【あらすじ】第一次大戦の中、四肢と顔に大怪我を負った青年が、野戦病院に運び込まれた。目も見えず、耳も聞こえず、喋る事もできないジョーは、自分に意識があることも伝えられず、ただ”生きる肉塊”として看護されていた。孤独と絶望の中、過去の幸せだった頃を思い返すジョーだったが…。
断片的なエピソードの積み重ねなので、感動が波のようによせてはかえす感じでしたが、最後の絶望感はけっこう驚きましたね。夢の中ではジョニーが笑っているシーンが案外多かったので。(おかげで暗くなりすぎずよかった)
「祖国に命をささげることは美しく輝かしい」という皮肉を込めた一文で締めくくられるところに、赤狩りに抗う監督の強い意思を感じました。
あと、入隊奨励のスローガン「ジョニーよ銃を取れ」をもじったという原題「Johnny Got His Gun(ジョニーは銃を取った)」もさすがです!
■ Comment
今日はコメントを有難うございました☆
イラスト、切ないです・・・4人目のナースさんですよね?
人間とは何か?を考えさせられる作品でした。
>断片的に辿っていくような流れで、思い出が温もりや生きる喜びに溢れているほど、絶望がより深く、より暗く映ります。
>モノクロとカラーの使い分けも効果的で、
>これほど「メリークリスマス」の言葉が感動的に思える作品はそうないでしょう。
仰るとおりですネ~。
>また、序盤の恋人とのラブシーンも初々しくて、
可愛らしくて、まだ少年とも言えるような年齢だと知り、驚きました。
>そして、父親との想い出も全部良かったです。
人間はどういう状況になっても、自分を愛してくれていた人の事を、たとえ今現在会えなくても想うだけで、生きる力が湧いてくるのだと思いました☆
>断片的なエピソードの積み重ねなので、感動が波のようによせてはかえす感じでしたが、最後の絶望感はけっこう驚きましたね。
あんなに見たかったのに、あまり覚えていたくなくて(多分若い時に見たら、詳細まで一生覚えていると思うけど、年取ってから見たので)忘れるように努めていた作品なのですが、
宵乃さんのイラストのパワーと、真直ぐな感想で、少しずつ思い出し、忘れない方が良い作品だと反省しました。。。
>原題「Johnny Got His Gun(ジョニーは銃を取った)」もさすがです!
実は気になったのでちょっと調べました。
明日私がアップするのは、エドワード・ドミトリク監督の「若き獅子たち」なのですが、ダルトン・トランボ監督と同世代で、お二人は赤狩りの犠牲者、ハリウッドテンの中のお二人でした。
「若き獅子たち」の方が先に製作されていますので、ジョニーのような人はきっと実際にいたのでしょうね、と思ったのですが、原作は1939年、WWⅠを背景にしているので、この作品の原作 → 若き獅子たち → この映画 の順番は深い意味があって、
ドミトリクさんはトランボさんの原作をもちろん知っていて、そのジョニーを少しだけ(ほんの数分です)ある二人の人物に投影したのだと思いました。 そしてトランボさんはその映画を見て、具現化する事の良さを想い、この作品を作ったのではないかなぁ?と。。。
もちろん私の勝手な考えですが、WWⅠの少し前に生まれ(子供時代にその戦争の事は知ったと思います)、WWⅡの少し前にこの原作、そして大戦を経て、赤狩り・・・お二人はきっと同士だった時期もあったのだと思います。(ドミトリクさんは後に転向しています)
そのお二人の映画を、こうして宵乃さんと同じ時期に見られて、同じ時期にアップできて、私たちは同世代ではないけど、映画を愛する者同士として、本当に嬉しく思いますし、感謝です。 いつも有難うございます。 長々失礼いたしました☆
.
2016/02/08 18:46 miri〔
編集〕
高校生の時に封切りで観まして、同時に原作本も読んだりして、大変衝撃を受けた映画でした。
>断片的なエピソードの積み重ねなので、感動が波のようによせてはかえす感じ
8年ほど前に再見して、当時ほど感動が盛り上がらなかったのは、そのせいだと思います。
でも、後世に残すべき作品でしょうね。
イラストの看護師さん、そっくりです♪
2016/02/09 10:05 十瑠
いらっしゃいませ。
イラストは4人目のナースさんが、額にキスして複雑な想いを抱きつつ微笑を浮かべるシーンですね。もしかしたら弟など、身近な人を重ねて見ていたのかもしれません…。
切なくて、でも希望を与えるシーンで、一目で描こうと決めました!
