忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「ア・フュー・グッドメン」観ました

ア・フュー・グッドメン
読み:あふゅーぐっどめん
原題:A FEW GOOD MEN
製作:アメリカ’92 137分
監督:ロブ・ライナー
原作:アーロン・ソーキン
ジャンル:ドラマ/ミステリー

【あらすじ】キューバ米海軍基地で、海兵隊員サンティアゴが殺される。同部隊のドーソン兵長とダウニー一等兵が殺人罪で起訴され、その弁護に法廷経験のないキャフィ中尉らがついた。やがて、彼らは暗黙の制裁“コードR”の存在を知る。

海兵隊が綺麗に揃って銃をくるくるやってるOPからして、軍の厳しさなどが伝わってきますね。厳しくしごかれたんだろうなぁと「フルメタル・ジャケット」を思い出したり。
しかも司令官はジャック・ニコルソンですよ!?怖くないわけがない!
同期のマーキンソン中佐に「部下の前で歯向かうな」と言い渡すシーンの迫力や、終盤のキレっぷりといったら!

そんな海兵隊基地で起こった殺人事件に、野球に夢中な若き中尉キャフィが挑みます。
弁護人となって、ドーソンの完璧な海軍への忠誠心とぶつかり合うところが良かった。弁護人なのに、被告とのぶつかり合いが一番面白いという。
それもキャフィの成長があってこそで、その成長を助けた弁護団の仲間サム(眼差しが優しいパパさん)と、美人法務官のギャロウェイ少佐(主人公の尻を叩く役 笑)との仕事っぷりもいい。変にベタベタしてなくて、裁判を終えて、さ~っと解散するところとか。恋愛もほのめかす程度で、最後まで同じ戦場で戦った仲間みたいな。
それは法廷で争った相手でもある検察官ジャック・ロス大尉も同じで、裁判の間は敵でも、終われば同じく”国のために自分の役目を果たした同志”という感じでした。

あと、妙に気になったのが、ドーソンをハルと呼ぶダウニー一等兵。妙に子供っぽい(女の子っぽい?)雰囲気。
「また元通りに海兵隊に戻れるよね?」とギャロウェイ少佐に尋ねるところや、判決を言い渡されて「どういう意味?」とポカーンとしてる様子なんて何も知らない子供みたい。ドーソンがいなければ軍でやっていけなさそうな雰囲気があって、もしや彼女?とか思ってしまいました(汗)
そして、軍の規律に染まりきっていたドーソンも、裁判を経てキャフィと同じように成長したところが一番の見どころ。ラストの敬礼がグッときます。
トム・クルーズの半開きの口と、デミ・ムーアの歩き方、最後の作戦が微妙でで引っかかったものの、概ね楽しめる法廷モノでした。

映画の中で、海兵隊の若者が国旗を立てる銅像みたいなのが何度も映るんですが、この作品の中で描かれている海兵隊員はみんな、アメリカのために必死に戦っていると言いたいのかな。それともタイトルにかかってる?
ちなみにタイトルの意味は「少数の精鋭」で、海兵隊の徴兵ポスターのキャッチコピー「THE MARINES ARE LOOKING FOR A FEW GOOD MEN(海兵隊は少数の精鋭たちを求めている)」から来ているみたいです。
また、この作品の原作戯曲は実話を基にしているそうで、実際は被害者は亡くならず、被告は有罪で服役後名誉除隊したんだとか。しかし、この映画のことを知った被告の一人デヴィッド・コックスは映画会社を訴え、ラジオで事件のことのみならず基地での活動なども暴露。1994年に銃殺された状態で発見されたそうです…。現実はフィクションより怖い!

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■ Comment

こんばんは、宵乃さん☆

空の色が美しいイラストですね~!
どんな場面でしたか?

4年くらい前に見て、詳細はアレですが大まかには覚えていて
宵乃さんの記事と自分の感想で、多少は詳しく思い出しました☆

>しかも司令官はジャック・ニコルソンですよ!?怖くないわけがない!

ここはシッカリと同じようなことを書いてありました!

>それもギャフィの成長があってこそで、その成長を助けた弁護団の仲間サム(眼差しが優しいパパさん)と、美人法務官のギャロウェイ少佐(主人公の尻を叩く役 笑)との仕事っぷりもいい。変にベタベタしてなくて、裁判を終えて、さ~っと解散するところとか。恋愛もほのめかす程度で、最後まで同じ戦場で戦った仲間みたいな。

そうなんですよ~こういう物語でした!

