映画「ハイジ アルプスの物語」観ました
読み:はいじあるぷすのものがたり
原題:HEIDI
製作:スイス・ドイツ’2015 111分
監督:アラン・グスポーナー
原作:ヨハンナ・シュピリ
ジャンル:★ファミリー/ドラマ
【あらすじ】孤児の少女ハイジは、アルプスの山小屋で一人暮らす祖父アルムおんじのもとに預けられる。無愛想ながら心優しいおんじとヤギ飼いの少年ペーターと楽しい日々を送っていたハイジだったが、ある日、叔母に連れられ大都会フランクフルトへ。そこで、足が悪く車いすで生活していたクララの話し相手になるが…。
春の感涙祭で鑑賞第一弾。泣くまではいかなかったけど、ホロリときました。
やっぱりハイジとアルムおんじの家族愛がいいですよね~。アニメ版では結構あっさり陥落した印象だったんですが、この作品では短時間で話が進んだ割にあっさりとは感じなかったです。
ハイジが意外と普通の女の子で、ペーターに「おんじは人を殺したことがある」と聞いて怖くなっちゃうんですよね。でも「噂を信じるかどうかはお前次第だ」と言うおんじの寂しげな横顔を見て、逡巡した後に駆けよっておひさまみたいな笑顔で抱きつきます。その時のおんじの戸惑いと心癒されているのが画面越しに伝わってきて、もうハイジ最強だなぁと目頭が熱くなりました。
その後はすっかり孫にデレデレなおじいちゃんになって、イラストのソリで山下りするシーンなんて本当に楽しそう!
ハイジのおかげで町の人たちと交流するようになるところはだいぶ端折られた感じでしたが、それでも十分二人の幸せな日々が伝わってきて大満足でした。
そして30分経過した辺りでフランクフルト編に突入。
雪のように白い肌をしたクララはまさにクララそのものだったし、使用人の皆さんやおばあ様もイメージぴったりでした。さらにロッテンマイヤーさんはアニメ版の雰囲気もある(この作品はアニメとは関係ありません…たぶん)高慢な美人になっていて、ゼーゼマンの後妻を狙ってるご様子(笑)
ゼーゼマンさんはアニメ版と違って、普通のダメなところもある父親として描かれていたのが好感でした。奥さんを亡くしたことや娘が歩けなくなってしまったこと、仕事を言い訳に向き合えていないことなど、悩みや後ろめたさを抱えていて人間味あります。
ここのエピソードも短時間の中にギュッと詰め込まれていて、クララとハイジの友情や、優しく包み込んでたくさんのことを教えてくれたおばあ様との交流、にゃんこの可愛さなど見どころたくさんでした。
ハイジが山に戻ってきた時のおんじもよかったですね~。ハイジの声を聞いて振り向いた瞬間、持っていた道具を落とし、駆け寄ってハグした後、思わず高い高いしちゃうほど再会を喜びます。目に涙を浮かべるおんじの様子に、またウルウルしてしまいました。もう二人にとってお互いはかけがえのない家族なんだ…!
クララ一行が山に来た時も、すっかり丸くなったおんじが見られてよかったです。クララが立った!のシーンは意外とあっさりだったので、一番印象に残ったのはやはりおんじとの家族愛でしたね。
二人がず~っと一緒にいられたらいいと思うけど、おんじの年齢を考えると…(涙)
きっとその頃にはペーターが頼れる男になってるはず!
鑑賞後、おんじ役の人が「ヒトラー ~最期の12日間~」の総統を演じたブルーノ・ガンツさんだと知って驚いたとともに、本当に良い役者さんだったなぁとしみじみしました。見られてよかったです。