忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「大空港」観ました

 | ホラー/パニック  com(14) 

大空港
原題:AIRPORT
製作:アメリカ’70
監督:ジョージ・シートン
原作:アーサー・ヘイリー
ジャンル:★ドラマ/パニック

【あらすじ】アメリカ中西部地方を襲った30年来の猛吹雪のため、機能麻痺寸前のリンカーン国際空港。空港長ベーカースフェルドは、他空港の援助を受けつつ、事故や密航常習の対応に追われていた。だが、ローマ行きの旅客機が離陸するという時、機内に爆弾が持ち込まれたという情報が入り…。

またもや93分番組で43分カット版を鑑賞。でも、今回はカットされまくってるのを承知で観ました。この年代は吹き替え声優陣が良かったりするので、先に味わっておこうかと。実際、どこをカットしたのかわからないくらい面白かったです。とくにタダ乗り常習犯のおばあさんが良かった!
このおばあさん、服装もそうですが意外と意地悪で可愛らしいところのある性格が「チェブラーシカ」のおばあさんに似ていて親しみがわきました。捕まっても、悪びれもせずにタダ乗りテクニックを説明してくれます(笑)
このおばあさんと対決するのが、この前観た「悲しみよこんにちは」のセシル役ジーン・セバーグさんだったり。タダ乗りのために用意した小道具(空港で使われるボールペンや知り合いから借りた会員カード?)を取り上げ、それでも懲りないおばあさんに呆れ果てる様子が微笑ましい。
それが、爆弾騒ぎで一気に緊張感が増してくるんだけども、まさかのおばあさん活躍でニヤニヤが止まりませんでした。確かに、非常時には頼もしい肝っ玉おばあさんですもんね。

一方、変にハラハラさせられたのが、不倫で妊娠したスチュワーデスさんの痩せすぎバディ。これで妊娠なんてして大丈夫なの?と不安になる細さです。しかも、事件に巻き込まれてしまうし。彼女の赤ちゃんが一番心配でした。
また、犯人の奥さんが本当に可哀想で…。気付いて止めるチャンスがあったからこそ、彼女の後悔や罪悪感は深いものになってしまうんでしょうね。犯人も思い直すチャンスがあったのに、運悪く追い詰めることに。
犯人が悪人というわけではなかったから、不倫カップルの方がますます嫌な感じに見えてきます…。
やるせない事件だったけども、今にも壊れてしまいそうな機体と、前が見えない悪天候?での緊急着陸のくだりは手に汗握りまくりでした。…現実的に考えると空中分解しそうですが。
ラストはおばあさんの「(タダ乗りじゃないと)スリルが足りなくてダメね」に持ってかれました。やっぱりこのおばあさん最高です!
他にも、おばあさんに騙されるお人よしな若者や、観察眼の鋭い税関職員、パニくる乗客を黙らせた神父さんもいい味出してました。
あと、何度も出てくる真ん中の丸枠!集合写真の欠席者かよ!!(笑)
吹き替え版でもこれだけ面白かったんだから、フルバージョンを観るのが楽しみです♪

<2019/03/16>
字幕フルバージョンで再見。見覚えのないシーンを探しつつ、楽しく鑑賞出来ました。
やっぱりタダ乗り常習犯のおばあちゃんがいいキャラしてますよね。青年を騙して逃げてしまうところはやりすぎかなぁと思うけど、不倫男と離婚寸前仕事人間の家庭不和が描かれる(初見時は混乱した)ので、このおばあちゃんが出てなかったら笑えるところが全くなかったっと思います。…でも、ラストの「スリルが足りなくて…」のセリフはなかったかも。声優さんのアドリブだったのかな?
あと、除雪作業を仕切っていたベテラン男性もカッコよかったですよね。もっと出番を増やしてくれてもよかったくらい。っていうか、不倫エピソードはいらないので、彼と家族、彼と同僚との描写をもっと増やしても良かったのでは。主人公にしてもいいのよ!
そして、今回もやるせなかったのが犯人の奥さんです。空港に着いて夫が乗る飛行機を見送っていた時は、たぶん自分を棄てて外国に行ってしまったくらいに思ってて、それでも大きなショックを受けていたのに…。彼の思惑に気付いて衝撃を受ける姿や、怪我をした乗客たちに泣きながら「許してください」と声を絞りだす姿が印象的でした。

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■ Comment

今日は(2件も)有難うございました☆

>とくにタダ乗り常習犯のおばあさんが良かった!

