原題:CARLITO'S WAY
製作:アメリカ’93 145分
監督:ブライアン・デ・パルマ
原作:エドウィン・トレス
ジャンル:★ドラマ/犯罪
【あらすじ】かつて街を牛耳り麻薬の帝王として君臨したカリート。だが、出所した彼を待っていたのは仁義もへったくれもない変わり果てた街だった。待っていてくれた恋人と第二の人生を送るため資金を集め始めるも、彼にはどうしても返さなければいけない1つの“借り”があり……。
後半の緊張感あふれる地下鉄での追いかけっこが良かったです。それまで足を洗ってやり直したいと彼なりに頑張ってるのを見てるから、どうしても切り抜けたいという必死な気持ちが伝わってきます。
冒頭でどうなるかわかってるし、途中でその冒頭に繋げるための伏線がわかりやす~く提示されてるから先は読めるんですよね。でも、彼自身きっとそれをわかってて、それでも諦めきれない…。その足掻きが涙腺を刺激してきました。
最期に彼の目に映るのが、ポスターに描かれる夢の場所で、それが彼女と生まれてくる子ども(?)が楽しくダンスしている様子になっていくエンディングが素晴らしかったです。
このアル・パチーノはイケメンでしたね。ダメなところもあるけど、友情とか義理に厚くて。ヒロインとのロマンスも引き込まれます。彼を誘惑するエピソードが可愛い!
友人だった悪徳弁護士はどんどんヤバくなってくるけど、まあ殺される未来しか見えない状況なら薬物のとりこになってしまうのは当然かも。元々流されやすいタイプに見えたし。…しかし裏切りは許せん。
カリートも過去の栄光を引きずって変なプライドを見せなければハッピーエンドだったんだろうに、そうできないのはやはり彼の生き方が、これまで犯した数々の罪がそうさせなかったんでしょうね。
破滅を予感しながらも彼を愛し続けたヒロインが切なかったです。