忘却エンドロール

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映画「バタフライルーム」観た

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Tag:イタリア 

バタフライルーム
原題:THE BUTTERFLY ROOM
製作:イタリア・アメリカ’2012 87分
監督:ジョナサン・ザラントネロ
ジャンル:★サスペンス

【あらすじ】孤独な中年女性アンは、母子家庭で寂しい想いをしていた隣室のジュリーと親しくなる。彼女の家には「バタフライルーム」という蝶の標本を飾っている部屋があり、ジュリーはそれに興味を抱くが…。

肝試し企画6作品目。これも未公開の人間が怖い系サスペンスホラーで、なかなか引き込まれました。
主人公の設定や周りに配置したキャラクターが上手く嚙み合っていて、時系列を乱す構成で彼らの裏の顔が次第に明らかになっていくのが面白い。(巻き戻しの演出は作風に合ってなかったけど…)
OPは湯船に浸る少女の脚のシーンで、赤いクレジット表記がお湯に溶けていくオシャレな演出が目を引いたし、途中から湯船が真っ赤に染まって何事か!?というところで、別のシーンから物語が始まるところもよかった。

怖いかと聞かれればNOなんですが、先が読めても退屈にならないのは、登場人物とバックストーリーの魅力によるものだったと思います
お隣の自分勝手な母親や、アンを毛嫌いする女性、アンのアパート付近で仕事をする内装業者、そして生きるために自分の価値を最大限に活用する少女とその母親など、どんな人かわかるにつれて「実はまともな人がほとんどいない?」という状況になってきたり。

終盤はアンが本領発揮で不気味な魔女そのものと言った感じ。小悪魔少女の顛末も、彼女の家庭のことを知ると必死だったんだよなぁと哀れに思えました。
ラストの幸せなひと時に、急に陰りが見える負の連鎖も秀逸!
バタフライルームいっぱいの蝶の標本が、主人公のいびつな愛の虚しさと哀しさを表しているようで印象に残ります。

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