映画「カムバック!」観ました
原題:CUBAN FURY
製作:イギリス’2014 98分
監督:ジェームズ・グリフィス
ジャンル:★コメディ
【あらすじ】元天才少年サルサダンサー、ブルースは決勝直前に起こったイジメ事件をきっかけにサルサと決別する。25年後、冴えない太った中年サラリーマンとなった彼は、赴任してきた美人上司ジュリアに一目惚れ。彼女がサルサに夢中だと知り、これは運命だとサルサを再び踊る決意をし…。
元サルサの天才少年ダンサーだったブルースが、恋をきっかけに過去のトラウマを乗り越えて、中年太りにも負けずサルサの情熱を取り戻すお話。
恋がきっかけというのが可愛いんですが、彼が立ち直ったのはサルサと仲間たちのおかげという流れがとても好きです。
きっとサルサを頑張っていなかったら自信を取り戻すことはできなかったと思います。でも、今の彼はサルサを踊ることができて、他人に評価されなくても自分自身を評価できる。それに妹や恩師、友人たちがいて、嫌な同僚をサルサでぎゃふんと言わせることができた。それで十分だし、成功がゴールという描かれ方ではないんです。
いちおう最後はハッピーエンドですが、ほとんどオマケのような描かれ方で、まさに「成功がついてきた」という感じ。ハリウッド映画のようにキスで終わらないところがミソでした。
だいたい、この作品で一番印象に残るダンスシーンが女性との色っぽいサルサではなく、駐車場で同僚とのダンス対決って(笑)
このダンス対決が本当に最高で、ギャラリーがいないから判定をどう行っているのか分からないにもかかわらず、二人の間ではしっかり攻守や優劣がわかっていて、見ている方もなんか納得できてしまいます。
あの巨体で華麗な足さばき、そしてリフトなどの技を駆使して決闘シーンを演出しており、バック転した時なんて「おぉ!」と声をあげてしまいました。もうこのシーンだけで永久保存決定ですよ。
途中で通り過ぎた車のドライバーに「なんだこいつら…」という白い目で見られるという笑いも忘れずに入れてきて、見ごたえある決闘でした。
あと、「男がサルサなんて」と引き気味だった友人と楽しそうに練習をするところや、ゲイっぽいサルサ仲間との友情もほっこりできて楽しかったです。かつてのサルサパートナーである妹と超仲良しなところも微笑ましいし。
気分よく見られる、かなりとっつきやすい部類のブリティッシュコメディでした。