映画「華麗なる激情」観ました

原題:THE AGONY AND THE ECSTASY
製作:アメリカ・イタリア’64
監督:キャロル・リード
原作:アーヴィング・ストーン
ジャンル:★歴史劇
【あらすじ】1508年。シスチネ礼拝堂を建てた法皇は、天井に使徒のフレスコ画を描けとミケランジェロに命じる。気が進まない彼は描きかけのまま一度は姿を消すが、カララの石切場で突如構想がひらめく。法皇から旧約創生記を描く許可をもらったミケランジェロは、天井画制作に心魂を傾けてゆく。
これは見ごたえある作品ですね。とくに教会関係の芸術が好きな人にお勧めです。
ミケランジェロって、名前からしてキラッキラしてそうなイメージ持ってたんですが(笑)、映画では汗・砂埃・絵の具まみれで高貴な身分の人に仕えてるようにはまったく見えませんでした。戦争ばかりで資金難なのか、まともに給料ももらえず庶民以下の暮らしだったかも。
でも、のめり込んだら寝食も忘れて制作に励むタイプなので大丈夫。ホント頑丈な人だなぁと感心するほどで、上を向いて腕を上げて描く様子は見てるだけで肩と首が痛くなりそう。これを何年も続けるなんて常人には無理でしょう。
まあ人間なので、無理をしすぎれば当然倒れたりもするんですが…。彼を守ろうとする幼馴染に法皇が言った「奴の体には絵の具が流れている」というセリフがしっくりきました。
そんな身を削って絵を描き続けるミケランジェロに対し、そわそわしながら毎晩のように絵の進行具合を確認に来る教皇が可愛かったです。「私の絵はまだ完成しないのか?」という感じで(笑)
そんな二人が、芸術を介して不器用ながら友情を育んでいくのが良いですね。怖いもの知らずなミケランジェロはズケズケものを言うし、なんだかんだそれを許してしまう教皇もいつしか彼の前では本音で話せるように。こういう身分差を越えた友情って素敵です。
戦場で敵がすぐそこに迫ってきてるのに、二人して新しい天井画計画に夢中になるくだりは、ホント二人とも芸術を愛してるんだなぁと微笑ましくなりました。
終盤は教皇がいいこと言ってて、とくに「生まれ変わったら芸術家になりたい」という台詞は、ミケランジェロの才能を心から尊敬し、僧侶として自分がやってきた事について真剣に考えているのが伝わってきて感動しました。
ちなみに、原題の意味は「苦痛と恍惚」で、ストレートだけどわかりにくいかも。邦題はまったく内容が想像できないし、何か日本人にもわかりやすい粋な邦題にしてほしかったです(他力本願)。
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■ Comment
イラスト良いですよ~!
この顔や表情は、見てしまうと しばらく頭から離れませんよね~♪
>これは見ごたえある作品ですね。とくに教会関係の芸術が好きな人にお勧めです。
そうですね~西洋の宗教関係をお嫌いな方・分からないと言って避ける方以外の方々には、老若男女どなたさまにもお薦めの作品だと思います☆
>ミケランジェロって、名前からしてキラッキラしてそうなイメージ持ってたんですが(笑)
マイケロランジェロ、って聞こえますよね~。
しかし凄いイメージ持っていらしたんですネ(笑)
>これを何年も続けるなんて常人には無理でしょう。
>まあ人間なので、無理をしすぎれば当然倒れたりもするんですが…。
ダヴィンチとは違うタイプですが、やはり常人ではなかったのでしょうね~。
でも、人間だったと思います~。 ダヴィンチは「人間じゃねーだろ?」って思いますが(笑)。
>彼を守ろうとする幼馴染に法皇が言った「奴の体には絵の具が流れている」というセリフがしっくりきました。
その台詞はあまり覚えていないのですが(汗) 彼には普通のお友達も居ましたものね~ホント良かったと思えます。。。
>「私の絵はまだ完成しないのか?」という感じで(笑)
笑・・・可愛い・・・かも?
>そんな二人が、芸術を介して不器用ながら友情を育んでいくのが良いですね。
>こういう身分差を越えた友情って素敵です。
この点、この映画は非常に良かったと思います。 第一キレイごとじゃなくて、人間同士のぶつかり合いの果て・・・というところが結構、普遍性を感じさせると思います☆
>戦場で敵がすぐそこに迫ってきてるのに、二人して新しい天井画計画に夢中になるくだりは、ホント二人とも芸術を愛してるんだなぁと微笑ましくなりました。
あんなに戦争がすぐそこで実際にあったなんて全然知らずに本当にビックリ仰天! まぁ二人ともゲイジュツバカ?な感じで・・・死ななかったから良かったですけど・笑。
>とくに「生まれ変わったら芸術家になりたい」という台詞は、ミケランジェロの才能を心から尊敬し、僧侶として自分がやってきた事について真剣に考えているのが伝わってきて感動しました。
そうですね・・・良いシーンでした・・・法王の仕事について多分、即位前とあとでは「こんなはずでは」があったのではないでしょうか? まぁどんな仕事にもあるでしょうけど、特にね~世界のトップではね~~~。
>邦題はまったく内容が想像できないし、何か日本人にもわかりやすい粋な邦題にしてほしかったです(他力本願)。
う~ん、いかにも60年代の映画らしい、強めのタイトルで良いと思いますよ~☆ 宣伝文句さえも目に浮かびます(笑)。 まぁ粋な邦題が考え付かないので、偉そうなことは言えませんが(笑)。
この映画について宵乃さんとお話できて本当に嬉しかったです♪
有難うございました☆
日ごろのお世話に感謝を込めて、私の7月上旬は「こちらのイラスト魔力再見特集」と いきたいと、今考え中で~す♪
.
