映画「ワナオトコ」観ました
原題:THE COLLECTOR
製作:アメリカ’09
監督:マーカス・ダンスタン
ジャンル:★ホラー/アクション
【あらすじ】金庫破りの前科がある内装業者のアーキンは、娘シンディと離婚した元妻リサの闇金業者への借金返済のために、リフォームの仕事で出入りしている宝石商のチェイス家に泥棒に入ることにした。昔の知人に話をつけ、宝石を盗む手はずを整えるが…。
肝試し参加の最終作品。(まだ観るけど昨夜窓開けて寝たら具合悪くなったし、たぶん一言感想行き)
これは面白かったですね。良いホラー映画だと思います…グロ耐性があれば!
まず、冒頭でホラーだという事はハッキリと分かるんですが、その後の主人公のキャラ説明のくだりが秀逸です。いつも気弱そうで子供に優しく、でも実は腕のたつ金庫破りで、別れた妻と幼い娘が借金でピンチなので善良な雇い主を裏切らなければならないという展開は、ホラー映画だということを忘れさせました。
しかも、しっかりその後の彼の行動、能力に説得力を与えていて、宝石を売りさばくことができる悪党と取り分で揉めるシーンとかも良かったです。ライターで手をあぶられても娘のために引かなかったもんね。
そんな彼が侵入した先で、まさか猟奇殺人犯が宴を催している最中だとは誰も思いませんよ(笑)
あらすじは知ってたけど、それでも斬新さに驚かされるというか、話し運びが見事で見入っちゃいました。
その犯人もいい仕事しててね~、いったいいつから準備に取り掛かったのか分かりませんが、主人公が侵入した後も着々と家の中にトラップを仕掛けていって四方八方罠だらけ。
これって主人公が来なければ捕らえた二人を放してトラップにかかる様子を見て楽しむつもりだったんでしょうか?
昔「影牢」というトラップで侵入者を虐殺していくゲームを弟が遊んでいて、侵入者があれよあれよと言う間に罠コンボでやられていくのが面白くて横で見てたんですが、そんな気分なんでしょうね。ピタゴラ○イッチが上手く決まるのが痛快みたいな。
でも、主人公にはどうしても今夜中に帰らなければならない理由がある上、地味に痛い罠に引っかかってすでにボロボロなのに、さらに家主を助けようとまでしてしまうから、もう応援せずにはいられません。
なんたってこの殺人鬼のせいでにゃんこが、にゃんこがね!酷い事に…!!(涙)
それを助けようとした主人公を応援するのは当然じゃないですか!
個人的に、こういったありえない設定のホラーは「痛ーい!」とは思っても怖くはないんですが、罠の中かくれんぼとか緊張感あって最後まで釘付けでした。終盤は満身創痍の主人公が痛々しくて「もうやめてあげてー!」って感じです。これほど頑張ってるんだから、もうジャンルはヒーロー映画でもいいんじゃないだろうか。
ラストはありがちだけど、この作品なら許せるかな。
むしろ、あの後に犯人が力尽きて箱から出られない…という最悪の展開を想像してしまいました。
続編あるから、そういうのを狙ったわけではないんだろうけど。
にしても、あんな地獄を見たら生き残っても誰もまともには生きていけないよなぁ…。