イラストが素敵です☆
ご本人より可愛らしくって♪

>「チェブラーシカ」のおばあさんに似ていて親しみがわきました。

あ、あのお婆さんね・・・ほほほほ・・・ホントですネ♪

>確かに、非常時には頼もしい肝っ玉おばあさんですもんね。

私はそのエピソード以外はあんまり好きではなくって、すみません、やっぱ只で乗るとか、優しいヒトを騙すとか、どうにもこうにも、この常習犯は・・・でした。

>不倫で妊娠したスチュワーデスさんの痩せすぎバディ。
>彼女の赤ちゃんが一番心配でした。

まぁ製作年代を考えると、ジャッキーがあれほど痩せていて、それで大スターの地位を維持していて、映画で妊娠初期を演ずる場合は、そういうことを考えるという考えは、当時は皆無だったと思います。 それは演出も、演技も、見る人達も、それが不自然でなく、それが愛すべき、ガサツな70年代の特徴です(笑)。

>また、犯人の奥さんが本当に可哀想で…。
>犯人も思い直すチャンスがあったのに、運悪く追い詰めることに。

本当に辛いエピソードですが、この映画ではこの件がないとお話にならないので・・・。

>あと、何度も出てくる真ん中の丸枠!集合写真の欠席者かよ!!(笑)

・・・これは一体何の事でしょうか??? 全然思い出せないのですが・・・???

>吹き替え版でもこれだけ面白かったんだから、フルバージョンを観るのが楽しみです♪

その時には私もご一緒に再見したいと思いま~す。 気長に宜しくお願いします♪


.
2015/05/14 21:29  miri〔編集

No title

 宵乃さん、こんばんは

これ、映画館で観たと思ってたら観てなかった。(笑)
でも原語版を見た憶えはあるからレンタル・ビデオで完全版観てると思います。

僕が二十歳前後の頃、「ポセイドン・アドベンチャー」、「タワーリング・インフェルノ」、「大地震」、オールスター・キャストのパニック映画が流行りました。
この作品は、ちょっと時間が開いてるけど、それらの元祖として、今の人達の想像より、ずっとずっとレジェンド的な作品だったんですよ。
僕もTVの洋画劇場で初めてオンエアされた時は、「やっと見られる」と本当にワクワクしてました。
それに、当時ファンだった本作でのJ・ビセットがようやく見られるってんで、噛り付いて見た憶えがあります。(笑)
何せ、それまで名画座にも掛らないから、映画雑誌のスチール写真でしか想像するより他無かったんです。
でも、余り大きくない役で・・・。(泣)
(リンゼイ・ワグナーに乗り換える前の本命(笑)ですから、詳しいですよ~褐色のロングヘアだけど、カツラでショートにした方がチャーミング)

痩せすぎバディ>そう見えました?僕は全然気付かなかった。
’70年中盤から’80年頃までメチャ男どもに人気が有って、彼女のグラビア写真は映画雑誌の定番。
美人でスタイル抜群な人だけど、基本大柄で、華奢というイメージは全然無かったなァ。

この作品で一番儲けたのは、雪の滑走路現場で指揮してたJ・ケネディ。
以後、パニックものの常連になったばかりか、出てない作品でさえ、惨事が酷くなってくと「J・ケネディが居ないからだ!」と言われる始末(笑)。
僕も一発で好きになりました。
2015/05/15 00:25  鉦鼓亭〔編集

ご覧になりましたか!

例のシリーズ、第1作。

>吹き替え版でもこれだけ面白かったんだから、フルバージョンを観るのが楽しみです♪

是非ご覧下さい!やっぱり第1作が一番面白いです。

>とくにタダ乗り常習犯のおばあさんが良かった!
>捕まっても、悪びれもせずにタダ乗りテクニックを説明してくれます(笑)

同感です。演じた女優さんヘレン・ヘイズ はイングリッド・バーグマンとユル・ブリンナーが共演した映画「追想」で皇太后役を演じています。

>このおばあさんと対決するのが、この前観た「悲しみよこんにちは」のセシル役ジーン・セバーグ

「勝手にしやがれ」のヒロイン役ですよね。私生活では不幸な人でした。40歳の若さで死去。
2015/05/15 01:48  間諜X72〔編集

43分カット!?

