忘却エンドロール

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映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」観ました

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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男
原題:TRUMBO
製作:アメリカ’2015 124分
監督:ジェイ・ローチ
原作:ブルース・クック
ジャンル:★ドラマ/伝記

【あらすじ】米ソ冷戦体制が始まり、赤狩りが猛威をふるっていたアメリカ。売れっ子の脚本家ダルトン・トランボは、極端な思想弾圧に真っ向から立ち向かう。しかし、公聴会での証言を拒んだために議会侮辱罪で収監。1年で最愛の家族の元へ戻るが、ブラックリストに載った彼に仕事の依頼が来ることはなく…。

ハリウッド・テンの一人、不屈の脚本家ダルトン・トランボの半生を描いた実話もののドラマ。とってもわかりやすくて、トランボさんの信念と家族との絆にうるうるしてしまいました。
彼が偽名でいくつもの作品を世に送り出していたことは何となく知っていたんですが、どの作品がそうなのか、どういう状況下で、何に支えられて、どのような経緯でできたのか知ると、その偉業のすさまじさが伝わってきます。「ローマの休日」や「ジョニーは戦場へ行った」「スパルタカス」などなど、見覚えある作品、しかも名作級ばかりで驚かされました。
アカデミー賞(原案賞)を取った「黒い牡牛」は未見なので、いつか見てみたいです。

公聴会での戦いをやめ、自分の最大の武器である作品で勝負するところはまさに「ペンは剣よりも強し」。アンフェタミン(覚せい剤)を飲みながらお風呂で執筆する様子は、命を削って書いてるという感じです。
同じペンを使っていても、戦うためではなく自分の地位を守るために(?)振るっていたコラムニスト、ヘッダ・ホッパー女史とは大違い。終盤で彼女をぎゃふんと言わせる展開にはスカッとしました。(あの後、干されたりしたんだろうか?)

家族の苦労もしっかり描いていて、別名で薄利多売作戦を展開している時期の妻と子供たちによる協力体制はすごかったですね。テキパキ自分の仕事をこなし、大人顔負けの仕事っぷりでした(笑)
ダルトンの横暴が目立ってきてもあそこまで我慢できたのは、家族で苦難を乗り切るためというのもあったとは思いますが、元々父親が大好きだったからでしょう。
その前提があるからこそ、父親譲りの反骨精神と信念を持つ娘ニキに正面から批判され、妻にも指摘されたダルトンが目を覚ます流れも納得できます。自分の非を認め、面と向かって娘に謝るくだりは感動しました。

「我々の中には悪者もいないし善人もいない。全員が被害者だったんだ」というメッセージが力強く、裏切られたという想いがあった彼だからこそ胸に響きます。
「ローマの休日」で真実の口のシーンを書いた時は思うところがあったんだろうけど、密告者となったエドワード・G・ロビンソンの「役者は顔が商品だから、偽名で食っていける君のようにはいかない(うろおぼえ)」という言葉がグサッときたんでしょうね…。
主演のブライアン・クランストンが好演していて、これからトランボという名を聞いたら、彼の演じたインテリで頑固者で強い情熱と家族愛を持ったトランボが目に浮かぶと思います。
赤狩りに詳しくなくても理解しやすく、見ごたえある作品でした。

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