映画「ハード・ウェイ(1991)」観た
読み:はーどうぇい
原題:THE HARD WAY
製作:アメリカ’91 111分
監督:ジョン・バダム
ジャンル:★アクション/コメディ
【あらすじ】パーティ・クラッシャーと呼ばれる連続殺人犯を追うNY市警の刑事ジョン・モス。そんな彼に憧れて、演技派への転向を狙う人気映画俳優ニック・ラングが刑事の実像リサーチにやって来た。上司の命令で嫌々お守りをしつつも、パーティ・クラッシャーを追うジョンだったが…。
(ちょっとまたゲームシナリオの制作で忙しいので、イラストは春になったら追加します。)
マイケル・J・フォックスさんのセルフパロが光ってました。
彼の役柄が、人気シリーズのおかげで渋い大人の役をやらせてもらえず、演技派に転向したいと刑事のリサーチに来る人気俳優なんですよ。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で高校生の役をやり続けてましたもんね~(笑)
管理栄養士の指導の元、健康に気をつけて生活しているお坊ちゃんで、マネージャーの反対を押し切り荒くれ刑事にくっついて歩く行動力が良かったです。お前なんて邪魔だー!とキレられても、これが本物の刑事か~とメモを取るふてぶてしさ!
ホットドックの食べ方や銃の扱い方など、一挙一動を研究して自分のものにしようとする姿がコミカルに描かれてました。
一方、連続殺人犯を挙げることで頭がいっぱいな刑事ジョンは、何とかしてニックのお守り役から解放されようと試行錯誤。
そりゃあ怒りますよね。こっちは真剣に仕事に命かけてるのに、その横でメモなんて取られたら。
しかも、人気俳優の彼に何かあったら責任問題になりかねないし、そもそも殺人鬼を野放しにしてる時点で警察の沽券にかかわります。それなのに夫婦でニックの大ファンという上司が勝手に決めちゃうんだからやってられないでしょう。
…と言いつつ、珍しく上手くいきそうな恋に振り回されたりもしてるんですけどね(汗)
女心がわからないジョンに、自分が彼女を演じるから素直な気持ちを伝える練習をしてみろとバーで練習するくだりが面白かったです。途中からニックを本当の女性のように扱うようになって、店員にゲイの修羅場みたいに思われてたり。
そんな苦労人のジョンとお気楽ニックの凸凹コンビが中盤には妙にしっくりくるように。
途中、本気でニックを追い払おうと「それはダメだろ」というタイプの罠にはめるんだけど、すべて信じた上で自分の意思で帰ってきたニックにホロリ…。さらに騙されてたと知ってショックを受けるところにも…。
彼がただのお遊びでついて回っていたなら、きっと戻ってきたりはしなかったでしょう。刑事としてのジョンに憧れ、曲りなりにも相棒として付き添ってきた彼の決断…。しっかり俳優としても人間としても成長してるのが伝わってきてジーンときました。
クライマックスはそんな二人が正真正銘の”相棒”として機能していて、ニックの顔の立体的な看板の上での犯人との対決も楽しめました。冒頭から印象に残るあの看板の上が決戦の舞台だったとは(笑)
ラストのセリフパクリ問題もクスクス笑えて、気分よく見終われました。
あと、鑑賞後に知ったんですが、ジョンを演じたジェームズ・ウッズが役作りのために本物の刑事に密着するという、まさにこの作品のようなことをしていたというエピソードにもクスリ。その刑事さん、映画を見ながら「あれは俺のセリフだ!」とか言ってたんだろうか?(笑)