> 人間はどういう状況になっても、自分を愛してくれていた人の事を、たとえ今現在会えなくても想うだけで、生きる力が湧いてくるのだと思いました☆
本当にそうですよね…。お父さんとの思い出がどれだけ彼を力づけてくれたか。
これがあったから、彼がどこにでもいる普通の青年だということを忘れずに見られるし、彼自身も自分を見失わずに済んだと思います。夢の中でも、彼の笑顔を見られたのが救いでした。
> 宵乃さんのイラストのパワーと、真直ぐな感想で、少しずつ思い出し、忘れない方が良い作品だと反省しました。。。
きっと誰でも少なからず忘れたいと思ってしまう作品だと思いますよ。でも、そう思っていただけて光栄です。いつもありがとうございます♪
> ドミトリクさんはトランボさんの原作をもちろん知っていて、そのジョニーを少しだけ(ほんの数分です)ある二人の人物に投影したのだと思いました。 そしてトランボさんはその映画を見て、具現化する事の良さを想い、この作品を作ったのではないかなぁ?と。。。
> お二人はきっと同士だった時期もあったのだと思います。(ドミトリクさんは後に転向しています)
おぉ、miriさんがアップした作品の監督さんとトランボさんには、そんなに深い繋がりがあったんですね。確かに年代的にみて、おふたりが影響しあってそれらの作品に繋がっていったとしても、おかしくないと思います。
> そのお二人の映画を、こうして宵乃さんと同じ時期に見られて、同じ時期にアップできて、私たちは同世代ではないけど、映画を愛する者同士として、本当に嬉しく思いますし、感謝です。
こちらこそ前回に引き続き素敵なシンクロに嬉しくなりました。ブログDEロードショー以外で示し合わすことなく、縁のある作品について話せるなんて特別感ありますよね。映画の神様の計らいかな?
これからも世代なんて気にせず色々な映画のお話をしていきましょう♪
そうなんですよ、こんなに有名な作品なのに今まで観る機会がなくて!
十瑠さんの初見は高校生の頃でしたか。それは衝撃受けますよね~。私も若い頃に観ていたら、一生忘れられない作品になってたと思います。
> 8年ほど前に再見して、当時ほど感動が盛り上がらなかったのは、そのせいだと思います。
> でも、後世に残すべき作品でしょうね。
そうですね、どどど~っと感動が押し寄せることはないけれど、それでも心を揺さぶるし、訴えかけるものがありました。戦争がある限り彼のような目に遭う人がいるのだと、多くの人に伝えていってほしいです。
> イラストの看護師さん、そっくりです♪
ありがとうございます!
一目で描こうと決めたシーンでした。
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016/02/09 21:47
もうかれこれ20年ぐらい前に観ています。細かい部分は覚えていませんが、最後に扉が閉められスク―リーンいっぱいが暗黒の闇に変わりエンドだったのでは??
>最後の絶望感はけっこう驚きましたね
この絶望感に打ちひしがれ再見はあり得ないと固く固く思う映画でした。
あんなふうにもし自分が閉じ込められたと想像すると怖くてたまらず、1か月ほどトラウマに悩まされました。
タイトルも効いた秀作だと思います。
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます♪
私ってばラストから忘れていくタイプですでに記憶が曖昧なんですが(ヤバイ!)、たぶんしずくさんが書かれたようなラストだったと思います。
> あんなふうにもし自分が閉じ込められたと想像すると怖くてたまらず、1か月ほどトラウマに悩まされました。
しずくさんのトラウマ映画でしたか。確かに、もっと前に観ていたら私もトラウマになってたかも。
最近は戦争映画になると何故か感覚が麻痺してしまって、温かみのあるシーン以外はすぐ忘れてしまうし、衝撃もそれほどないんですよ。なので今回も割と観やすい作品だなと思ってしまいました。
20年も経てば感性も変わってくるでしょうし、気が向いたら再見もいいかも??