映画「アルゴ」観ました

原題:ARGO
製作:アメリカ’2012 120分
監督:ベン・アフレック
ジャンル:★サスペンス
【あらすじ】1979年11月イラン。民衆がアメリカ大使館を占拠して、52人の職員を人質にとる事件が発生。脱出してカナダ大使の私邸に逃げ込んだ6人の職員を救出するため、CIAの人質奪還の専門家、トニー・メンデスに白羽の矢が。絶望的な状況の中、彼は奇想天外な計画を練り上げ…。
すっかりあらすじを忘れていたので、まっさらな気持ちで楽しめました。
なかなか会えない息子と、同じ映画を見ながら電話する主人公メンデスが素敵ですね~。どんな時でも、いやこんな時だからこそ息子との時間を大切にするいいお父さんです。
そこから救出作戦のヒントをひらめくところも、さすがプロ。
協力的な特殊メイクアーティスト・チェンバースと、ノリノリな映画プロデューサーのレスターも好感持てます。自分の腕を買われたことが嬉しいし、こんなスリリングなことはめったに体験できないから、お金も名声も関係ないぜ!という感じが。完成するはずのない映画をあそこまで盛大に製作発表する度胸といい、彼らにとってはこの作戦自体が映画制作のようなものだったのかもしれません。
「アルゴ、クソくらえ!」を合言葉に一致団結するところが面白かったです。
一方で、6人が匿われている家のメイドが彼らの正体に気付いたり、革命軍は子供を使ってシュレッダーにかけた職員名簿を復元していたりと、時間が経てば経つほど危険は大きくなっていくのが伝わってきてハラハラ。
しかも、命がけで助けに来ても作戦を納得してもらうだけでも一苦労なんですよね。私ならいくら練習しても無理なので、そんな作戦じゃ命を捨てるようなものだと一蹴する気持ちもわかります。
でも、そこは優秀なエリートさんたち。お互い命がかかっている状況なので、腹を括ればどうにか出来ちゃうんですね~。
空港に着いてからは、もう手に汗握って祈るような気持ちで観てました。
緊張の面持ちでミッションに望むメンデスらと、一度中止になった作戦を元通り実行できるよう奔走する上司、そして復元される職員名簿…どれかひとつでもタイミングが違っていれば命はないという緊張感がたまりません。携帯電話がない時代は、電話の呼び出し音ひとつでサスペンスが盛り上がる!
飛行機が飛び立つシーンにここまで興奮したのは「飛べ!フェニックス」以来かも。飲酒OKのアナウンスでホッとさせられるとは(笑)
彼女が亡命する様子が描かれていたのと、メンデスがこっそり「アルゴ」の見本を一枚持ち帰って、息子の部屋に飾るラストも余韻があって良かったです。
実際には、メンデスやアメリカのみなさんだけでなく、カナダの方々の協力があってこその成功だったようですが、それでも彼の勇気には感銘を受けました。
事実を上手く映画的に脚色してあって、楽しめる作品になっていたと思います。
SF映画「アルゴ」は完成していたらどんな感じだったのかなぁ?
■ Comment
空の色のパンチがきいた、とても良いイラストですネ~。
だいたいはどういう場面か分かります☆
>「アルゴ、クソくらえ!」を合言葉に一致団結するところが面白かったです。
覚えています! 面白かったです☆
>時間が経てば経つほど危険は大きくなっていくのが伝わってきてハラハラ。
>でも、そこは優秀なエリートさんたち。お互い命がかかっている状況なので、腹を括ればどうにか出来ちゃうんですね~。
>空港に着いてからは、もう手に汗握って祈るような気持ちで観てました。
>携帯電話がない時代は、電話の呼び出し音ひとつでサスペンスが盛り上がる!
事実を描く事よりも、映画としての質を高めたところが素晴らしかったです。
実際、ご本人たちのスリルとかは、いくら映画にしても分からないのですものね~きっと。
だからこそ、こういう映画の存在意義を感じますね~。
>飛行機が飛び立つシーンにここまで興奮したのは「飛べ!フェニックス」以来かも。
あのアツイ砂漠を思い出しますね~。
>飲酒OKのアナウンスでホッとさせられるとは(笑)
>メンデスがこっそり「アルゴ」の見本を一枚持ち帰って、息子の部屋に飾るラストも余韻があって良かったです。
>事実を上手く映画的に脚色してあって、楽しめる作品になっていたと思います。
詳細はうすらぼやけているけど、宵乃さんの記事でだんだんハッキリとしてきました。
時間との戦い的な、そしてあれこれ思いがけないことがあったり・・・。
自分の2014年のベスト10に入った作品です。
またいつか見たいと思います。
>SF映画「アルゴ」は完成していたらどんな感じだったのかなぁ?
いや~実際、いつか誰かが作ってくれるかも~?
だってこの映画も、一般人の皆が(大使館事件を)忘れた頃に作られているのですものね~!
