映画「バーニング(ばーにんぐ)(1981)」観た
原題:THE BURNING
製作:アメリカ・カナダ’81 91分
監督:トニー・メイラム
ジャンル:★ホラー/サスペンス
【あらすじ】キャンプ場の管理人クロプシーは、サディスティックな性格で子供たちに嫌われていた。ある夜、少年たちは彼に復讐するためいたずらを仕掛けるが、予想外の事故でクロプシーは火だるまとなり生死不明のまま姿を消してしまう。数年後、学生たちで賑わうキャンプ場に不穏な影が現れ…。
80年代の古き良きスプラッターホラー。「13日の金曜日」の後に作られたようで、殺人鬼の背景が違う以外はほとんど同じ?
でもその殺人鬼が「クロックタワー」のシザーマンの元ネタと思えるもので(プレイしたことはないです)、後半は割と引き込まれました。
何と言ってもこの殺人鬼、かくれんぼが得意なんですよ。全身大火傷のせいで視力がやや悪く、獲物が近付いてきそうなところにじっくりひっそり潜んで待ってます。
カヌーが流れてくるところなんて、てっきり先ほど殺された犠牲者が入ってるのかなと思ったらこいつが出てきたんでビックリしました。だって、このカヌーを見つけてくれる保証はないし、見つけてもらえるまで何時間かかるかわかんないんですよ?
この執念深い殺人鬼のサービス精神にハート鷲掴みでした(笑)
この後も、死体を見つけてびっくりする展開を想像してたら奴が出てきて私がビックリ。薄い毛布を掛けた女生徒の死体と一緒に隠れてたみたいなんですが、あれで気付かれないってどういうこと!?
地面に穴でも掘ってたんだろうか…。
なんとなく戦場で遺体に爆弾を仕掛けるトラップを連想しました。火傷する前は酒浸りのサディスト野郎だったらしいので、もしかしてPTSDを患ったベトナム帰還兵だったのかも。一応、病院を出るまでは「子供たちを恨んではいけない、不幸な事故だったんだ」と自分に言い聞かせていたみたいだし…。
終盤はいじめられっ子だったアルフレッドが奮い立つところが良かったですね。それまでキャンプのリーダー(責任者?)トッドに守ってもらうヒロインみたいだったのに、最後は彼を守るためにハサミでグサリ!
最後に映るキャンプで怖い話をしてるのは、トッドの後を引き継いだアルフレッドなのかな?
あれだけ凄惨な事件が起こったキャンプ場で、しれっとその話をネタに楽しむ精神が怖いですね。何気にこの物語で一番恐ろしいのはトッドとアルフレッド(ラストの青年が彼なら)かもしれない。