忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「ミッション:8ミニッツ」観た

 | SF  com(12) 

ミッション:8ミニッツ
原題:SOURCE CODE
製作:アメリカ’2011 93分
監督:ダンカン・ジョーンズ
ジャンル:★SF/サスペンス/ドラマ

【あらすじ】列車の中で目を覚ましたコルターは、見知らぬ女性から親しげに話しかけられ当惑しているうちに、大爆発に巻き込まれる。再び意識を取り戻すと、そこは軍の研究室だった。彼は次の犯行を食い止めるため、特殊プログラムによって構築された爆発事故8分前の世界へ送り出される…。

タイムループ的な作品ということで観てみました。
思った以上に過酷な8分間の繰り返しで、思わず主人公に同情してしまいますね。彼を任務に向かわせる博士がいい感じに冷酷で憎たらしく、悲壮な決意で任務に当たる主人公を応援せずにはいられません。
また、犯人を見つけるという任務と同時に、そのシステムの仕組みや彼が選ばれた理由などが少しづつ判明していって、それも主人公への同情に繋がるという…。ミシェルという女性に惹かれていくロマンス展開さえも悲壮感を増すんだけど、一方で心の支えにもなっているので、短時間(繰り返した回数によるけど)で恋に落ちるのも納得。
そして、この作品で一番ドラマを感じたのは、仕事をこなすクールな美人オペレーターの心情の変化でした。時間がない焦りから問答無用で主人公を任務に向かわせていたのが、彼が必死にあがく姿に”道具”ではなくひとりの”人間”として見るようになっていきます。自分の立場が危うくなるのをわかっていながら、葛藤しつつも彼の頼みを聞き入れる展開はグッときました。

<以下、ネタバレ注意!>
ただ、SFの印象は割と薄かったです。
博士の説明では「パラレルワールド」という単語が出てくるものの、話を聞いていると「限りなくリアルな仮想現実」のことを指しているようにしか聞こえず(マッドサイエンティストお得意の誇張表現 笑)、そこは荒唐無稽ながらSFしてるんですが(そんなもの作れるなら爆弾の場所も犯人もコンピューターで特定できるだろうけど)、ラストの解釈は「ショーンどこいった!?」と考え始めると、並行世界でもプログラムでもなく、コルターの望んだ未来…つまり死後の世界みたいに思えたので。
まあ、私が観ていてそう感じただけで、監督の意図したものは違うみたいですが。(こちらの方の「完全ネタバレ!映画『ミッション:8ミニッツ』の秘密を徹底解説!!ラストシーンの謎を解明できるか!?」という記事の考察が詳しいです)
映画なので解釈は観客次第でいいと思うし、一人の人格を蔑ろにするのは後味悪いので私の解釈は変わりませんけどね。
SFではじまり、「パンズ・ラビリンス」みたいな印象で終わる作品でした。

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■ Comment

こんばんは☆

イラスト良いですネ!
緊迫感を、私は感じます☆

>ラストの解釈は「ショーンどこいった!?」と考え始めると、
>一人の人格を蔑ろにするのは後味悪い

10月に見たんですけどこの映画、今年のワースト4位です。
もうダメです、ダメなんです、主人公ではない人を踏みつけにして終わるのは、生理的に無理なんです。
この終わり方でゴリ押しするなら、ラストの映像(外見)はショーンさんでなくてはならないと思います。

上記に書いた点以外に、
1:犯人が同じ車両に乗っているというご都合の良さ!
2:しかも途中下車する数人のうちの一人で、面白くもなんともない。
3:数回喋って、見た目が好み(特に美女ではない)というだけの女に、人生賭けるほどの気持ちが芽生えるか?
4:あと、お父さんと和解できないのも「人生」だと思うよ、私は。

これらが引っ掛かりましてね・・・
もちろんラスト前まではとっても楽しめたし、色々と考えさせられたのですが・・・

SF(特に近未来系)は好きではないと、今年ハッキリと分かったのですが、その中でもタチの悪い作品で、ラスト前の笑顔で終わっていれば「?」なりに気分よく見終えたのに、あの終わり方で全部ダメにして文句も次々と出てきました。

