映画を見て感想を共有していきたいです。
こちらこそ、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
そうそう、お姉ちゃんのエピソードがジーンと来ましたよね
オギ―を中心に回ってる家庭で、分け隔てなくとはいえない状況にあっても、彼女の支えは亡きおばあちゃんのあの言葉なんだろうなって思えましたし
なんだかんだ思っても、弟の事大好き!ってところも、私も二人の姉という立場があるから、共感しちゃいました。
ジュリア、オーウェンの夫婦も素敵でしたね。あんな優しくあたたかな家庭…いいですよね、家庭環境が乱れたミランダが、そんな素敵な親友の家族とちょっと距離を置きたくなる気持ちも…わ、わかる…。
それにしても、ジェイコブ君が出てる映画でハズレがあまりないなあ。子役から俳優にうまく化けてくれるといいのですが!
> 彼女の支えは亡きおばあちゃんのあの言葉なんだろうなって思えましたし
> なんだかんだ思っても、弟の事大好き!
あのおばあちゃんがいなかったらと思うと…。あの一家の愛情深さと思いやりは、おばあちゃん→素敵な夫妻→子供たちと受け継がれているのがはっきりわかりますね。
> 家庭環境が乱れたミランダが、そんな素敵な親友の家族とちょっと距離を置きたくなる気持ちも…わ、わかる…。
私も思わず共感してしまいました。あんな家族が身近にいたら眩しすぎて…。
> 子役から俳優にうまく化けてくれるといいのですが!
ですね。これからもたくさんの作品に出演して彼の個性を発揮していってほしいです。