チャップリン短編集 一言映画感想
活弁版含むチャップリン短編集の一言映画感想をまとめました。まずは1914年 キーストン社時代の作品から。抜けが多いので、いつかコンプリートしたいなぁ。
<キーストン社時代(全36作品)>
- 1「成功争ひ」
- デビュー作だけど、コミカルな動きは既にほとんど出来上がってる。ちょっと大げさかな?山高帽でないのが違和感あるが、ぶりっ子ポーズでチャップリンだとわかる。街中でケンカするシーンがいいね。1914年の街ゆく人々がいい。
- 2「ヴェニスの子供自動車競走」
- もうちょっと短い時間ならいいんだけど。相変わらずしつこいねぇ。しかも落ちがない(笑)二作目にして放浪者の扮装は完成。一瞬で年齢=チャップリンになってしまう。ウザイ役だったけど!
- 3「メーベルの奇妙な苦境/メイベルのおかしな災難/メイベルの窮境」
- この時代にオートロックがあったのか~。相変わらずチャップリンが迷惑男を演じてます。隣室の男性が可哀相…。犬が可愛かった。
- 5「夕立」
- 可もなく不可もなく。あの娘さんが傘を返そうとしなかったけど、そんなに立派な傘だったんだろうか?
- 6「チャップリンの活動狂/新米活動屋」
- 楽屋ものですね。女優に入れ込むチャップリンはわりとピュアかも。涙を拭いたハンカチを絞ったり、拳銃でタバコに火をつけたり、水を飲んで耳をひねったら水をぴゅうっとやる演技がコミカルで面白かった。まあまあ楽しい作品。キーストン社時代。
- 7「タンゴのもつれ/もつれタンゴ」
- ひげのない若々しいチャップリンが見られました。
- 8「彼がお好みの娯楽/彼の好みの気晴らし/アルコール先生お好みの気晴らし」
- これはストーリーは無いに等しくて、ただドタバタしてるだけでした。やはり監督が違うとチャップリンの魅力も半減です…。
- 9「痛ましの恋」
- これはわかりやすくて面白い。チャップリンの顔芸も見られるし、ダイナミックなとび蹴りや、毒と勘違いしてもだえ苦しむ姿もコミカル。使者が来た時は素に戻ったりね(笑)しかし、彼が勘違いしていると気付いて大笑いする召使?がひどい。医者までからかうし。放浪者じゃないチャップリンもたまにはいいよね。
- 10「幻鐙会」
- 初期の作品で冒頭みんなの頭が見切れてる(笑)家庭での上映会などで子供が大人の秘密をバラしてしまう、というのの元ネタ?チャップリンがモテる役をやってると変な感じ(笑)
- 11「メーベルの身替り運転」
- この撮影中、チャップリンの不満(監督したい!)が爆発し、監督とケンカになるが、チャップリンのおかげで売り上げが伸びて、それがきっかけで監督をさせてもらえるようになったとか。メーベルはセネットの愛人で、監督もしてたのかぁ。そりゃあコネで監督やってるヤツ(しかも年下)に指図されれば不満に思うよね。そんなこんなで映画の内容はテンポが微妙。ストーリーは割りとある方だし、チャップリンが悪役なんて珍しいけど、ちょっと眠かった。
- 12「恋の二十分」
- チャップリン初監督作品。リア充爆発しろ的な始まりは面白かったけど、後半はひねりもなく強引に終了。それじゃ誘拐ですがな!活弁版も見たけど、何故か終盤にオチのネタバレ。もうこの活弁士やだ!
- 13「チャップリンの総理大臣」
- なんかテンポが悪いし、セリフが多くて翻訳が大変。いまいち情報把握できず。やっぱり英語ができないとだめかなぁ。チャップリンの愛犬登場!
- 14「にわか雨/雨に降られて/とんだ災難」
- いつもの典型的な流れという感じだけど、監督初期作品としては観やすいし、まわりにあまり迷惑をかけてなかったので普通に楽しめた。
- 18「ノックアウト/デブの選手」
- デブ君の愛嬌。ズボンを脱ごうとして、カメラを上に向けさせるのが可愛い。 チャップリンのレフェリーが登場するシーンはリズミカル。でも、勝てなかったからって、銃を乱射するのはどうだろう…。活弁版も観たが、人によって面白さが変わりそう。ストーリーがやっとわかったが、無い方が好きかなぁ。
- 20「メーベルの結婚生活」
- 活弁版を鑑賞。説明のおかげでチャーリーを鍛えるために人形を買ったと判明。結局、人形にすらやられっぱなしのチャーリーが微笑ましい。
- 21「笑いのガス」
- う~ん…滅茶苦茶やりすぎで、面白くない。何がしたいのやら…。ヒロインはいつもと違うひとなのね。
- 25「男か女か」
- 活弁士め、何でネタバレするの?これはどう考えても、女装を解除する時に初めて観客が気付いて驚くべきでしょ。小柄で特徴を捉えるのが上手なチャップリンの女装姿に驚かされたけども、映画のインパクトは半減。前半はいつも通り好き勝手やってるだけなので、一番のハイライトだったのに!