>あと、妙に気になったのが、ドーソンをハルと呼ぶダウニー一等兵。妙に子供っぽい(女の子っぽい?)雰囲気。

ちょっとこの人の事は思い出せず・・・残念!
今回のオンエアは保存したので、いつか再見する事があれば
この人にも注目したいと思います☆

あと私の感想には、どちらにしても医療側が全部もっているから・・・と
書いてありました(笑)。 自分らしいと思います(笑)。

>海兵隊の徴兵ポスターのキャッチコピー「THE MARINES ARE LOOKING FOR A FEW GOOD MEN(海兵隊は少数の精鋭たちを求めている)」から来ているみたいです。

勉強になります、いつも有難う☆

>また、この作品の原作戯曲は実話を基にしているそうで、以下・・・

恐ろしいです!
本当に恐いです!
自由の国でもそういう事があるんですね~!

日本は全体的にゆるいけど、良い点もあるのかもしれませんね?


.
2016/03/07 18:38  miri〔編集

こんばんは!

この映画は私がアメリカ政治を勉強しようと思った時期に出会った作品の1つだったのでとても思い出深く、宵乃さんの記事を拝読しながら「うんうん、そうそう!」と思い出していたのですが、最後の後日談があまりに衝撃で、もう今は映画のことが吹っ飛んでしまいました(゚ロ゚;)本当ですか!もうビックリです。現実はオソロシイデスネ。

えーと、気を取り直して・・・(笑)

これ、正にトム・クルーズにピッタリの映画でしたね。最初はニヤニヤ顔のほどほどに出来るイケメンが、困難に直面してから本気を出し、最後には立派に成長を遂げる!といういつものパターン(笑)。でもいつもと違うのは、宵乃さんが書かれているように甘いロマンスに簡単に持ち込ませなかったところでしたねー!それが本当に良かったです。

それと、宵乃さんがイラストでも描かれた硫黄島の星条旗の像ですが・・・これは多分、アメリカが最も大事にしてきた民主主義や、そこで戦った名誉ある海兵隊に対する敬意の象徴でありながら、その内部ではこの映画のような事件が起こっているという・・・皮肉というか現実と理想という"綺麗事"ではすまない事実を見せつけているような気がしました。

というのも、脚本を書いたアーロン・ソーキンは、彼が総指揮をとっていた政治ドラマ「ザ・ホワイトハウス」の通りリベラル派の人なんですが、やはりこの映画でも、国防と民主主義、法と正義を考えた場合に"個人の正義"をアツくぶつけてきましたもんね。

ただ、超現実的になってしまった今の私が思うに、国家レベルで考えると、そのシステムを維持していくためにはジャック・ニコルソンのような存在を外すことは国の損失にもなるような気もしてしまいます。←鬼のような考えですね(笑)
2016/03/07 22:22  はなまるこ〔編集

>miriさん

> 空の色が美しいイラストですね~!
> どんな場面でしたか?

ありがとうございます。場面切り替えの時にこの像が3回ぐらい映されるんですけど、2回目のシーンなんですよね。何のシーンの後だったかな…相棒ふたりがケンカした後だったかな?(うろおぼえ)
miriさんがご覧なったのは4年前ですか~、やっぱりジャック・ニコルソンの怖さとか、3人のチームプレイが印象に残りますよね。

> 今回のオンエアは保存したので、いつか再見する事があれば
> この人にも注目したいと思います☆

ぜひ他の方の意見を伺いたいです!
後半はもう彼が女の子にしか見えなかったので(笑)

> あと私の感想には、どちらにしても医療側が全部もっているから・・・と
> 書いてありました(笑)。 自分らしいと思います(笑)。

あのお医者さんについては「自分の地位を守ろうとした医者は結局どうなったのやら。」と書いてあったんですが、文章を調整してたら入らなくなっちゃって。ギャロウェイ少佐より、この人の方が罪が重いと思います。

> 恐ろしいです!
> 本当に恐いです!
> 自由の国でもそういう事があるんですね~!