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2016/04/05 19:17 miri〔
編集〕
こんばんは。
これは面白かったですね。
あの飛行機が飛び立つまでの緊張感凄かったです。
搭乗手続きの場面は映画のフィクションという噂ですが、
あれがあったから面白かったんですよね。
> 空の色のパンチがきいた、とても良いイラストですネ~。
ありがとうございます。飛行機が飛び立つところと重なるシーンだったんだろうなぁと思って、「アルゴ」のラスト?のイラストと組み合わせてみました。建物を描くのが面倒だったというのもあります(笑)
> 覚えています! 面白かったです☆
こういう合言葉いいですよね。「ギャラクシークエスト」の「トカゲヘッドにかけて!」みたいに、鑑賞後につい言いたくなっちゃうような。
> 実際、ご本人たちのスリルとかは、いくら映画にしても分からないのですものね~きっと。
> だからこそ、こういう映画の存在意義を感じますね~。
そうですよね。事実を基にした作品の存在意義は、エッセンスを抽出してわかりやすく伝えることだと思います。事実をそのまま伝えるだけなら、歴史書で十分!
> 詳細はうすらぼやけているけど、宵乃さんの記事でだんだんハッキリとしてきました。
> 自分の2014年のベスト10に入った作品です。
ベスト10入りも納得の秀作でしたね。miriさんとお話できて嬉しかったです。
> いや~実際、いつか誰かが作ってくれるかも~?
> だってこの映画も、一般人の皆が(大使館事件を)忘れた頃に作られているのですものね~!
そうか~、なら期待して待ってようかな。思いっきりB級感漂う作品でもいいし、本気で作った大作でもいいなぁ。どちらにしても歴史的作品になるかも!
コメントありがとうございました♪
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます。
ホント、冒頭からは想像できない、映画らしい映画で楽しめました。
後半になるほど緊張感が増してきましたよね~。
> 搭乗手続きの場面は映画のフィクションという噂ですが、あれがあったから面白かったんですよね。
そうそう、事実をそのまま描いたって、面白くなければ映画にする意味もないし、人々の記憶に残りませんんよね。その点この作品は、記憶に残って、事件への関心をもたせてくれる良い作品でした!
僕は去年の夏にレンタルで観たんですが、面白くてお勧め度★五つの満点にしちゃいました。
宵乃さんの挙げてらっしゃるポイントには全て同意しますね♪
ラストの、トニーの計画に反対を唱えていた男性職員とトニーとの飛行機内での握手にはじわっと胸が熱くなりました。
『アルゴ、〇ァッ〇 ユー!』
2016/04/06 09:46 十瑠
いらっしゃいませ!
十瑠さんもお気に入りの作品でしたか。本当に良く出来ていますよね。
仰るように、飛行機内での握手シーンも良かったです。一度ぶつかったからこそ彼の信頼が嬉しいし、この成功の歓びを分かち合えるという感じで。
事実を描くとなると結構気負いそうな感じがしますが、そんなことなくて映画らしい映画になっていました♪
> 『アルゴ、〇ァッ〇 ユー!』
あはは、字幕に集中してて英語で何と言ってるか気にしてませんでした。それは、うかつに真似できないですね(汗)
すっきり、きれいなイラスト。
右下の人たちは、なんのシーンか、まったく覚えていませんが!
「アルゴ」というのが何なのかも、思いだせない…。なんて、おばかな私であろうか!
おでぶなグッドマンが出ていたのは記憶アリ。
じつは、それほど好きな作品でもなかったんです…カミングアウト!
イラストにもコメントありがとうございます!
下の方に描かれているのは、偽映画「アルゴ」の紹介用イラストですね。任務の後、主人公が一枚だけ持ち帰って、息子の部屋に飾るんです。
おでぶなグッドマン…特殊メイクの方ですね?
プロデューサー役のアーキンさんと共にいいキャラしてました♪
> じつは、それほど好きな作品でもなかったんです…カミングアウト!
あはは、好みじゃありませんでしたか。あんまり周りが絶賛してると、そういう時ちょっと寂しいですよね。でも、きっとボーさんと同じような感想の方もたくさんいると思いますよ。
コメントありがとうございました。
ブログ10周年、
早々のコメントありがとうございました。
本作、とってもスリリングで面白かったですよね!
ベンアフの監督としての手腕はもう確かでしょう
私もSF映画アルゴが実現してたらどんなのになってたのかとか、ちょっと興味あります(笑)
こんな事件があった事を知らなかったので、
事実をフィクション化した作品の中でも
かなりの巧みな演出や構成だったと思います
飛行機でのシーンは手を握ってドキハラでした~~~!
> ブログ10周年、
> 早々のコメントありがとうございました。
おめでたい日を祝えて私も嬉しいです。10年ブログを続けるって、結構すごいことですもんね。
私も2年後、10周年を祝うのを一つの目標に頑張ります♪
> ベンアフの監督としての手腕はもう確かでしょう
> 私もSF映画アルゴが実現してたらどんなのになってたのかとか、ちょっと興味あります(笑)
こうなったらベンさんが実現しちゃってもいいんじゃないでしょうか(笑)
彼なら愛すべきB級SF作品を作ってくれそうな気がします。
> こんな事件があった事を知らなかったので、事実をフィクション化した作品の中でもかなりの巧みな演出や構成だったと思います
ですよね!
事実を映画化する意義をきちんと踏まえて作られた秀作でした。見終わって興味が沸いて、自分で事件について調べてみたという方は多いと思います。
これからも監督を応援していきたいです♪