映画「パレードへようこそ」観ました
原題:PRIDE
製作:イギリス’2014 121分
監督:マシュー・ウォーチャス
ジャンル:★ドラマ/コメディ
【あらすじ】1984年イギリス。不況の煽りで20ヵ所もの炭坑の閉鎖が決まり、炭鉱夫たちは4ヵ月以上もストライキを続けていた。ロンドンに暮らすゲイのマークは、いつも自分たちをいじめていた奴らが今度は炭鉱夫をいじめていると奮起。彼らを支援するため、仲間たちと募金活動を行い…。
実話を基にした作品。
炭鉱町を救うため、炭坑夫支援レズビアン&ゲイ会が立ち上がるっていうのがイギリスらしいエピソードです。でも、今まで自分たちをいじめていた政府や警察が、今は炭鉱夫たちをいじめているから、という理由で立ち上がったというのが「なるほど」という感じで、こうやって周りを見て協力すれば大きな力になるということを教えてくれました。
最初に立ち上がったマークから活動が広がっていって、彼が途中で投げ出しても仲間たちや新しい仲間が引き継いでくれる。何かを始めるというのは偉大なことです。
この作品では炭鉱町ディライスの人々が魅力的で、とくに最初から彼らに対して偏見を持たず、理解し合おうと歩み寄っていたおばさんたちが素晴らしいですね。好奇心もあったんだろうけど下卑た感じはなくて、すぐに打ち解けてしまいます。
それでもやはり彼らを敵視する少数派はいて妨害行動をとることも。
しかし、「ゲイは悪口を大切にする」とヘンタイ扱いされたのを逆手にとって「炭鉱とヘンタイ」という炭鉱支援コンサートで一気に大金を稼ぐところはさすが。転んでもただでは起きないタフな生き方に勇気付けられました。
実話を基にしているため少々物足りないなぁと感じるところもありましたが、ラストのパレードは胸が熱くなります。実話だからこその説得力。現実でも、こんな風に受け入れ合い認め合うことができるんだなぁと嬉しくなりました。
全国炭坑労働組合の尽力によって、同性愛者の権利を認める議案が労働党大会で可決されたというのにホロリと来ます。