- 28「新米雑役夫」
- クビになった後、どうしようかなと迷いつつ助けに行くところがよかった。窓から落ちそうな様子や、犯人から拳銃を奪う動きもコミカルで目を引きました。
- 33「他人の外套/逢引きの場所」
- これはなかなか面白かった。ちゃんとストーリーになってるし、アンブローズと奥さんが可哀相なオチまで(笑)それに短くてテンポもいい。奥さんたちがいい味出してました。持ち物がすり替わって誤解が誤解を呼ぶという流れの元祖なのか~。
- 35「夫婦交換騒動/メーベルとチャップリン」
- 女癖の悪いチャップリン(笑)警官と追いかけっこやすれ違いなど古典的コメディ。巻き添えを食っていた男性が可哀相!
<エッサネイ時代(全14作品)>
- 37「チャップリンの役者」
- これは長いしダラダラしていて面白くなかった。移籍したばかりでバタバタしてたのかな?ベンとの息の合ったギャグは面白かったけどね。
- 38「酔いどれ二人組/アルコール夜通し転宅」
- 33分もある。損ばかりしてるチャーリーの相棒が可哀相。エドナのアップと犬が可愛かった。終盤の窓から落ちるシーンが意欲的だね。活弁版では内容がより理解できて楽しめた。色々と盛り込んでいて見ごたえあるね。
- 41「チャップリンの駆け落ち」
- 伯爵のヒゲがすごかった(笑)いくらなんでもつくりすぎでしょう。内容はまあふつうに楽しいです。伯爵に成りすまし、切れないステーキにイラつき、公園でエドナ強奪。そして車で駆け落ち。でも、お嬢様がチャップリンに惚れてるのが違和感あったり(笑)5セントで動く乗り合いバスのエピソードが聞けて勉強になった。カーチェイスのさきがけという事で、さすがチャップリンだなぁと思った。
- 42「チャップリンの失恋」
- 活弁版を鑑賞。エドナへの恋心から、人使いの荒い父親の下で働いていたのね。まあ、あまり結果はだしてなかったけど(笑)エドナのフィアンセ登場で寂しげに去っていくくだりは、活弁のおかげで切ないながら明るさがあった。手紙の内容もわかってよかったです。
- 44「チャップリンのお仕事」
- ダラダラ長くて面白くない。でも、カメラを傾けて撮影した坂道のシーンで、リヤカーが重くて後退してしまう演技・演出は本当に坂道にいるみたいでビックリした。
- 46「チャップリンの掃除番/掃除夫」
- だから、なんで活弁士はネタバレするのかなぁ…。視聴者をバカにしてるか頭が悪いとしか思えない。内容的には前半退屈、後半はなかなか。これくらいの時期の作品から、顔のアップが多いよね~。
- 48「チャップリンの寄席見物」
- パイ投げ(笑)これも無神経な紳士が人様に迷惑をかける様子を笑えるかどうかだよな~。
<ミューチュアル時代(全12作品)>
- 52「チャップリンの消防夫」
- これも相変わらずはた迷惑な男を演じてます。今回は火事が起こるので、被害がはんぱねぇ…。さすがに家が燃えてるのに相手にしてもらえない男は可哀相だよ!そして、チャップリンを殴った後、ちょっと心配する署長はいい人かと思いきや、婚約者の父親から火災保険詐欺の片棒を担ぐよう頼まれ快諾。消防士のくせに…!
- 54「午前一時」
- これって伝記映画の方でちらりと映してたチャーリーの十八番?酔っ払った振りとか、コミカルな動きが楽しいけど、ドリフを観てるよう。ストーリーはないし、そんなに面白くは無いな。
- 55「チャップリンの伯爵」
- エドナとのダンスシーンが可愛らしかった。定番の追いかけっこに持っていく流れが強引だなぁ。
- 56「チャップリンの番頭/チャップリンの質屋」
- 最初のはしごのところは面白かったけど、ちょっとくどいかな。
- 60「チャップリンの霊泉」
- 回転ドアを使った王道ギャグや、マッサージ師との対決がテンポよく入って面白かった。ラストは活弁バージョンと音楽のみバージョンでは違うらしい。ハッピーエンド版も見たかったかも。
- 61「チャップリンの移民」
- ゆらゆら揺れる船でのコミカルな演技や、そっと困ってる女の子のポケットにお金を入れてあげるシーンがいい。風刺も利いてて、これぞチャップリン作品という感じ。ラストの入籍には驚いたけど、あの出会いならまあ納得だし、助け合わないとやっていけない時代だったんだろうね。
- 62「チャップリンの冒険」
- こまごまとした笑いが散りばめられ、フィルムの早回しや逆回しを駆使した、楽しいドタバタ劇だった。しかし、溺れていたのは4人だった気がしたんだけど、3人しか救助されてないような?ヒゲが特徴的なキャンベルさんは悪役というより被害者だった(笑)
- 67「一日の行楽」
- 「キッド」のジャッキー・クーガン君が末っ子役で出てるらしいけど、遠目でみてもわかんないや(笑)家族で休日を楽しむ様子を面白おかしく描くという感じだけど、ちょっとダラダラしてた。