ですよね~、これを知ってビックリしちゃいました。未だ解決していないようです。
日本ではどうなんでしょう。戦後にこんなことは起きてないと思いたいけど…。
コメントありがとうございました♪
2016/03/08 07:45  宵乃

>はなまるこさん

いらっしゃいませ!
はなまるこさんにとって、良いタイミングで出会えた思い出深い作品でしたか。
いろいろと考えさせられる作品ですよね~。

> 最後の後日談があまりに衝撃で、もう今は映画のことが吹っ飛んでしまいました(゚ロ゚;)本当ですか!もうビックリです。現実はオソロシイデスネ。

ホント恐ろしくて唖然としてしまいますよ。
「事実は小説より奇なり」とはこのことか!という感じで…。

> これ、正にトム・クルーズにピッタリの映画でしたね。
> 甘いロマンスに簡単に持ち込ませなかったところでしたねー!それが本当に良かったです。

そうそう、恋愛に持っていかなかったことで、トムさんの役が生きてきた印象です。
彼が主演だとすっかり忘れて再見したんですが、何気にいい作品にたくさん出てますね。

> それと、宵乃さんがイラストでも描かれた硫黄島の星条旗の像ですが・・・これは多分、アメリカが最も大事にしてきた民主主義や、そこで戦った名誉ある海兵隊に対する敬意の象徴でありながら、その内部ではこの映画のような事件が起こっているという・・・皮肉というか現実と理想という"綺麗事"ではすまない事実を見せつけているような気がしました。

あ~、硫黄島の星条旗の像でしたか!
硫黄島の映画は1回見たものの、日本語と英語が混在してる作品が嫌いで記憶が…(汗)
気になってイラストにしたけど、その込められた意味がわかって大切なシーンだとわかりました。脚本家の熱いメッセージだったんですね。教えて下さってありがとうございます♪

> 国家レベルで考えると、そのシステムを維持していくためにはジャック・ニコルソンのような存在を外すことは国の損失にもなるような気もしてしまいます。←鬼のような考えですね(笑)

あはは、実は私もちょっと思いましたよ。
ただ、煽られて自爆しちゃうような人なら、結局国のためによくないのかなぁとも思ったり。諸刃の剣というか、爆弾抱えてるというか。彼を上手くコントロールできる人がいればよかったんですけどね~。
2016/03/08 08:07  宵乃〔編集

遥かな記憶をたぐり寄せてみる

こんにちは。
この作品なんとなく見覚えがあるようなないような・・・。
一時トム・クルーズにはまっていたので、いくつか観た中の一つじゃなかったかなぁ。
白い制服のトムがカッコ良かった、というほどでもないですか?

littleやfewの前にaが付くのは、限りなく0に近いくらいのわずかな数、のことだと聞いたことがあります。
数人という意味なら単にfew good menでいいはず。
そういう内容なのかしら?
2016/03/08 16:16  ケフコタカハシ編集

早速、再見しました☆

宵乃さんの記事を読ませてもらった状態だったせいか
見始めたら、けっこう覚えていました。
(初見時は評価していない時期でしたが、好感だったので・・・)

特に最終盤の対決のシーンは、すらすらと出てきました。
実際はあんなにうまくいかないでしょうけど、映画ですしね~。

>2回目のシーンなんですよね。何のシーンの後だったかな…相棒ふたりがケンカした後だったかな?(うろおぼえ)

ちょうど映画の真ん中、場面は裁判で不利になってゆくところでした♪
美しいです、イラストも、映画も。

>ぜひ他の方の意見を伺いたいです!
>後半はもう彼が女の子にしか見えなかったので(笑)

今回は最初からそういう目で見てしまって(笑)。
宵乃さんが書かれたことはよく分かりますし、そうかもしれない・・・

でも、 最後の台詞(不名誉除隊になるのは納得いかないという意味)を
聞いたら、まぁ彼なりに、誇りを持っているんだろうな~と思いました。
多分、上下関係だけだと思います。。。

>あのお医者さんについては

初見時と同じで、軍医個人の事ではなく、
「医療」はあちら側が全部、知識も、資料も持っているから
仕方ないな~って思いました。

法的におさえることはできても、ウソを書いてたら仕方ないしね・・・
でも心疾患を見逃すのはヘンだと思うし・・・
と、考えだすと堂々巡りになりました。

この映画では死因そのものではなく、故意か命令かを主に争っていたので
一番お気の毒なのは、亡くなった方のご家族なのですしね・・・。

事実の事は、今後のアメリカ軍で良い方向に生かさないと
いけないことですね!
日本では今現在はないと信じたいです・・・。

良い再見のチャンスを有難うございました☆


.
2016/03/08 19:02  miri〔編集

>ケフコさん

いらっしゃいませ!
トム・クルーズはケフコさんのお気に入り俳優の一人でしたか。
白い制服はなかなか似合ってましたね。確か大佐に会いに行く時に着てました。

> littleやfewの前にaが付くのは、限りなく0に近いくらいのわずかな数、のことだと聞いたことがあります。数人という意味なら単にfew good menでいいはず。