長々と申し訳ありませんでした。 今まであんまり詳しく書いてこなかったけど、宵乃さんの記事がアップされれば・・・とお待ちしていました。 今年中にお話できて本当に嬉しいです♪


.
2015/12/16 (Wed) 17:21  miri〔編集〕  

>miriさん

いらっしゃいませ、いつもイラストにコメントありがとうございます。
この二人が主役と言っても過言ではないですよね♪

> もうダメです、ダメなんです、主人公ではない人を踏みつけにして終わるのは、生理的に無理なんです。
> この終わり方でゴリ押しするなら、ラストの映像(外見)はショーンさんでなくてはならないと思います。

あはは、miriさんならそう言うと思ってましたよ。
個人的には、ラストのオブジェに映る姿が彼自身だったので、これは彼の夢なんだなぁと思えました。なので監督の考えにはガッカリです。そう思って作ったとしても、言わなくていいのにね~。

> 3:数回喋って、見た目が好み(特に美女ではない)というだけの女に、人生賭けるほどの気持ちが芽生えるか?

サスペンス部分は雑でしたけど、ここは納得できましたよ。
サクサクと繰り返しを描いているから想像しにくいかもしれませんが、あの爆発で死ぬ瞬間って、繰り返しの中で慣れるようなものじゃないですから。
人間は極限状態に置かれると、生きるために視神経と脳がフル回転して情報収集し、スローモーションのように感じます。目の前で罪のない人たちが炎に飲まれて焼きただれていく様子も、自分の体が焼けて死んでいく感覚も、生身の彼の記憶に蓄積していったらどうなると思います?
フラッシュバックなどの後遺症があってもおかしくない体験を無理やり繰り返させられて、自分の知りたいことも教えられず、しかも失敗したら彼らのように死んでいく人がもっと増えてしまう…そんな精神的に追い詰められた状況で、何も知らない彼女が無邪気に笑って、自分(ショーン)を気に掛けてくれる。それだけでかなり救われたと思います。

> 4:あと、お父さんと和解できないのも「人生」だと思うよ、私は。

この部分は和解できたかどうかより、お父さんを想う気持ちに心打たれました。映画的にも、涙ながら電話するシーンは良かったんじゃないかなぁ?

> ラスト前の笑顔で終わっていれば「?」なりに気分よく見終えたのに、あの終わり方で全部ダメにして文句も次々と出てきました。

監督が思ったように受け取れば、本当に最低の展開だったと思います。一人の人間をないがしろにしてハッピーエンドはないですよね~。SFが苦手なmiriさんにはなおさらでしょう。

> 今まであんまり詳しく書いてこなかったけど、宵乃さんの記事がアップされれば・・・とお待ちしていました。 今年中にお話できて本当に嬉しいです♪

いえいえ、私こそお話できて良かったです。拒絶反応が起こる作品に出会った時は、お互いぶちまけてガス抜きしないとね(笑)
2015/12/17 (Thu) 08:17  宵乃〔編集〕  

わからないー

観た当時も、よくはわからなかったのですが(タイムトラベルがらみのものは、すべてそうですが)、おもしろかったから、だいたいはいいかなと。
そうでした、ラストは、なんだろう、これは。と思ったんでした。でも、よくわからないので…ほっといた!(笑)
2015/12/17 (Thu) 09:29  ボー編集〕  

こんにちは。

繰り返し勉強できるタイムスリップものでは最近「オール・ユー・ニード・イズ・キル」がありましたけど、次第に先読みできるようになる主人公の行動が好きです。(^^)

わずか8分でどうしても爆発してしまうところがなんとも言えず、本当に主人公の精神面の負担は…またそれを何とも思わず単なる道具としてしか見ていない博士が怖い。
こういうところで働いていたらやっぱり先端のオペレーターの感情が主人公側に片寄っていくのは自然の成り行きでしょうね。
かなり主人公は救われたと思います。

