忘却エンドロール

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映画「トラッシュ! -この街が輝く日まで-」観た

トラッシュ!
読み:とらっしゅ!このまちがかがやくひまで
原題:TRASH
製作:イギリス・ブラジル’2014 114分
監督:スティーヴン・ダルドリー
原作:アンディ・ムリガン
ジャンル:★サスペンス/犯罪/アドベンチャー

【あらすじ】リオ郊外のゴミ山で暮らす3人の少年ラファエルとガルドは、ある日ゴミの中から1つのサイフを見つけ出す。警察がそのサイフを血眼に探していることから裏があると睨んだ二人は、街に詳しいラットを加えてサイフの秘密を探り始め…。

殺伐とした雰囲気の冒頭で暗いサスペンスものかと思いきや、子供たちが知恵と勇気と友情で魅せるジュブナイルなサスペンス・アドベンチャーでした。
「リトル・ダンサー」の監督さんだったんですね。子供を撮るのが上手い訳だ。

ゴミ山漁りで生計を立てる貧しい子供たちが、秘密が隠された財布を拾って持ち帰ったことから始まる大冒険。のさばる悪徳警官たちの目をかいくぐり、財布から得た手がかりを元に事件の核心へと迫っていくのがスリリングに描かれます。
中に入っていた鍵から、駅のロッカーを割り出し、そこからさらに手紙、宛先の人物、暗号を解くカギの聖書…と子供3人を中心に謎解きしていくのが気持ちいい。児童文学原作にしては洒落にならない怖い追手たちでしたが、ブラジルの貧困街が舞台なので仕方がないよね…。

そんな子供たちを優しく見守るボランティアのお姉さんと老神父も良かったです。子供を守ろうとする大人たちがしっかり描かれているからこそ、子供たちがお金よりも正義のために行動するようになる展開も説得力ありました。
後半になって、彼らを動かしていたのが手紙に込められた想いだったのだとわかるシーンが印象的です。子供が暗記した手紙の内容に涙。

終盤上手くいきすぎる感はあったけど、子供たちの友情が本当に端々から伝わってきて多少の都合の良さは気になりませんでした。
家族愛も描かれてるし、彼らの行動が周りを、そしてブラジルで踏みつけにされてきた人々を動かすラストも明るく希望を持てます。
僅かな路銀を手に旅だった4人の子供たちが、これからも笑顔でいられるんだと思えるラストでした。

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