忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「バンディット」観た

原題:JANOSIK. PRAWDZIWA HISTORIA
製作:ポーランド、スロバキア、チェコ'09
監督:アニエスカ・ホランド、カシア・アダミク
ジャンル:歴史劇/ドラマ

【あらすじ】1711年、戦乱に巻き込まれ皇帝軍に身を置いていたヤノシークは、ビトチャ城に投獄されていた盗賊団の首領トマーシュと出会い意気投合する。彼の脱獄を手伝い、皇帝軍からの除隊にも成功した彼は、平穏な生活を求め牧童として働き始めるが…。

gyaoで鑑賞。145分の長尺作品で前編後編に分かれてます。
「秘密の花園」や「敬愛なるベートーヴェン」の監督と、その娘さんで撮った作品ということで鑑賞。
一言感想に書こうかと思ったんだけど長くなりそうなので記事に。イラスト描く気力は湧きませんが。
ヤノシークの伝説自体を知らないし顔が見分けられなかったので十分理解できたとは言えませんが、「チェコの古代伝説」の衣装などと似たような登場人物たちが見られたので最初から楽しめました。
結構グッとくるセリフが多くて、「これからはお前と俺の名誉を守る」というような事を未来の嫁さんに誓うシーンや、病に倒れた仲間がヤノシークに「どんなに強い軍にいても死からは逃れられない。殺るか殺られるかだ。でも、盗賊団でなら人を殺さなくてすむ」と言うシーンが印象に残りました。
反戦映画でもあると思います。

あと、女がみんなインパクトあって、宿屋の娘がヤノシークに目をつけて、ヤクを盛って既成事実を作るところとかマジ肉食系。
死にかけた男に、新鮮な馬糞の絞り汁を渡して「死にたくないなら私を信じて飲め」というおばあさんとか(笑)
後半はもっと恐ろしい女が出てきて、むかし”魔女”と呼ばれた人たちの中にはネグレクトとかサイコパスとか本気でヤバイひとたちも含まれてたんだなぁと思いました。
残酷なシーンもハッキリ描いている作品なので、そこらのホラー映画より怖いかも…。
拷問や残酷すぎる死刑方法とか見ると、現代の日本に生まれてよかったと心底思えます。
終盤は本気でゾッとしたから、死刑制度廃止を訴える作品でもあるかも。
一方で、酔った時や瀕死の時に空を飛んでいって(亡くなった?)おばあちゃんとお話しするなどのファンタジックな表現もあって、それプラス、ラストの美しい日の出やそれを見るヤノシークの表情に少し救われました。

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