忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「シャイニング(しゃいにんぐ)」観た

シャイニング
原題:THE SHINING
製作:イギリス’80 119分
監督:スタンリー・キューブリック
原作:スティーヴン・キング
ジャンル:★ホラー

【あらすじ】冬の5ヶ月間、山奥のホテルの管理人となった一家。そこではかつて、同じく管理人になった男が発狂し、妻と2人の娘を惨殺する事件が起こっていた。幼い息子ビリーは「シャイニング」という第6感によって不吉なビジョンを視るが、次第に作家志望の父親ジャックの様子がおかしくなっていき…。

映像に引き込まれますね~。人がいる時は普通のホテルに見えたのに、冬季に入ってあの一家だけになった途端にホテル自体から異様な雰囲気がただよってきます。まだ幽霊っぽいものが出てきてない時点で、ここはヤバいぞ!と身構えてしまいますよね。
でも、執筆に集中したいジャックが一人になるのはわかるけど、ダニーがなぜママの元を離れてこんなホテルで一人で遊ぶのか気になりました。あのくらいの年頃なら怖がってくっついてそうなのに(なんせ双子が怖い)。シャイニングのせいで気が大きいのか?

なぜジャックが狂ったのか考えながら見たところ、コックさんの「シャイニングは誰でも持っているが使い方がわからない」のセリフから、ジャックは潜在的に能力発揮したのかなと思ったり。
小説家志望?のジャックにとって、この仕事は最後のチャンスだったのかもしれません。それなのに自分の才能のなさに打ちのめされ、現実逃避したい一心でホテルの過去、亡霊たちを引き寄せてしまったのかも…。
最初からジャックの顔に余裕のなさが見えた気がするし。

また、彼のオーバーな演技も、淡々としたこの作品のアクセントになっていてよかったです。
怖いといわれている奥さんの顔はそんなに怖くなかったですね。普通の痩せぎすの苦労してるお母さんという感じで好感持てました。
あと、ダニーが父親を巨大迷路におびき寄せ、隠れてやり過ごした後、自分の足跡を辿って出口まで逃げるくだりが頭良すぎ。同じシャイニングを持っていたらしきコックさんは、車を運んできただけみたいな役割だったのに…。

初見時に比べたら怖さは半減しましたが、無視できないところのある作品でした。

関連記事
「博士の異常な愛情/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」観た(同監督)
「ゴールデンボーイ」観た(同原作者)

■ Comment

こんばんは☆

>冬季に入ってあの一家だけになった途端にホテル自体から異様な雰囲気がただよってきます。

いや~素晴らしいイラストです!
私は「この廊下」が、小津作品に見えて仕方なかったです、あ、無人の時ね。
坊やがこうしているところが、もう何とも・・・!!!

>ダニーがなぜママの元を離れてこんなホテルで一人で遊ぶのか気になりました。あのくらいの年頃なら怖がってくっついてそうなのに(なんせ双子が怖い)。

あまり細かい事は覚えていないのですが、
自分の感想を見ると坊やは乗っ取られていたようなので、
そのせいでは?

>また、彼のオーバーな演技も、淡々としたこの作品のアクセントになっていてよかったです。

この作品は結局、これだけだったようにさえ思ったようです(笑)。

>怖いといわれている奥さんの顔はそんなに怖くなかったですね。普通の痩せぎすの苦労してるお母さんという感じで好感持てました。

怖いというのではなく、私的にはものすごくお上手だったという印象です。
この作品に出るために生まれてこられたようにさえ思いました!

5年前のこの企画で見ただけですので、ピントが外れていたらごめんなさい。
肝試し企画がなかったら、今もまだ見ていないかもしれない作品です。

キューブリック作品にしてはちょっと劣ったけど、肝試しにはピッタリでした!
懐かしい、素晴らしいその場面をこうしてイラストで見せて頂き、有難うございました☆


.
2019/08/19 18:41  miri〔編集

>miriさん

> 私は「この廊下」が、小津作品に見えて仕方なかったです、あ、無人の時ね。
> 坊やがこうしているところが、もう何とも・・・!!!

有名な”扉の裂け目からこんにちは”してるシーンではなく、ホテルの不気味さが感じられるこのシーンを選んでみました。シンメトリーとかにこだわりのある監督さんの特徴も出てますよね。小津さんもそうなのかな?

> 自分の感想を見ると坊やは乗っ取られていたようなので、そのせいでは?

乗っ取られるというとホテルの亡霊に?それともシャイニングで交信してる相手(トミーだっけ?)でしょうか?

> 怖いというのではなく、私的にはものすごくお上手だったという印象です。
> この作品に出るために生まれてこられたようにさえ思いました!

そうそう、すごい役になりきっていて、この役は彼女以外考えられなくなりますよね。
彼女のおかげで恐怖の臨場感が増していたと思います。

> 5年前のこの企画で見ただけですので、ピントが外れていたらごめんなさい。
> 肝試し企画がなかったら、今もまだ見ていないかもしれない作品です。

いえいえ、新しい視点をありがとうございます。
真夏の肝試しに真冬のホテルのホラーってのも乙ですよね。

> 懐かしい、素晴らしいその場面をこうしてイラストで見せて頂き、有難うございました☆

こちらこそ見てもらえて嬉しいです。コメントありがとうございました。
2019/08/20 09:19  宵乃〔編集

あ、

記事があった! シャイニングの能力で発見できませんでした…。

一人で遊ぶ件は、お母さんが仕事してるから(おやじが働かず、執筆ばかりしてる)、「ひとりで遊んでなさい」ってことになるんでしょうね。
双子を見ても、怖さと好奇心があったり、自分の中にいる子、シャイニングの力にも支えられているかもしれないですね。

ジャックに一番効いたのは、やはり以前の管理人の殺人事件を聞いたことで、暗示のように心に残ったのではないかと。そこにホテルの怨霊的な影響が加わって。

オリジナルはもっと長い映画(143分)だったようで、お酒を断って何か月とかの話があったらしく、今回もホテルのバーで飲むシーンがありましたよね。だから、酔っ払い暴力傾向もあるのかも、とか思ったり。
2019/11/18 09:58  ボー編集

>ボーさん

> 一人で遊ぶ件は、お母さんが仕事してるから(おやじが働かず、執筆ばかりしてる)、「ひとりで遊んでなさい」ってことになるんでしょうね。

私なら怖くてお母さんの足元にピタっとくっついてそうですが、そこらへんはさすが男の子ですね。シャイニングの人格?は怖がらなさそうですし、いつも二人一緒という心強さがあるのかな。
しかし父親は奥さんが自分のために働くのは当然と思ってそうで…(汗)

> ジャックに一番効いたのは、やはり以前の管理人の殺人事件を聞いたことで、暗示のように心に残ったのではないかと。そこにホテルの怨霊的な影響が加わって。

なるほど、そういう解釈でしたか。ホテル側も説明責任のようなものがあるんだろうけど、説明されたからこそというのもありますよね…。

> お酒を断って何か月とかの話があったらしく、今回もホテルのバーで飲むシーンがありましたよね。だから、酔っ払い暴力傾向もあるのかも、とか思ったり。

執筆に行き詰まるたびに酒場で飲んだくれてそうな父親でしたもんね。最初から結構目つきが怖かったです。
2019/11/19 08:21  宵乃
名前
タイトル
URL
本文
非公開コメント

■ Trackback

.