おはようございます。
WOWOWなどで映画を見られるようになってから、地上波の映画は観なくなりました。
それにしても43分カットとは、いったいどこを切ったのか…それ自体が、仕事の才能みたいなものですね!
2015/05/15 09:40  ボー編集

>miriさん

いらっしゃいませ、イラスト可愛いと言って頂けて嬉しいです♪
仲良くなってからのチェブラーシカのおばあさんと、ちょっと似てますよね(笑)
それで一気に好感度アップしてしまいました。

> やっぱ只で乗るとか、優しいヒトを騙すとか、どうにもこうにも、この常習犯は・・・でした。

若い頃はやり手の詐欺師だったりして(汗)
まあ、タダ乗りはダメですが、快く手口を教えてくれるところを見ると、スリルを味わいたいだけじゃなくて寂しいのもあるんだろうなぁと。
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のようにアドバイザーとして協力すれば、話し相手もできて抜き打ちチェックと称してスリルも味わえて、みんな幸せになれるかも。

> それが愛すべき、ガサツな70年代の特徴です(笑)。

ですよね~。昔はこういうの気にしないんだろうなぁと思いました。

> >あと、何度も出てくる真ん中の丸枠!集合写真の欠席者かよ!!(笑)
> ・・・これは一体何の事でしょうか???

コックピットと管制室で通信してる時、パイロットと副操縦士の間に黒い丸枠がでて、そこに管制室の人の顔が映るです。出るたびに笑っちゃいました。

> その時には私もご一緒に再見したいと思いま~す。 気長に宜しくお願いします♪

はい、その時はぜひ♪
BSプレミアムでオンエアしてほしいという気持ちを込めて、記事をアップしました(笑)
2015/05/15 09:49  宵乃〔編集

>鉦鼓亭さん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます♪

> この作品は、ちょっと時間が開いてるけど、それらの元祖として、今の人達の想像より、ずっとずっとレジェンド的な作品だったんですよ。

お~、パニック映画の先駆けだったんですね。この作品では人間ドラマの割合の方が多かったのが、だんだんとハラハラドキドキさせられる時間が増えていくわけですか。
鉦鼓亭さんの挙げた作品のなかで「大地震」は未見なので、いつか観てみたいです!

> 僕もTVの洋画劇場で初めてオンエアされた時は、「やっと見られる」と本当にワクワクしてました。
> それに、当時ファンだった本作でのJ・ビセットがようやく見られるってんで、噛り付いて見た憶えがあります。(笑)


それはそれは、洋画劇場さまさまですね!
私も若い頃は、映画の記事や映画の宣伝番組などを見て想像を膨らませ、首を長くしてオンエアを待ってました。

> (リンゼイ・ワグナーに乗り換える前の本命(笑)ですから、詳しいですよ~褐色のロングヘアだけど、カツラでショートにした方がチャーミング)
> 美人でスタイル抜群な人だけど、基本大柄で、華奢というイメージは全然無かったなァ。

ショートが似合う小顔美人か~。ショートの彼女も見てみたかったです。
あと、ミニスカートからのぞく太ももが細くて、体脂肪率17%以下くらいなのではと心配になってしまいました。筋肉で引き締まってたのかな?

> この作品で一番儲けたのは、雪の滑走路現場で指揮してたJ・ケネディ。
> 以後、パニックものの常連になったばかりか、出てない作品でさえ、惨事が酷くなってくと「J・ケネディが居ないからだ!」と言われる始末(笑)。

よく見かけるお顔ですよね。この作品でパニック映画の常連さんですか~、確かに彼がいれば大惨事は免れそうな頼もしさがありました。
あのおばあさんとタッグを組めば最強かも(笑)
2015/05/15 12:03  宵乃〔編集

>間諜X72さん

はい、ご覧になってました。2週間くらい前に(笑)
再見した時は、速やかに追記します!

> 演じた女優さんヘレン・ヘイズ はイングリッド・バーグマンとユル・ブリンナーが共演した映画「追想」で皇太后役を演じています。

あ~、あの皇太后ですか!?
イラストを描いたので印象に残ってるけど、全く気付きませんでした。まったく違う役柄を見事に演じ分けてますね。ますます好感度アップです!

> 「勝手にしやがれ」のヒロイン役ですよね。私生活では不幸な人でした。40歳の若さで死去。

この前、‎Wikipediaを読んで哀しくなりました。ちょうどこの作品の後、悪い噂が流れてしまったんですね…。
2015/05/15 12:42  宵乃〔編集

>ボーさん

いらっしゃいませ♪
地上波で観なくなったという方は結構多いですよね。やはりCMが入るのがなぁ…。

> それにしても43分カットとは、いったいどこを切ったのか…それ自体が、仕事の才能みたいなものですね!