おぉ、そうだったんですか。英語は苦手で(汗)
そうなるとこのタイトルは、ごく一握りの精鋭ということかもしれませんね。主人公のチームが3人で味方はほぼいない状態だったので、あの3人を表していたのかも。
教えて下さってありがとうございます♪
2016/03/09 10:25  宵乃〔編集

>miriさん

さっそく再見して下さってありがとうございます!
結構覚えてましたか~。私も久しぶりの再見だったのに案外覚えていたので、それだけ印象に残りやすい良く出来た作品ということでしょうね。

> 実際はあんなにうまくいかないでしょうけど、映画ですしね~。

そうそう、昨日思いついたのですが、あの大佐の切れやすさは今後軍にとって不利益をもたらすかもしれないという印象を視聴者に与えるためかも。行き過ぎたところはあっても、コードRのようなやり方も必要かもしれないと思うところもあったので…。

> ちょうど映画の真ん中、場面は裁判で不利になってゆくところでした♪

そうか~、不利になっていくのを夜に変わっていく夕暮れの空で表したのか!

> でも、 最後の台詞(不名誉除隊になるのは納得いかないという意味)を聞いたら、まぁ彼なりに、誇りを持っているんだろうな~と思いました。
> 多分、上下関係だけだと思います。。。

こちらも確認して下さってありがとうございます。
あはは、やっぱりそうですよね。兄弟くらいの親しみはあったかもしれないけど。
彼単体で見ればたくましい青年なのに、なんでこの映画では女の子みたいに見えるんだろう(笑)

> 法的におさえることはできても、ウソを書いてたら仕方ないしね・・・

よくわからないけど、あの裁判の後に別の医者に解剖させて死因特定するのでは。それで死因が心疾患だったら「彼の場合は絶対に毒殺以外ありえない」と言っていたのは偽証ということに…ならないですかね?

> 一番お気の毒なのは、亡くなった方のご家族なのですしね・・・。

そうですね…そういえば遺族の姿はほとんど描かれてなかった気がします(見逃した?)。彼らとは気持ち的に遠いところで行われた裁判だったということかな。

> 事実の事は、今後のアメリカ軍で良い方向に生かさないといけないことですね!
> 日本では今現在はないと信じたいです・・・。

本当ですね。あの事実を知った後では、映画の後のことも気になってしまいます…。
どこの国でも、ああいうことは起こらないようにしていかないと!

> 良い再見のチャンスを有難うございました☆

いえいえ、こちらこそ気になってたところを素早く確認して頂けて嬉しかったです。時間が経つとすぐ忘れちゃうから(汗)
いつもありがとうございます♪
2016/03/09 11:00  宵乃〔編集

法廷物

宵乃さん今晩は

この作品は好きな作品の一つで今見ても面白い作品です。
確か去年再見したはずですが脇役も含めて演技力のあるキャスティングで
安心して見れますね、そして今見ると皆さん若い(^^;
若い頃のちょっとちゃらいトムさんもいい感じです
しかし簡単だと思われたこの裁判も上からの圧力などもあり困難に
次第に本気になっていき終わる頃にはすっかり人間的に成長していて
よかったです
なんと言ってもニコルソンさんの悪役ぶりがはまっていますよね
軍事法廷物と言えば『戦火の勇気』も好きです
2017/08/11 22:35  ねむりねこ

>ねむりねこさん

いらっしゃいませ!
ねむりねこさんのお好きな作品でしたか。ホント、演技が見ごたえあるし、トムさんの成長は王道ながら観てて応援したくなりますよね。

> なんと言ってもニコルソンさんの悪役ぶりがはまっていますよね

そうそう、この方があってこそ主人公側も引き立つというものです。
良い作品には良い敵役が必須!

> 軍事法廷物と言えば『戦火の勇気』も好きです

私も好きな作品です!
メグ・ライアンが男前ですよね~。
2017/08/12 09:43  宵乃〔編集
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【MOVIE】 ア・フュー・グッドメン
【制作年】1992年 【鑑賞】DVD 【制作国】アメリカ 【上映時間】137分 【原題】A FEW GOOD MEN 【配給】ソニー・ピクチャーズ 【原作】陪審評決 著:ジョン・グリシャム 【監督】ロブ・ライナー 【出演】トム・クルーズ / ジャック・ニコルソン / デミ・ムーア / ケヴィン・ベーコン     キーファー・サザーランド / キューバ・グッディング・Jr...
ねむりねこのゲームと本と映画のお部屋|2016-03-07 19:50
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