ラストは、あの世界での恐怖がそのまま継続しそうで、救いようのないラストだったのかもしれませんが、一縷の希望は持ちたいですね。

>そんなもの作れるなら爆弾の場所も犯人もコンピューターで特定できるだろうけど

そこ大事!!(^^)
たぶん絶対にできると思います。

トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせて頂きました。
2015/12/17 (Thu) 10:19  白くじら編集〕  

>ボーさん

いらっしゃいませ!
そうですね、流れに任せて映画を楽しみ、細かいところは気にしない!
これも映画の楽しみ方の一つだと思います。
私もSF関係は結構こういう見方をしてることが多いですね~。
感想を書くときは、見栄張っていろいろ考えちゃいますけど(笑)
2015/12/17 (Thu) 10:21  宵乃〔編集〕  

>白くじらさん

> 繰り返し勉強できるタイムスリップものでは最近「オール・ユー・ニード・イズ・キル」がありましたけど、次第に先読みできるようになる主人公の行動が好きです。(^^)

漫画原作のやつでしたっけ?
こういう繰り返しのアドベンチャーゲームに嵌ってたので、私も好きですよ。パズルのピースが埋まっていく感じが楽しいですよね。
この映画の博士みたいに、実際に生身の人間にそういうことをやらせて平気なのはゾッとしますが…。実際にどこぞの国の機密機関とかにいそうなのが、また怖い!

> ラストは、あの世界での恐怖がそのまま継続しそうで、救いようのないラストだったのかもしれませんが、一縷の希望は持ちたいですね。

この世界に元からいた彼がいつか任務につく時、主人公が最初から死を望んだように任務後には死なせてくれと要求するでしょうし、グッドマン大尉がそれに応えてくれるとして、また次の世界でも同じことが繰り返されたとしても2~3回で終わるんじゃないかなぁ。あの彼の体が1年持つようには見えないし…。
まあ、私はラストは夢オチみたいなものだと思ってますけどね!

> そこ大事!!(^^)
> たぶん絶対にできると思います。

ですよね~(笑)
コンピューターで未来すら予測する他のSF作品と比べると、この博士はあれで満足してるところが小者っぽいです。
2015/12/17 (Thu) 11:28  宵乃〔編集〕  

こちらにも

8分以内にどうにかしないと!という緊迫感は良かったですね。
【オール・ユー・ニード・イズ・キル】も同じループものです。
どっちが好きかと言われると、どっちもどっちかなぁ。
この作品はラストがフワンとした感じでハッキリしないのが何とも(;_:)
キャストはとても魅力的ですね^^
宵乃さんおっしゃってますがワタシもヴェラさんがイィ!!!

カラーイラストもいいですが、白黒版画調がこの映画にぴったり。
コルターの表情、めちゃグッドですぅ(*^-^*)
2015/12/17 (Thu) 18:43  mia☆mia  

>mia☆miaさん

こちらもコメントありがとうございます。
似た内容の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」と同じくらい好きなんですか~。それならそちらも楽しめるかも。いつか観てみますね!

> キャストはとても魅力的ですね^^
> 宵乃さんおっしゃってますがワタシもヴェラさんがイィ!!!

ですよね!
真のヒロインは彼女だと思います。主人公はラストで晴れ晴れしてたけど、これから大変なのは彼女だろうし、あの研究を止められるのも彼女だけかも。万が一、続編があるとしたら(いらないけど)彼女が主役でしょう。

> カラーイラストもいいですが、白黒版画調がこの映画にぴったり。
> コルターの表情、めちゃグッドですぅ(*^-^*)

ありがとうございます♪
絶望的な状況で、藁にもすがる彼の気持ちが伝わってくるシーンでした。
2015/12/18 (Fri) 07:34  宵乃〔編集〕  

No title

こんばんは。

本当に、ショーンの不在さえなければ・・・

もしくは、コルターは乗客(ショーンも含め)の命を助けて、自らの意識は消えるみたいなラストだったら
もっと良かったかもしれませんね。

最初に観た時、あっさり、爆弾を見つけ出すのにはびっくりしましたが(笑)

