映画「知りすぎていた男」観ました

原題:THE MAN WHO KNEW TOO MUCH
製作:アメリカ’56 120分
監督:アルフレッド・ヒッチコック
ジャンル:★サスペンス
【あらすじ】モロッコに家族旅行に来たベンは、バスで知り合った男の死に立ち会う。その時、某国の首相暗殺計画を知らされたために、息子ハンクを暗殺犯たちに誘拐されてしまうのだった。彼と妻ジョーは、警察の助けも借りず犯人を探し始める。
好きなんだけど、タイトルが覚えられない作品(笑)
事件が起こってからが見事ですね~。再見なのにすっかり忘れていて『人の良さそうな顔に騙された~!』となりました。息子のことを知って取り乱すジョーの姿にはウルウルくるし、してやられたベンの胸中を思うと…。
ただ、一度犯人のアジトに迫るところは、もうちょっとどうにかならなかったのかな?
警察に正直に話さなくたって、悲鳴や銃声を聞いたとか嘘をつけば突入できたのではと思ってしまいました。まあ、バレたら怒られるでしょうけど。
劇場でのジョーの葛藤も見事でしたね。何よりも大切なもののために、目の前で起ころうとしている凶行を見て見ぬ振りができるのか!?
そして、やはり見どころは終盤の「ケ・セラ・セラ」と坊やの口笛のくだり。この名シーンがあのおばさんの良心によるものだったなんてすっかり忘れていたので、余計に感動しました。
ラストは「まだいたのかよ!」なあの人たちがオチを持っていってクスリと笑わせてくれます。
しかし、思い返してみると主人公ろくに活躍してねー!
実はベンは主人公じゃないの?タイトルにもなってるのに…。
最初の出会いに作為的なものを感じたのは奥さん。あの夫婦の目線に気付いたのも奥さん。アンブローズ・チャペルの真実に気付いたのも奥さん。暗殺を止めたのも、最後の計画の要も、息子のSOSを聞けたのもぜんぶぜんぶ奥さんのおかげ!
主人公の活躍って、最後の犯人を倒すところだけじゃね?
ここまでヒロインの引き立て役で、ジェームズ・スチュワートはよくこの役を引き受けたな~と変なところで関心してしまいました。
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■ Comment
宵乃さん、こんばんは
う~ん、この作品は好みではなかったです。
主人公ろくに活躍してねー!
>大笑い!
好みでなかったセイか覚えてるシーンも僅かで、冒頭のバスのシーンと♪ケ・セラ・セラ♪のシーンくらい(シンバルのシーンはいろんな所で見てるから、この時の記憶とは言い切れない)。
確かにJ・スチュアートが右往左往してたのが薄い記憶の中にチラホラしています。
映画作家は因果な商売ですね、オチオチ音楽も聞いてられない。
単純な推測ですけど、あのクラッシックのシンバルのシーンから、この作品が生まれた気がします。(笑)
D・デイ目当てで観て、期待と違ったのも印象が薄い原因の一つだったかも。(汗)
いらっしゃいませ。鉦鼓亭さんはあんまりお好きじゃないですか~。
ヒッチさんの作品の中では、ちょっと異色作かもしれませんね?
> 好みでなかったセイか覚えてるシーンも僅かで、冒頭のバスのシーンと♪ケ・セラ・セラ♪のシーンくらい(シンバルのシーンはいろんな所で見てるから、この時の記憶とは言い切れない)。
私は初見で★つけてるのに、冒頭のバスシーンとケセラセラしか覚えてませんでした(汗)
シンバルのシーンなんてすっかり忘れてましたよ。あれの担当の人って、自分の番が来るまで何考えてるんでしょうね。
> 単純な推測ですけど、あのクラッシックのシンバルのシーンから、この作品が生まれた気がします。(笑)
それはありえそうです(笑)
ヒッチ先生なら、日常の何気ないシーンからサスペンスを生み出すんでしょうね。
> D・デイ目当てで観て、期待と違ったのも印象が薄い原因の一つだったかも。(汗)
好演してましたが、母性が前面にでてましたね。
ヒッチ作品のヒロインは全体的に苦手なので、私はそういうところが気に入ったのかも。
コメントありがとうございました♪
やはりこのシーンですネ、イラスト!