ホント、この番組はどんな映画でも93分にまとめてしまうので有名なんです(笑)
たまに前後編で2日に分けてやるけど、どういう基準で選んでるのかは謎で。
たまにダラダラ長い作品がとても面白くなっていたりするので侮れないです。
2015/05/15 13:16  宵乃〔編集

確認しました☆

>コックピットと管制室で通信してる時、パイロットと副操縦士の間に黒い丸枠がでて、そこに管制室の人の顔が映るです。出るたびに笑っちゃいました。

2013年に見たのを保存してあるので、どうしてもこの部分だけ確認したくて、見ました☆

結果ですが、これは、私的には、全く何の違和感もなかったです。

この映画は、他にも、宵乃さんのお嫌いな「画面分割」がしょうっちゅう出てくるみたいなので、その一貫で、あの場合はあの場所しかないので丸枠になったのだと思います。

あと、主演のヒトと奥さんのやりとりも結構時間あったようなので、家での娘さん達も含めたやり取りとか、きっと主演のヒトの家族の部分は全部カットしてあったのだと思いました。

どうしても確認したくて見てしまったけど、チラ見ほどでもなく、内容は見ていませんので、いつかご一緒しましょうネ~♪

もしこのコメント、お気に召さなかったら、本当にごめんなさいね~!!!


.
2015/05/15 14:44  miri〔編集

Re: 確認しました☆

再びのお出ましありがとうございます。しかも、確認までしていただいて。
miriさん的には違和感なかったですか~。わたしはもう一度集合写真の欠席者枠が浮かんだら頭から離れなくて(笑)

> あと、主演のヒトと奥さんのやりとりも結構時間あったようなので、家での娘さん達も含めたやり取りとか、きっと主演のヒトの家族の部分は全部カットしてあったのだと思いました。

そうだったんですね。確かに、悲しむ妹を間近で見ていて、主人公まで義弟と同じことをしてたら変ですし、カットした方が入りやすいです。
この番組の編集担当の方は、きっと映画が大好きなんだろうなぁ。
CMも面白いし、意外と愛着のある番組です♪
2015/05/16 11:10  宵乃〔編集

役者さん

>あ~、あの皇太后ですか!?
>イラストを描いたので印象に残ってるけど、全く気付きませんでした。まったく違う役柄を見事に演じ分けてますね。ますます好感度アップです!

いろいろな役を演じる事が出来る役者さんって素敵です!
「野のユリ」のリリア・スカラもそうです。

>ちょうどこの作品の後、悪い噂が流れてしまったんですね…。

プライベートでは公民権運動や反戦運動に傾倒。それが良くなかったのでしょうか?

2015/05/20 08:11  間諜X72〔編集

Re: 役者さん

> いろいろな役を演じる事が出来る役者さんって素敵です!
> 「野のユリ」のリリア・スカラもそうです。

「野のユリ」でマリアを演じていた方ですか。出演作で他にわかるのは「ローズランド」くらいかな。どちらも個性的なおばちゃんを演じてましたね。

> プライベートでは公民権運動や反戦運動に傾倒。それが良くなかったのでしょうか?

目立つ人はそれだけ攻撃を受けやすいですからね…。
哀しいことです。
2015/05/20 11:35  宵乃〔編集

犯人

>犯人も思い直すチャンスがあったのに、運悪く追い詰めることに。

犯人を演じたのは、あの名作「シェーン」で少年ジョーイの父親を演じたヴァン・ヘフリンなんですね。

>犯人が悪人というわけではなかったから

戦争中の傷が原因でおかしくなり、失業中。
妻に金を残すために生命保険に入って、犯行を計画。
痛々しかったです。
ヴァン・ヘフリンが好演でした。戦前にアカデミー助演男優賞を受賞してるんですね!
2015/05/26 05:53  間諜X72〔編集

Re: 犯人

> 犯人を演じたのは、あの名作「シェーン」で少年ジョーイの父親を演じたヴァン・ヘフリンなんですね。

お~、そうだったんですか!
あいにくジョーイの父親はさっぱり覚えてませんが、「大空港」では思い詰めた様子がひしひしと伝わってきました。

> 戦争中の傷が原因でおかしくなり、失業中。
> 妻に金を残すために生命保険に入って、犯行を計画。

ここが印象に残るから、作品全体が引き締まりますよね。
良い俳優さんだったと思います。アカデミー助演男優賞も納得です♪
2015/05/26 07:05  宵乃〔編集
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「大空港」
パニックものの先駆ともいえそうな1970年の娯楽作。
或る日の出来事|2015-05-16 06:25
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