2015/06/26 19:29 miri〔
編集〕
いらっしゃいませ!
やはり絵描きを描くなら描いている姿ですね。ホント、この表情が頭から離れません。
> しかし凄いイメージ持っていらしたんですネ(笑)
あはは、天使の名前が由来なせいだと思います。それに、高貴な人たちの間で売れっ子だったら、いい生活してるかなぁと。
発音はマイケランジェロですか、ぜんぜん気付かなかった!
> ダヴィンチは「人間じゃねーだろ?」って思いますが(笑)。
ダヴィンチの才能のことですか?
日常生活のことだったら、彼を題材にした作品は観たことないのでよくわからないです。そんなに常人離れした人だったんですかね?
> 第一キレイごとじゃなくて、人間同士のぶつかり合いの果て・・・というところが結構、普遍性を感じさせると思います☆
ですよね!
何度も何度も衝突して、長い時間をかけて戦友みたいになっていく…。きっと今も昔もこういう友情はあると思います♪
> あんなに戦争がすぐそこで実際にあったなんて全然知らずに本当にビックリ仰天! まぁ二人ともゲイジュツバカ?な感じで・・・死ななかったから良かったですけど・笑。
彼の作品を見ると、そんな血なまぐさいものとは無縁な気がしてしまいますもんね。
ましてや戦場であんな話(笑)
ホント、愛すべきゲイジュツバカでした。
あと、この作品を見た時に詠んだという歌、良かったですよ~。
終盤の、二人で完成した絵を眺めながら語り合う姿が目に浮かびました!
miriさんの映画をみた時の感動も伝わってきます。
> 日ごろのお世話に感謝を込めて、私の7月上旬は「こちらのイラスト魔力再見特集」と いきたいと、今考え中で~す♪
おぉ、それは嬉しいです。ぐんぐん暑くなっていく時期ですが、涼しい部屋で存分に映画に熱くなって下さいね♪
>ダヴィンチの才能のことですか?
>日常生活のことだったら、彼を題材にした作品は観たことないのでよくわからないです。そんなに常人離れした人だったんですかね?
まぁ才能の事ですが、多分日常生活もそうだったのではないでしょうか?
「美の巨人たち」とか絵画の番組をよく見ますが、彼の事はあまり分かっていないようですが、
お母さんが金持ちの女中か何かではらまされて棄てられたようで、生まれた彼をすごく大切に育てたようですね~
お母さんが亡くなって?だったかな?都会に出て工房に入ったのですが、もうすぐから才能発揮で・・・それともちろん芸術以外にも才能があったこと・・・
そんなエピソードのいくつかで、私は勝手に彼を「人間じゃねーだろ?」と思っています、もちろん良い意味でです、ハイ☆
>あと、この作品を見た時に詠んだという歌、良かったですよ~。
>終盤の、二人で完成した絵を眺めながら語り合う姿が目に浮かびました!
>miriさんの映画をみた時の感動も伝わってきます。
有難うございます!!!
ものすごく嬉しいです~♪
>涼しい部屋で存分に映画に熱くなって下さいね♪
あ、バレていますね???(笑)
お恥ずかしいけど、倒れるより良いかと思い・・・言い訳です、お恥ずかしい・・・除湿28度です、ハイ☆
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2015/06/27 20:03 miri〔
編集〕
再びのお出ましありがとうございます♪
やはり天才は普段から異彩を放ってるのでしょうか。
彼の生い立ちについては全く知りませんでした。はるか昔から似たような出来事が多かったと思うけど、彼だからこそ情報が残っていて、それを解き明かそうとする人がいるんでしょうね。
> そんなエピソードのいくつかで、私は勝手に彼を「人間じゃねーだろ?」と思っています、もちろん良い意味でです、ハイ☆
あはは、彼レベルの天才となると、背中に羽が生えててもおかしくないですね!
> あ、バレていますね???(笑)
> お恥ずかしいけど、倒れるより良いかと思い・・・言い訳です、お恥ずかしい・・・除湿28度です、ハイ☆
そうですね、熱中症は怖いですし、無理せずエアコン使って下さい。
私もこの間、1時間くらいベランダで作業してたら気持ち悪くなって、1日中具合悪かったです。熱中症は怖い!