・・・思わず、ショーンが犯人とかいうオチは勘弁してくれよ・・・とか思ってました。

本当にグッドウィンさんの方が真のヒロインだと思いますが、
クリスティーナさんの“コーヒー”の下りなんかも
何回か繰り返しているから、途中で降りた駅でのセリフと
ラスト近くでのセリフが
「ああ、この人はこういうことを考えていたんだ」ってわかるところも地味ですが、好きです。

ああ、思わず『恋はデジャ・ブ』を観たくなりました。

それでは!!
2015/12/18 (Fri) 18:49  きみやす  

>きみやすさん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
ショーンの事はホント、監督さんに文句を言ってやりたいです(笑)

> コルターは乗客(ショーンも含め)の命を助けて、自らの意識は消えるみたいなラストだったらもっと良かったかもしれませんね。

個人的にはそういう流れだったと解釈してます。続きの部分は全部彼の死ぬ間際に見た夢とか天国みたいなかんじで。でなきゃ、オブジェに映る彼がショーンじゃなくなってる意味がよくわからないし(笑)

> 最初に観た時、あっさり、爆弾を見つけ出すのにはびっくりしましたが(笑)
> ・・・思わず、ショーンが犯人とかいうオチは勘弁してくれよ・・・とか思ってました。

そうそう「え、もうみつけちゃったの!?」というあっさり展開でしたね~。私も1度ショーンを疑ってしまいました。
まあ、爆弾を隠す場所なんて限られてますし、爆弾から犯人の手がかりを探す描写がもっとあれば納得だったかなぁ。それで、犯人がすでに列車を降りていてあの場にいなかったら、もっとサスペンス部分も盛り上がっていた気がします。

> クリスティーナさんの“コーヒー”の下りなんかも
> 「ああ、この人はこういうことを考えていたんだ」ってわかるところも地味ですが、好きです。

あらら、思い出せないです…(汗)
グッドウィンさんの印象が強すぎて、微笑んで談笑してる様子しか思い出せない…。すみません。
「恋はデジャ・ブ」は私も連想しました。いい作品ですよね。
2015/12/19 (Sat) 10:33  宵乃〔編集〕  

どもどもですー

> 博士の説明では「パラレルワールド」という単語が出てくるものの、話を聞いていると「限りなくリアルな仮想現実」のことを指しているようにしか聞こえず(マッドサイエンティストお得意の誇張表現 笑)

あれ?「パラレルワールド」という単語聞き逃したかも?って思いましたが、
宵乃さんと同じ解釈をしてスルーしていたのかも。
あの設備で時空を超えちゃうなんてどう考えても無理!(笑)


リンク先の考察も読ませて頂いたのですが、
やっぱり私も宵乃さんと同じで死後の世界って解釈の方がスッキリします。
この手の作品は観る側があれこれ考察して各々の解釈があって良いのに、
作り手側がわざわざ答え合わせして欲しくないかも。
2015/12/19 (Sat) 20:45  nor  

>norさん

> あの設備で時空を超えちゃうなんてどう考えても無理!(笑)

まったくです(笑)
それに「あの中で乗客たちを救っても意味はない、8分後以降の世界は存在しない」というようなことを言っていたし、あの台詞は誇張表現と取る方が妥当ですよね。

> リンク先の考察も読ませて頂いたのですが、
> やっぱり私も宵乃さんと同じで死後の世界って解釈の方がスッキリします。

仲間がいて嬉しいです♪
パラレルワールドはあってもなくてもいいんですけど、ラストだけは夢とか死後じゃないと納得できないです。あまりにも主人公の望みどおりで…。
監督が得意げに解釈披露したのか、それとも冗談のつもりで言ったら公式扱いされてしまったのか知りませんが、鑑賞者の楽しみを奪うようなことはしてほしくないですね。
コメントありがとうございました!
2015/12/20 (Sun) 11:54  宵乃〔編集〕  
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ミッション:8ミニッツ
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