鬼気迫る感じが出ています☆ うん、凄い!
>ラストは「まだいたのかよ!」なあの人たちがオチを持っていってクスリと笑わせてくれます。
あのラストシーンがないと、かなり印象が変わる作品のように思います☆
>しかし、思い返してみると主人公ろくに活躍してねー!
記事に書かれたこと、いちいち納得しますが、
まぁ製作当時は母親を全面に出すのは(ファミリーモノ以外では)
興業成績に関わってきたのではないでしょうか?
今現在なら、タイトルから変わるかも???
>ここまでヒロインの引き立て役で、ジェームズ・スチュワートはよくこの役を引き受けたな~と変なところで関心してしまいました。
ヒッチさんに頼まれたら、普通の場合、断らないでしょうね~!
ほほほほほ・・・次の仕事の為?だったりして???
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宗教はアヘン、の件ですが、
その部分だけ見返しましたが、
やはりもしかしてひと目で恋仲を見抜いて、
彼女が熱心なロシア正教徒のことに引っ掛けたのではないでしょうか?
もしかして質問の意味を取り違えていたら、ごめんなさい☆
.
2016/03/23 08:45 miri〔
編集〕
> やはりこのシーンですネ、イラスト!
> 鬼気迫る感じが出ています☆ うん、凄い!
「天国と地獄」でも似たようなシーンを描いた気がするなぁと思ってしまいました。誘拐ものだと、やはり両親の電話での必死な姿が印象に残りますよね。
> まぁ製作当時は母親を全面に出すのは(ファミリーモノ以外では)
> 興業成績に関わってきたのではないでしょうか?
> 今現在なら、タイトルから変わるかも???
あはは、ホント今ならタイトルから違ってそうです。
母親が主役のサスペンスなんて受け入れられない時代だったんですね…。
> ヒッチさんに頼まれたら、普通の場合、断らないでしょうね~!
> ほほほほほ・・・次の仕事の為?だったりして???
内心、俺が主役じゃないのかよ!と文句を言いながら演じてたりして(笑)
あんな役でも、必死な父親をしっかり演じてたのはさすが役者です!
> やはりもしかしてひと目で恋仲を見抜いて、彼女が熱心なロシア正教徒のことに引っ掛けたのではないでしょうか?
わざわざ確認して下さってありがとうございます。
あの質問に答えられると、ロシア正教徒に詳しいとわかるということでしょうか?
マルクスとかいきなり言われてわかる視聴者がどれくらいいるんだろう…私が無知なだけなのかなぁ。ちょっと難しかったです!
おはようございます。
坊やを演じたのはクリストファー・オルセン(1946~ )。この映画の時は9歳か10歳。名演技でした。
最初にイスラム教徒女性のベールを誤って取ってしまい、怒られる場面。
茫然としている様子が目に浮かびます。
謎のフランス人ベルナールが助けてくれる。演じたのはダニエル・ジェラン。ウィキペディアを見ると波乱万丈の人生ですね。娘はマリア・シュナイダー。『ラストタンゴ・イン・パリ』のヒロイン。
>主人公の活躍って、最後の犯人を倒すところだけじゃね?
そういう意見が多いです(笑)。
2020/06/28 09:20 間諜X72〔
編集〕
おはようございます。
10歳くらいであんなに演技できるなんて素晴らしいですね。私の10歳の頃なんて、何にも考えてないクソガキでしたよ(笑)
> 茫然としている様子が目に浮かびます。
ヒッチさんの撮影現場って、子供にはかなりプレッシャーになりそうです。
もしかしたら母親役の女優さんなど、フォローしてくれてたのかもしれませんね。
> そういう意見が多いです(笑)
やっぱり(笑)主役なのに女性の引き立て役だなんて、当時の感覚だと人によっては怒りそうなものですから内心複雑だったかも。